大田原藩は、下野国那須郡大田原城を居城とした外様大名で、領地は那須郡・塩谷郡・芳賀郡に跨り、石高は1万1,416石でした。藩主は、江戸時代を通じて大田原氏でした。大田原藩は、藩の名前・居城の名前・藩主の名前が全て同じという、全国でも珍しい藩でした。大田原藩に伝来した資料は散逸しているため、現存する古文書や絵図等はどれも貴重です。ここでは、大田原藩主に充てた書状5点、大田原藩主の書状の控え2点、安政3(1856)年に那須野が原で行った軍事訓練の絵図2点、秣場争論図1点のほか、大田原飛騨守所用と伝わる陣笠1点、家老家に伝来した甲冑と火事兜を掲載します。