立命館大学図書館/加藤周一文庫デジタルアーカイブ

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中原中也ノート

加藤は中原中也に対する関心を早くからもっていた。そして生涯にわたって関心を抱きつづけた。すでに第一高等学校時代に『山羊の歌』を、数人の仲間と筆写するほどに傾倒していた。また『青春ノート』(人文書院、2019年)には短い「中原中也論」(同129頁)を書いている。本ノートは、潮出版社刊行『近代の詩人』のうち中原中也の巻を担当し、「中原中也の日本語」(1991年)を書くために採ったノートだろう。中原の遣う日本語の語彙に着目していることがよく分かる。ことに「colours」と題した8頁にわたるノートには、中原の色に関する語の用例が綿密に記される。また中原の10篇ほどの詩に対する加藤の註釈が施される。中也の語彙を「和語」「俗語」「漢語」「翻訳漢語」「カタカナ語」に分類した。

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