解題・説明
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幕府老中の松平宗発が、大田原藩11代目藩主の大田原愛清に宛てた書状。この時、大田原藩領では凶作となり、大田原愛清はその対応に追われていた。松平宗発は大田原愛清からの申し出に対し、「(参勤交代はせず、)そのまま大田原藩領にいてよい」との将軍の指示を伝えた。
[釈文] 御状令被見候、三御所様益々御機嫌能被成御座、恐悦旨尤候、将又其方領分、去申年凶作付窮民手当且為取締願之通、被下御暇、追々被致手当候得共、猶此上夫々差図有之度、当年御暇順年ニ茂候間、直致在邑度段、被相願候処、願之通当年其侭在邑可有之旨、被仰出、難有由得其意候、依之為御礼被差越使者候、紙面之趣可及言上候、恐々謹言、 松平伯耆守 五月廿五日 宗發(花押) 大田原飛騨守
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