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資料解説
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西宮砲台は、幕末に築造された海岸防備のための軍事施設「台場(砲台)」である。円筒形の砦「石堡塔」と、その周囲をめぐる防衛用の土塁「外郭」で構成されていることが特徴で、その設計は19世紀のヨーロッパで実用されていた「マルテロ・タワー」という海防施設をモデルとしている。この西洋式の台場は、全国で1,000以上あったとされる台場のうち、西宮砲台(西宮市)・今津砲台(西宮市)・和田岬砲台(神戸市)・湊川崎砲台(神戸市)の4基のみ築造された。なお、このうち現存するものは、西宮砲台と和田岬砲台の2基で、ともに国史跡に指定されている。 西洋式の台場の築造は、勝海舟の建議により計画され、勝の門人である佐藤与之助が設計した。4基の西洋式の台場は、文久3年(1863)に工事に着手し、慶応2年(1866)に完成した。これらは、世界で最後期のマルテロ・タワーとして位置付けられ、日本史だけでなく、世界史においても重要な価値を有している。 西宮砲台は、石堡塔内部以外を見学することができます。石堡塔の周りにめぐらされたフェンス内への無断立ち入りはご遠慮ください。
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