資料解説
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昭和9年9月13日南パラオ南東海上に発生した室戸台風は、21日に高知県室戸岬付近に上陸し、京阪神地方を中心として甚大な被害をもたらした。記録的な最低気圧・最大瞬間風速を観測し、高潮被害や強風による建物の倒壊被害によって約3000人の死者・行方不明者を出した。枕崎台風(1945年)、伊勢湾台風(1959年)と並んで昭和の三大台風のひとつに数えられる。午後8時に深江に上陸、当時の西宮市域では堤防が全壊と高潮により阪神電鉄以南はほぼ浸水した。◆鳴尾村でも高潮に加えて堤防が980間決壊したため阪神電鉄以南がほぼ床上浸水。旧国道より南が床下浸水となり、床上浸水1032世帯、床下浸水582世帯、家屋流失・全壊89世帯、半壊162世帯あり、死者14名の被害が報告されている。◆写真は鳴尾競馬場に打ち寄せられたボートや家屋の柱などを写す。
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