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資料解説
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朝早く、市役所前をカラフルな馬車が通る。馬車の屋根にスピーカー、うしろはガラスケース。「ロバのパンや」といわれた蒸しパンの移動販売である。京都市に本社を置く蒸しパンのチェーン店「ビタミンパン連鎖店本部株式会社」はスピーカーから「パン売りのロバさん」という歌を流しながらパンを販売し、子ども受けがよかったため、昭和30年代には全国に150店舗以上もあったという。ただ昭和30年代後半には高度経済成長に伴って自動車の通行量が増え、臆病な馬にとって車のクラクションが暴走のもととなり危険であったのと、舗装道やマンホールが馬の蹄鉄には悪影響が出ること、また馬のふん尿が苦情の対象となり、馬車での営業は難しくなった。京都の本店では早々にライトバンによる営業となった。◆西宮でも、蒸しパンは人気商品であり、「売り切れの時はがっかりした、代わりにみたらし団子を買ったけれど…」という話もある。
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