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さいたま市立大宮図書館/おおみやデジタル文学館 ―歌人・大西民子―
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全短歌(10791首)(キーワード一覧)
全短歌(10791首)
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あ
か
さ
た
な
は
ま
や
ら
わ
あ
アーケードに 雨降る街の (2)
雲の 六〇
相会はぬ 年月に何を (1)
形成 四三・一一
相合はば またかなしみは (1)
形成 四六・八
相容れぬ 思想をもちて (1)
朱扇 二五・八
逢ひがたき 日を重ねつつ (1)
野分 八九
会ひがたき 人となりたり (5)
野分 一一八
会ひがたき 人の名を新聞に (5)
花溢 一〇二
会ひがたき 人のみにして (5)
印度 一七
哀歓と 愛情を織りて (0)
わかなつむ歌
哀歓に 照り陰りては (1)
歌と随筆 二二・四/五
愛されて ゐると知りたる (1)
朱扇 二七・三
愛情の あやしき変異も (1)
回顧一年
愛情も 既に生活を (1)
朱扇 二五・一一
愛情も たゝかひなりき (1)
おもひで
アイスケーキを 買ひて与へむ (1)
印度 一一五
愛憎の きざすを癒ゆる (1)
雲の 一三一
逢ひたしと 囁くごとき (1)
朱扇 二七・六
相ともに 生きがたかりし (1)
歌と随筆 二四・六
相ひ觸れて 鳴れる木の葉の (1)
歌と随筆 二一・八/九
曖昧に ゐるわれを措(お)き (4)
雲の 三六
関連語
曖昧に ゐるわれを措き
あいまいに 言はれしのみに (5)
光た 九二
アイリスを 活け替へをれば (2)
風の 一〇一
愛隣の 思ひ烈しき 極まりに 夫はげきして (1)
歌と随筆 二四・六
愛隣の 思ひ烈しき 極まりに はゝは泣きつゝ (1)
わかなつむ歌
愛隣の 夢は断たまく (0)
びわの花
愛恋は かくまざまざと (2)
埼玉新聞 四五・一
アイロンの コードにつまづき (2)
風の 八三
アイロンは 忽ち灼けて (1)
野分 一三三
逢ふこゝろ こむすめのごと (0)
わかなつむ歌
青々と 芽ぶく柳の (6)
形成 六三・七
あをあをと 茹でし春菊を (4)
風の 一三四
青鬼は 少しおどけて (1)
花溢 一九七
青柿を 拾へば土の (2)
花溢 一四六
青木の実 葉がくれに照る (2)
花溢 四五
仰ぎゐる 角度のゆゑか (2)
短歌研究 四八・六
仰ぎ見て 今朝は新し (6)
朝日新聞 四七・一
仰ぎ見る 思ひも日々に (6)
形成 三四・七
仰ぎ見る 紅梅一樹 (6)
形成 六一・七
仰ぎ見る ステンドグラス いつの日も (11)
花溢 二三
仰ぎ見る ステンドグラス 使徒の手の (10)
文芸埼玉 四四・一一
青胡桃 握りてをれば (4)
雲の 二一
青胡桃の 匂ふひとつを (2)
無数 一六三
青白き 馬が炎えつつ (1)
短歌 三九・三
青白く 燃えたつ花と (1)
花溢 一七一
青墨を 磨るときの香に (2)
風の 一三三
青竹の いたく太きを (1)
風の 八〇
青みさす 雪のあけぼの (3)
雲の 二二二
蒼みゆく 花浮かべつつ (1)
形成 三二・一〇
仰向けに 運ばれむとし (1)
花溢 一七五
仰向けの 髪つくづくと (1)
花溢 二一二
煽られし 楽譜を拾ふ (4)
無数 一一二
赫々と 上る初日に (0)
むろ咲きの菜種の花の
あかあかと 昼もともして (3)
風水 一三一
赤鉛筆を 削るかたはら (2)
雲の 七三
赤き緒を 垂るる喇叭の (1)
花溢 一八六
赤錆びの 砂漠ばかりを (2)
風水 一三二
あがなはむ 咎もあるべし (2)
野分 一九四
赤べこの 首を揺らして (1)
風の 一五六
赤松の 幹に斜に (5)
雲の 二二八
赤松の 水際(みぎは)の一木(ひとき) (5)
無数 二一二
関連語
赤松の 水際の一木
あがりたる 雨と思へど (3)
形成 平二・七
空(あき)家(いへ)と なりてひひらぎ (2)
不文 一一八
関連語
空家と なりてひひらぎ
空き罐に 太き雨降り (1)
無数 二〇〇
秋草を 手向けて遠く (1)
林鐘 三二・一〇
秋草に うもれて返り (2)
まぼ 六九
秋草の 枯るる匂ひの (3)
風水 二一八
秋草の さやぐ音して (3)
埼玉新聞 四四・一〇
秋草の 花のかそかに (3)
埼玉新聞 五一・八
秋雨の 音はさみしも (0)
春のゆき
秋づける 日々雲の層 (2)
不文 七九
秋の来て いち早く手を (2)
花溢 一〇五
秋の日の 澄み徹りゐる (3)
風水 五九
秋の日は 傾きそめぬ (0)
郵政 五九・八
秋の服に 合はせて買ひし (1)
風の 一五四
秋の夜の 炭火匂ひて (2)
花溢 六三
秋陽かげる その野﨑路に (0)
寂天莫地
秋陽よき 野路を行きつゝ (0)
寂天莫地
空き壜の 残りはさかさに (2)
野分 五〇
秋ふかき 山の温泉(いでゆ)に (1)
春のゆき
関連語
秋ふかき 山の温泉に
あきらめて ゐたるいのちを (10)
形成 平五・六
諦めて ゐるとも言ひぬ (4)
朱扇 二五・七
諦めて なすこととなさぬ (4)
花溢 一五六
あきらめて 眼鏡拭きをれば (10)
形成 六〇・四
あきらめて 刃(やいば)入れたる (10)
雲の 一九九
関連語
あきらめて 刃入れたる
諦めて 別るるすべも (4)
まぼ 一二九
あきらめて 忘れて今は (10)
風水 一四〇
諦めとも 満足ともつかぬ (2)
まぼ 一三七
あきらめの いやはてにして (1)
寂天莫地
諦めの 中にも安息は (1)
朱扇 二五・七
あくがれて 太古の民も (8)
歌と随筆 二一・八九
芥とも あらずときをり (2)
印度 一四
芥焼きし 跡を見廻り来て (2)
まぼ 九五
胡座居の 膝の冷たく (1)
形成 平四・四
悪霊(あくりやう)を 逐(お)はむ願ひは (5)
無数 一四〇
関連語
悪霊を 逐はむ願ひは
悪霊を 払ふがごとく (5)
野分 一八三
握力の にぶくなりつつ (2)
野分 三〇
握力の 不意にゆるみて (2)
花溢 一八三
あくる日の 仕事のことを (7)
風水 一三六
あくる日の 職場に問へど (5)
花溢 七六
明け方に かけてあまたの (1)
光た 一三〇
あけがたの 眠りに浮きて (2)
花溢 二三一
明け方は 霧深からむと (2)
不文 二五
あけぐれに 醒めゐて思ふ (2)
風水 一五七
明けそめて 沼のほとりの (3)
風水 二四二
あけびの花の 芯の黒まで (2)
雲の 二二八
あけぼのの 光の中に (0)
ラ・メール六一春
明けやらぬ 森を騒立(さわだ)て (2)
無数 一四三
関連語
明けやらぬ 森を騒立て
顎埋めて ゐたりし犬の (1)
形成 六三・二
あこがるる 言葉とぎれて (1)
花溢 三七
あこがれて 言へどコスモス (1)
形成 平三・二
朝明けて 白布に顔を (1)
雲の 七三
朝々に 活け直しをれば (24)
光た 一一五
朝々に 格言を読みて (24)
光た 三五
朝市の 帰りに人の (1)
形成 元・一一
朝おそく 覚めて花の (0)
はるの虹
朝がたの 眠りに浮きて (2)
現代 四四・一一
浅き瀬に 何のひそむや (2)
印度 一三
浅き瀬の さざなみ光る (2)
まぼ 一五六
朝霧を 透かして山の (2)
風水 三八
朝霧に ともしてバスの (1)
野分 一六〇
朝霧の 底より翔(た)つと (2)
現代 四四・一一
関連語
朝霧の 底より翔つと
浅草文化に なづみ易き土地の (2)
まぼ 五七
朝寒は きびしかりしも (0)
むろ咲きの菜種の花の
朝摘みの 蚕豆をむく (1)
光た 一〇八
あさつゆに ぬれ/\かゞよふ (0)
春愁の曲
痣(あざ)として 顔に残ると (2)
雲の 九六
関連語
痣として 顔に残ると
あさなぎの しづかなしづかな (2)
春のゆき
朝な夕な 秋のけはひの (0)
はつあきの歌
麻布(あさぬの)を 被へる夜の (1)
不文 一一三
関連語
麻布を 被へる夜の
あさはかに 振舞ふゆゑか (2)
まぼ 一三一
朝晴れぬ ぼたんざくらの (0)
春愁の曲
浅間颪(おろし)に 吹きさらされむ (1)
朱扇 二八・一
関連語
浅間颪に 吹きさらされむ
浅間嶺の 麓の村の (1)
形成 平元・九
あざむかれて 舎の幹は (0)
はるの虹
あざむきて 君いざなふに (0)
はるを待ちつゝ
あざむきて 吾を曳かれし (0)
春のゆき
欺けるもの 皆滅びよと (1)
形成 四五・一
朝靄の いまだなづさふ (3)
不文 九八
あざやかな 斑(ふ)を持つ蝶を (3)
無数 二〇五
関連語
あざやかな 斑を持つ蝶を
あざやかに 朱線を引きて (5)
花溢 三九
朝焼けの 美しき日々 (3)
不文 一四五
朝焼けの 空に匂へる (3)
歌と随筆 二三・五六
朝夕に 通ひ慣れつつ (4)
無数 二二六
朝夕の 電車に過ぎて (2)
雲の 五九
朝よりの タイプに倦めば (1)
花溢 二〇七
脚赤き ゆりかもめ一羽 (1)
形成 平二・四
芦を刈る 人の背後を (0)
短歌研究 四七・一〇
足音の 家をめぐると (5)
雲の 二一六
足(あし)環(くわん)を 光らせて鳩の (1)
無数 二〇三
関連語
足環を 光らせて鳩の
足首を 吹く風寒く (3)
形成 四三・五
足首の 濡れて歩めば (1)
雲の 一四一
味気なく 仕事なすとき (1)
形成 四四・三
紫陽花の 植込みを濡らす (11)
毎日新聞 六〇・六
紫陽花の 茂みをゆらり (11)
風水 二四三
紫陽花の しげみのかなた (11)
印度 五六
あぢさゐは うすくれなゐの (5)
花溢 一五一
あした着る 衣服確かめ (1)
風の 八三
朝(あした)より 落ち葉しやまぬ (25)
雲の 二〇
関連語
朝より 落ち葉しやまぬ
朝(あした)より きざす寂しさ 繊切りの (25)
不文 一三三
関連語
朝より きざす寂しさ 繊切りの
朝(あした)より きざす寂しさ ちぢまりて (25)
短歌研究 四一・一
関連語
朝より きざす寂しさ ちぢまりて
足垂りて リフトに昇り (2)
風水 一八四
足垂れて 鈍色(にびいろ)の烏賊 (1)
花溢 五五
関連語
足垂れて 鈍色の烏賊
足取りを 追ひて思ひて (1)
形成 平五・七
足どりの 乱れて歩み (2)
不文 一二
脚長き 人々の来て (1)
現代 四四・一一
脚の位置 定めて眠り (0)
短歌研究 四二・三
芦の穂の 乱れてそよぐ (1)
形成 四二・九
葦の間(ま)を ゆるく流れて (5)
花溢 八五
関連語
葦の間を ゆるく流れて
足もとに 降り積む雪を (7)
雲の 八
足もとの 石の割れ目を (8)
現代 四四・一一
足もとの 今淵なせり (8)
風水 四〇
足もとの 枯れ草に火を (8)
野分 五三
足もとの 砂冷えて来て (8)
まぼ 一四
足もとより 崩るる思ひ (2)
不文 一三二
足悪き 友が必死に (2)
まぼ 一七一
明日ありと 思はれずゐる (1)
光た 一四一
明日からの 筋書を書き (1)
野分 五五
小豆ほどの 蕾なりしが (1)
形成 六一・七
明日知れぬ いのちを生きし (1)
埼玉新聞 四四・一一
明日知れぬ 木の葉の如き (1)
埼玉新聞 四五・一〇
明日知れぬ 街の夕べに (1)
びわの花
明日といふ 日を疑はず (2)
風水 二一六
明日のことを 言ひて眠りき (1)
雲の 七四
明日のため 何占はむ (2)
花溢 二六
明日の日に 期する思ひは (0)
はるの虹
明日の日も 知れざるものを (1)
埼玉歌人 平四・一〇
明日の日を 怖るる要など (2)
風水 一九〇
明日の夜に なさむ仕事を (1)
雲の 九一
明日の夜は 君にいだかれ (1)
おもひで
明日ゆくと いひし視線の (0)
びわの花
明日よりは いづこの街の (0)
びわの花
明日は明日の 風が吹くとふ (2)
まぼ 一五一
明日は来む 友ら思ひつつ (2)
まぼ 二一
明日は休み と思ふ家路に (1)
形成 四六・一一
アスファルトの 路上につきゐる (3)
印度 九五
アスワン・ダムの 貯水量など (2)
野分 一〇九
汗あえて 通ふといへど (5)
風水 一二二
汗あえて 草抜き呉るる (5)
形成 平二・一〇
あせび路を あゆみて帰る (0)
夕ぐれの歌
汗拭きつつ 戻れる君が (1)
形成 三一・八
遊びたき 仔犬せかして (0)
短歌研究 四二・三
仇を討つ 思ひいつしか (2)
光た 三三
仇を討つ ごとき思ひに (6)
風の 八二
あたたかき 雨となりたり (27)
雲の 五九
あたたかき 雨となりたる (26)
朱扇 二六・八
あたたかき 雨降り出でて (26)
花溢 四〇
温かき 汁などを煮て (2)
まぼ 一四二
あたたかき 砂踏みゆけば (26)
花溢 七四
あたたかき 手よといはれし (26)
形成 三八・一二
あたたかき 計らひのごと (26)
無数 六一
あたたかき 夕べを帰る (26)
風水 二三八
あたたかき 夜霧のかなた (26)
野分 一八七
あたたかく 心觸れ合ふ (12)
まぼ 一二八
あたたかく 雪を被(かづ)ける (12)
花溢 二二
関連語
あたたかく 雪を被ける
あたたかく 吾らを迎へ (12)
回顧一年
あたためし ナイフもてパイ (3)
形成 三九・一一
あたためし ミルクがあまし (3)
花溢 一五七
頭の皮膚の 痛み来れば (2)
まぼ 一〇九
あだめきて タンゴ舞ひたき (1)
歌と随筆 二四・六
新しき 家といふとも (39)
野分 一七七
あたらしき 絵絹を張りて (41)
はるのワルツ
新しき 木鋏鳴らし (39)
無数 三六
新しき 黒もて黒を (39)
雲の 一六八
新しき 幸に赴く (39)
形成 三二・八
新しき 塩を掬ふべき (39)
野分 八七
新しき 絨毯が放つ (39)
花溢 一〇二
新しき 銃と霰弾 (39)
無数 二八
新しき 職域のなか (39)
風水 一〇一
新しき 叙勲の文字を (39)
花溢 一〇一
新しき 女性キャスター (39)
風の 一七一
新しき 巣箱かけしは (39)
郵政 五八・三
新しき 年を祝ふと (39)
風の 六二
新しき 鳥籠に移し (39)
形成 六一・三
新しき 白布机に (39)
無数 一七二
新しき パナマのクッション (39)
野分 九二
新しき 町の名を人は (39)
花溢 八一
新しき 持ち場に慣れて (39)
風水 二二
新しき 油紋の浮ける (39)
短歌研究 四一・一
新しく 敷かれし砂利の (10)
無数 一四一
新しく 塗り直されし (10)
花溢 一九六
暑き夜に 見し夢のなか (2)
風水 一〇八
暑き夜の まどろみに見る (1)
形成 五一・九
あっけなく 終らむものを (1)
雲の 一六五
圧点を 知られしごとき (1)
短歌研究 三七・八
集まりて 降るにもあらね (6)
風の 一〇一
集め毛糸の 脚絆なれども (2)
まぼ 一五三
あてのなき 約束させて (2)
雲の 一〇〇
後肢を 曳く感じにて (1)
花溢 八九
あと一年は 着ねばならぬコート (2)
まぼ 七七
アドバルン 上げ終へし人ら (1)
花溢 一八六
柱像(アトラント)の 双手(もろて)が支へ (2)
無数 二五
関連語
柱像の 双手が支へ
足裏に 踏むものなべて (1)
短歌新聞 五一・八
あなうらに 未だ響きの (1)
風水 二二七
蹠(あなうら)より 冷えくる夕べ (2)
まぼ 一一六
関連語
蹠より 冷えくる夕べ
あなさやけ あなやうるはし (0)
むろ咲きの菜種の花の
姉の如く 告白を聞きて (2)
まぼ 一四六
あばかるる 咎もあらむか (0)
埼玉新聞 四五・一一
阿武隈の 水照れ見れば (2)
無数 一〇三
油絵の 岬は遠く (1)
短歌研究 四一・一
油菜は 青き実莢(みざや)を (2)
無数 三四
関連語
油菜は 青き実莢を
あふれくる 思ひさゝへて 揺られゆく (1)
はるを待ちつゝ
あふれくる 思ひさゝへて 奈良坂や (0)
はるの虹
雨あとを よぎる薔薇園 (2)
雲の 三四
雨あとの 刈り田に漂ふ (20)
不文 八〇
雨あとの しづくの音を (20)
雲の 二一〇
雨あとの 雫をおとす 黄櫨(はじ)の葉を (20)
花溢 一〇七
関連語
雨あとの 雫をおとす 黄櫨の葉を
雨あとの しづくをおとす 松を見て (20)
雲の 八六
雨あとの 土の匂へる (20)
まぼ 三一
雨あとの 光のなかに (24)
花溢 一二〇
雨あとの 光みなぎり (20)
風水 一九九
雨あとの 微粒を帯びて (20)
雲の 一六七
雨あとの 靄たつ坂を (20)
無数 二一九
雨あとの 靄流れつつ (21)
無数 一一八
雨あとの 靄晴れゆけば (20)
林鐘 三二・一〇
雨あとは 虫の祭りの (3)
風水 二三七
甘えゐし 心吹っ飛び (1)
形成 三七・一
甘えむ相手を 持たぬ身の朝より (2)
まぼ 八三
あまがけり しら/゛\とゆき (1)
はるのワルツ
雨傘を 打つ音に似て (3)
野分 四一
雨傘を 持たせて帰し (3)
雲の 二二九
雨傘に 身を庇ひつつ (2)
野分 五八
甘かりし わが人生観が (2)
まぼ 一四五
雨乞ひの 太鼓の音の (6)
風水 八
雨乞ひの 太鼓夜すがら (5)
形成 三三・9
余すなく 咲ける桜を (4)
印度 四七
甘酸ゆき 香のこもりゐむ (3)
まぼ 八九
雨だれの 曲にかはりて (2)
形成 平四・一二
「蜑(あま)」といふ 字をかなしみて (1)
形成 平三・一一
関連語
「蜑」といふ 字をかなしみて
あまりにも 美しかりし (4)
びわの花
アマリリスの 花の香にふと (2)
まぼ 一三六
編みさしの まま夏を越せ (2)
不文 一一九
編み棒の 先もて髪を (1)
花溢 一一九
編みものを 教へて暮らす (6)
無数 一三八
飴いろの コーヒーシュガー (2)
風水 七八
アメーバの やうな一枚 (2)
雲の 一三
雨を見つゝ そろひもじかに (0)
はるの虹
雨をんな なるを思へば (2)
印度 一三五
雨しぶく ホームに立ちつく (2)
不文 六一
あめつちに 吾一人ゐて (4)
浜のあけくれ
天地(あめつち)は 緑ゆたかに (0)
春愁の曲
関連語
天地は 緑ゆたかに
雨となる けはひを言ひて (6)
雲の 二〇二
雨となる けはひに昏れて (6)
不文 一二
雨ながら かすかに虹の (1)
印度 一五三
雨に暮るる 庭の片隅 (1)
雲の 四五
雨にけむる 海見ゆる窓 (2)
花溢 六九
雨のあと 必ず最後 (19)
風の 四一
雨のあと 著莪は花咲き (19)
短歌研究 四八・六
雨のあと 虹立つといふ (19)
印度 八二
雨のあとの 街に湧きたつ (4)
風水 一一四
雨の音 聴きつつ夜半を (32)
まぼ 三〇
雨の音に 取り巻かれゐ (5)
雲の 九三
雨のなかに 赭(あか)く錆びゆ (6)
無数 三二
関連語
雨のなかに 赭く錆びゆ
雨のなかに 花咲ける日は (6)
花溢 六一
雨のなかに 人を待たせ (6)
花溢 一九三
雨のなかの マラソンコース (2)
風の 二九
雨のなき 数日すぎて (1)
風の 八一
天(あめ)の果て 地のはてまでも (0)
はるを待ちつゝ
関連語
天の果て 地のはてまでも
雨のはれまの あかるき (27)
風水 四六
雨の日の 卯の花を見て (7)
印度 五八
雨の日の 津和野はわれの (7)
風水 一三四
雨の日の 電車といへど (7)
短歌研究 六一・七
雨の日の 窓に羽叩き (7)
オレンヂ 二二・一
雨の夜の 垂直世界を (4)
風水 一〇三
雨の夜の 冷ゆる空気を (4)
野分 六二
雨の夜の ロビーに待てば (5)
短歌研究 四五・八
雨の夜は 雨の音にも (2)
短歌新聞 四八・一
雨の夜は 眠れぬわれと (2)
印度 一五四
雨ふれば あぶるる彼の (2)
形成 三三・三
雨ふれば 大き石まろぶとふ (0)
夕ぐれの歌
雨やめば また風となり (1)
雲の 一二三
アメリカの イーグル金貨 (2)
風の 三七
危ふげに 歩みて出でし (0)
わかなつむ歌
あや多き 明日を期しける (0)
回顧一年
あやつりの 糸のもつれて (4)
印度 二七
あやとりを してゐし夢に (3)
印度 五二
あやまたず 雁は帰るや (3)
不文 一一五
あやまたず 白の子山羊が (3)
光た 一〇六
過(あやま)たむ 予感鎮めて (2)
不文 一四二
関連語
過たむ 予感鎮めて
歩み疲れ 虚心に立てる (0)
はるのワルツ
歩みつつ 振り返る視野 (18)
不文 一〇
歩むこと やめて見をれば (6)
雲の 八三
洗ひおきし 葡萄は露を (2)
野分 六〇
洗ひたる 髪を垂らして (13)
花溢 九六
洗ひたる 髪凍らせて (14)
無数 一三六
洗ひたる 髪にドライヤーを (13)
形成 六二・八
洗ひたる 小皿を棚に (13)
無数 二二八
洗ひたる 皿のたちまち (13)
印度 一四八
洗ひたる 葱の白さに (13)
風の 一四八
洗ひたる ハンカチに滲む (13)
朱扇 二五・八
洗ひたる レースの花を (13)
野分 七七
あらかじめ 人の寿命は (4)
風水 一一七
あらかじめ 笑ひの皺を (4)
花溢 一一七
粗壁(あらかべ)の まま入りて住む (2)
無数 一七五
関連語
粗壁の まま入りて住む
抗(あらが)はず 無気力になりて (2)
まぼ 一四八
関連語
抗はず 無気力になりて
あらくれに まじりて吠えて (1)
光た 一四二
嵐のあとの 雲ゆるやかに (4)
花溢 一三
嵐吹き はれて入り江に (0)
浜のあけくれ
「アラスカの やうに淋し」と (1)
林鐘 三二・一〇
争ひつつ 既に離れ難き (1)
朱扇 二六・五
争ふとも 相擁くとも (1)
形成 三三・七
争はぬ 性(さが)持てる身の (1)
花溢 一二
関連語
争はぬ 性持てる身の
あらだてる 海と思ふに (0)
短歌研究 四一・一
新たなる 歓びわけと (0)
回顧一年
あらたまの きらり氷柱(つらら)の (2)
風の 一七二
関連語
あらたまの きらり氷柱の
荒縄を 帯に巻けるも (2)
風水 一九
荒濱や 太平洋の (0)
浜のあけくれ
アララギに 二つのりゐし (1)
朱扇 二七・一〇
あらはなる 飢餓を見せつつ (11)
不文 八五
あらはなる 寓意をうとみ (11)
不文 一七〇
あらはなる よろこびに似む (11)
風水 四三
あらはれし ものゝかたちの (1)
はるのワルツ
ありありと 後れゆく身を (3)
林鐘 三二・一〇
蟻地獄 探しゐて出口を (1)
花溢 二一六
在り馴れし ひとりの夕餉 (3)
印度 一四四
ありのままを 言ひしかばまた (4)
まぼ 一二二
ありのままを ゑがかうとせぬ (4)
風の 一七三
ありやうは ほとけといふに (1)
形成 六三・四
あるを願ひ あらぬを知りて (2)
風水 五六
あるかなき 花のにほひも (0)
はるの虹
歩き疲れて 土間に卵を (1)
無数 八九
或る時は むごくも聞ゆ (2)
まぼ 八二
或時は 無視さるる嫁の (1)
朱扇 二五・九
アルバイトより 帰れる妹 (2)
まぼ 三九
アルプスも 春近しとぞ (1)
雲の 一九六
アルフレッドと 心に呼びゐて (1)
まぼ 一六
あるまじき 一夜一夜を (3)
野分 一七五
あるまじき ものと思へど (2)
野分 一一一
アルミ箔の 用途の一つ (3)
野分 八五
ある宵は 崩れも果てんと (1)
歌と随筆 二一・八/九
荒れやすき 会話の中に (1)
形成 四二・九
アレルゲンと 今は知りたる (1)
風の 七一
あは/\と 霧はふ谷合ひ (0)
春愁の曲
あはゝゝと けぶる銀河を (0)
びわの花
あわあわと 漂ふ雲の (1)
歌と随筆 二一・五
淡色(あはいろ)の みどりのりぼん (0)
はつあきの歌
関連語
淡色の みどりのりぼん
淡(あは)き黄(きい) ゆたかに咲ける (0)
春愁の曲
関連語
淡き黄 ゆたかに咲ける
合はせたる グラスの音の (1)
風の 六八
合はせねば 合はぬ歩調の (2)
不文 一四
泡だてて 手を洗ふなり (5)
雲の 九八
周章てゐし とき静かなる (0)
短歌研究 四五・八
あわてずに 処置なししこと (3)
雲の 一三八
逢はなとて 神ならぬ身の (0)
春のゆき
会はぬまま 四十年か (2)
光た 四〇
会はば手を とりて泣かむなど (1)
形成 三一・六
逢はばまた 心は亂れむ (2)
まぼ 八三
逢はむための てだて選ばぬ (1)
現代短歌シンポジュームテキスト 三八・四
あは雪を 降らせてゐるは (2)
花溢 六二
あはれかの 奈良のそのゝ (0)
びわの花
アンカットの まま重ねおく (3)
まぼ 五二
暗渠より まろび出でたる (4)
印度 一〇一
暗号の やうに朝鮮語を (1)
形成 三一・一二
暗黒の 空にありたる (2)
風水 二四
アンダルシアの 野とも岩手の (4)
まぼ 二四
安否さえ 問ふよしもなき (2)
印度 八九
い
居合はせて 見てしまひたる (2)
風水 一六
言ひ出づる ことにあらねど (6)
印度 一二九
言ひ出でて 歎くことにも (4)
風水 二〇
言ひおほせて 何あらむかと (1)
風水 二〇八
言ひかはす 言葉は凍てて 一本の (10)
短歌新聞 平四・四
言ひ難き 思ひなるべし (0)
短歌研究 平二・一
言ひしれぬ おもひほのかに (0)
むろ咲きの菜種の花の
言ひつのる 口もとを見て (1)
形成 五七・三
言ひ抜けむ すべなきときに (1)
花溢 一九九
言ひ譯のみ する生活に (2)
まぼ 一三〇
言ふにたへぬ 諍かひありて (0)
はるの虹
家を置き 田畑を沈め (1)
雲の 一八六
家をめぐる 松葉牡丹の (2)
浜のあけくれ
癒えかけて 引き返す感冒(かぜ) (1)
無数 一八七
関連語
癒えかけて 引き返す感冒
癒えがたき 風邪なりしかど (3)
風水 二二五
癒えがたき 人と知るゆゑ (4)
花溢 九一
癒え切らぬ 身かと日傘を (2)
不文 三五
癒えしとふ あかしもなくて (1)
風の 六九
癒えし身に 醒めゆく思惟の (4)
不文 四二
癒えそめし つまの寝息の (0)
回顧一年
癒えそめの 心楽しも (1)
歌と随筆 二四・六
癒え近き 風邪と思ふに (1)
花溢 七五
家づとに 絵蝋燭買ひ (2)
印度 八七
癒えて再び この病院を (2)
印度 二五
家並みを 貫きて通る (2)
風の 一八八
家にゐて 職場にありて (3)
雲の 二六
家にゐても 最小限に (1)
朱扇 二五・一一
癒えにくき 病ひ庇ふと (1)
形成 四五・一
家に待つ 仕事思ひて (2)
風水 三七
いかならむ 賭けに敗れて (16)
無数 一七一
如何ならむ 過去の苛(さいな)み (11)
花溢 五八
関連語
如何ならむ 過去の苛み
如何ならむ 反証も今は (11)
不文 一八〇
如何ならむ 人の出入りに (11)
不文 一五〇
如何ならむ 日にか描きし (11)
不文 一三一
いかならむ 未来をわれに (16)
無数 三七
如何ならむ 薬種か入れし (11)
無数 一三
いかなる家の 建ちゆくならむ (2)
まぼ 一五六
いかほどの 時間がたちて (3)
風の 二四
いかほどの 願ひ叶ふと (3)
短歌研究 四一・一
いかほどの よろこびあらむ (5)
現代 四四・一一
怒ること 少なきわれか (1)
花溢 一八九
いきいきと 海の色香を (11)
形成 三八・七
いきいきと レジ打つさまに (11)
風水 一七六
勢ひは かく美しき (1)
埼玉新聞 六一・一
生きをれば 嘆くことのみ (2)
印度 四六
生き死にも さだかならぬに (2)
野分 三六
息絶えて しばしがほどに (2)
短歌公論
息詰めて 吹けば鋭く (3)
無数 七五
息つめて 見つむる如き (1)
朱扇 二七・六
息詰めて 向ひ風に堪ふる (3)
まぼ 九七
生きてあらば いかに歎かむ (2)
雲の 一一三
生きて又 会ふ日の無しと (1)
形成 平三・一一
生きてゆく 幅を少しでも (1)
まぼ 九
憤り 烈しかりしが (1)
歌と随筆 二四・六
憤り 烈しき時に (1)
歌と随筆 二四・六
いきなり 目隠しされて (6)
短歌 四七・四
生き悩む 人等の気配 (0)
春のゆき
生き残る ことのさびしさ (5)
雲の 一一六
生き残る 者のさだめに (4)
野分 八五
生きものを 飼ふすべもなき (2)
野分 六九
生きものの 何かがゐたる (9)
風水 一六八
息を呑み 立ちどまりたり (0)
埼玉新聞 四八・一
幾重にも かかれる橋の (4)
風水 二三
幾重にも 鏡に映る (7)
形成 五八・一
戦(いくさ)にて 中止となりし (2)
光た 四三
関連語
戦にて 中止となりし
幾時(いくじ)ごろかと 思へるのみに (1)
雲の 一二四
関連語
幾時ごろかと 思へるのみに
幾十年 静かに生ける (0)
夕ぐれの歌
幾種かの 罐詰をひそかに (1)
朱扇 二六・一〇
幾千と 知れぬ水鳥 (1)
形成 六〇・一
幾たびか 草の穂絮(ほわた)の (13)
不文 八四
関連語
幾たびか 草の穂絮の
いくたびか 雲のかげゆく (18)
不文 一一五
幾たびか 逆らひては泣く (12)
歌と随筆 二四・六
幾たびか シグナルに夜の (12)
形成 三五・六
幾たびか 夜霧の原に (12)
無数 一八三
幾たびの 風邪を売薬に (1)
花溢 三九
いくたびの 霜にやはらぐ (2)
短歌 六二・二
いくたびの ひとりねの夢 (2)
春のゆき
いくたびも 浅瀬を渡る (33)
形成 五一・四
幾たびも かけかへられし (23)
風の 一九
いくたびも 斬り合ひをせしが (33)
光た 一五六
いくたびも 仕事を替へて (33)
風水 一一五
いくたびも 沈みては浮く (33)
花溢 一二九
いくたびも シテの如くに (33)
形成 六〇・一
幾たびも 誰何(すいか)せるあと (23)
雲の 一四三
関連語
幾たびも 誰何せるあと
いくたびも 地図をひろげて (34)
花溢 一〇五
いくたびも 月さす海を (33)
不文 七七
幾たびも 電話に呼ばれ (23)
風水 一五三
幾たびも 電話を聞きに (23)
花溢 四九
幾たびも 背後かすめて (23)
現代 四四・一一
いくたびも 早馬が駆けて (33)
光た 七七
幾たびも 兵火に落ちし (23)
埼玉新聞 四六・八
いくたびも 見たる鳥あり (33)
形成 平二・九
いくたりを 見送りにけむ (2)
形成 五九・五
幾たりに 愛されて吾や (0)
わかなつむ歌
幾通の 原稿依頼 (1)
形成 三一・一
幾月か 空き家となりて (6)
形成 五九・九
幾つにも かさなりて見ゆる (2)
現代 四四・一一
幾つもに 音を区切りて (2)
風の 九六
幾つもの 印章を委(ゆだ)ね (10)
不文 一二三
関連語
幾つもの 印章を委ね
幾つもの トンネルを抜けて (10)
形成 五七・八
幾つもの レンズかさねて (10)
花溢 八九
いくときを 書よみつぎて (0)
むろ咲きの菜種の花の
いくときを 弾き続けつゝ (0)
ひとり生きたし
幾ときも たたざるものを (1)
形成 六一・九
幾年を 枯れがれにゐて (3)
雲の 九三
いくとせを 君と貼り来し (5)
まぼ 八二
幾年の 曲折を経つつ (2)
形成 二八・一〇
幾日をか なべてをやりて (0)
はるの虹
幾日か 炊がず過ぎて (16)
風水 七七
幾日か 咲き保ちたる (16)
林鐘 三二・五/六
幾日経て 届く賀状の (5)
形成 六三・五
幾日経て よぢれし葉書 (5)
形成 四五・一一
幾日目かに 探し当てて友が (2)
不文 一六
幾日も 帰らず富士の (6)
光た 一四七
幾日も 帰らぬ夫に (6)
まぼ 一一三
幾日も かけて縫ひやりし (6)
まぼ 一二五
いく日吾に ありへし思ひ (0)
はるのワルツ
幾人も 住むかのやうに (5)
風の 一九四
いくばくを 眠れるひまに (3)
形成 五八・九
いくばくの 傾斜かありて (7)
花溢 九四
いくひらの 椎茸を水に (4)
印度 三三
幾ひらの 花びら濡れて (2)
風水 三四
幾万の 騎馬入り乱れ (1)
埼玉新聞 四六・八
幾万の 羊にまじれる (1)
光た 一〇
幾夜さか 同じ夢見て (4)
雲の 一九三
幾夜さか 野分きの風の (4)
野分 一七
幾夜経て うすばかげろふの (1)
雲の 七八
生くる限りの 罪かも知れず (3)
野分 四二
生くることが 負擔になりぬと (1)
まぼ 一七八
生くるとふ 名のみ甲斐なき (2)
春愁の曲
生くる道に 花のみ咲けと (0)
回顧一年
生け垣を 透(す)かして歩む (2)
無数 六八
関連語
生け垣を 透かして歩む
生け垣に 羽根(シヤトル)がかかり (1)
光た 三〇
関連語
生け垣に 羽根がかかり
いけにへの 像は醜く (2)
野分 一九五
いけにへも 運べるならむ (1)
花溢 九二
池の面に きみのかげひとつ (2)
おもひで
池の面に 白鳥下りて (2)
まぼ 一二九
生け花の 青麦は高く (2)
雲の 一五九
池水の 底の闇より (2)
印度 五八
生けるごとく 否やまさりて (0)
はるを待ちつゝ
異国人の 父と子の凪 (1)
形成 平三・一〇
いさをたて 傷手を負ひて (0)
ひとり生きたし
いさをたて 君南海ゆ (0)
浜のあけくれ
いさぎよく 無視されたきに (2)
まぼ 一
遺作の 自画像かかる (5)
不文 一四七
いささかの 疑心なれども (3)
歌と随筆 二四・六
いささかの 仕事を夜に (3)
無数 一二六
いさゝかの 創意加へつゝ (0)
春のゆき
いさゝかは あざけられても (0)
びわの花
勇ましく 旗をかゝげて 征きし人よ 今日恙なく (0)
浜のあけくれ
勇ましく 旗をかゝげて 征きし人よ 南のうみに (0)
はつあきの歌
十六夜(いざよひ)と 暦に読みて (1)
雲の 八六
関連語
十六夜と 暦に読みて
遺産争ひを 避けて故郷も (1)
朱扇 二七・四
石臼の ずれてかさなり (3)
無数 四四
石を磨(す)りて 石鏃(やじり)作りゐし (2)
不文 六七
関連語
石を磨りて 石鏃作りゐし
石を積む 作業のつづく (2)
花溢 五六
石階の どの面もすでに (4)
野分 一三
意識して 互(かたみ)に避くる (10)
不文 五九
関連語
意識して 互に避くる
意識して へだてがましく (10)
風水 一〇九
石切り場を 西の斜面に (2)
無数 一〇五
石切や 狂信仰の (0)
春愁の曲
石畳 いつしか切れて (1)
雲の 一八三
石飛ばし ゆくバイクあり (1)
花溢 九九
石などを 落とすごとくに (2)
風水 七一
石などに 似て来しわれと (1)
無数 一四六
石ならば いかなる色か (1)
雲の 一二九
石の上に こぼせしタール (1)
無数 二一一
医師の手に ゴムの歯型を (2)
花溢 九〇
石の礫の とびくるなかに (1)
形成 六〇・七
石碑(いしぶみ)の 根元の草に (2)
印度 五九
関連語
石碑の 根元の草に
石室の 底に落ち葉を (4)
無数 一二二
石室の 底(そこひ)に睡り (4)
不文 一二
関連語
石室の 底に睡り
石弓を とりて獲物を (0)
埼玉新聞 四四・一〇
石牢の 壁のごとくに (1)
花溢 八〇
椅子の音 しづまるまでに (2)
風の 一九七
椅子のまま 沈みてゆける (1)
形成 四二・三
いづくにか 月ありて明るき (16)
花溢 二六
いづくにか 虹かかりゐむ (16)
まぼ 七三
いづくにか ひとりでに開(あ)く (16)
不文 一〇一
関連語
いづくにか ひとりでに開く
いづくにか まだ母はゐて (16)
花溢 一五四
いづくまで 昇るか知れね (7)
風水 二〇二
いづくまで 行きしや月の (8)
花溢 一五九
いづくまで 行く魂か (7)
印度 一三
いづくまで 行くわれならむ (7)
短歌公論 四三・一〇
いづことも なき花の香を (5)
埼玉新聞 四四・一一
いづことも 水は見えねど (5)
形成 平三・八
いづこなる 春のうしほに (5)
風水 二二三
いづこなる 女神なりしや (5)
風水 二〇五
いづこにか 生きながらへて (6)
雲の 五四
いづこにか 死せる家族ら (6)
雲の 一二五
いづこにて 焼かれむわれか (2)
雲の 二〇一
いづこにも 出でて行かねば (11)
光た 五一
いづこにも 風は吹きゐず (11)
花溢 一六三
いづこにも 富士はありとも (11)
風の 九一
いづこまで 帰るやガラスの (13)
花溢 二一九
いづこより いづこへ帰る (17)
花溢 九四
いづこより うつされて来し (14)
形成 六〇・四
何處(いづこ)よりか 迷ひ來し仔犬に (1)
朱扇 二六・七
関連語
何處よりか 迷ひ來し仔犬に
いづこより 来りし子らか (14)
短歌ジャーナル 六一・七
いづち飛ぶ ヘリコプターか (0)
朝日新聞 五九・一
泉より 醒めくる旅の (1)
雲の 四四
いづれ癒る(なほ)と 思ひてをれど (2)
雲の 六四
関連語
いづれ癒ると 思ひてをれど
忙しき 職場なれども (2)
印度 二四
いそがしく たちふるまひて (0)
春愁の曲
急がねば ならぬことあり (2)
形成 五八・七
急ぎ足に 勢ひありて (1)
毎日新聞 六〇・六
急ぐことも あらじとひとり (1)
短歌 三一・一一
いそしみて いそしみてなほ (2)
風水 五八
磯波の 寄せては返し (2)
花溢 七三
痛きところの 無き日は点字を (3)
風の 一六八
痛きまで 胸締めて出づる (3)
野分 一四
抱(いだ)きゆく 鉢の桜草(プリムラ) (3)
不文 一七四
関連語
抱きゆく 鉢の桜草
頂を いつまでも見せぬ (2)
風の 三一
虎杖(いたどり)の たけゆく道を (2)
風水 九四
関連語
虎杖の たけゆく道を
虎杖(いたどり)の はつかに萌えて (2)
雲の 一九六
関連語
虎杖の はつかに萌えて
痛みやすき 花一つ持つ (1)
歌と随筆 二三・八/九
イタリアの 厚地の絹も (2)
風水 一九七
位置を替へ 鳴きなほしつつ (2)
風水 一五〇
位置替へて 鳴きつづけゐる (3)
雲の 八五
一語一語 噴き出づるごとし (2)
印度 一三七
いちづなる ねがひひそかに (1)
歌と随筆 二一・二
一代限りに 絶えなむ芸を (1)
形成 三二・二
一度にて 点きしライター (2)
印度 三八
一日中 真夜中のやうな (2)
野分 二二
一日は 二十四時間 (2)
風水 一七一
いちにんの 愛に埋もるゝ (0)
寂天莫地
一人前の 労働力に (2)
風水 一一六
一年分の 薪買ひこむ (1)
形成 三七・一二
市果てて ガラスの翼 (3)
形成 四二・一
いち早く ビルに昏(くら)みて (7)
風の 一三四
関連語
いち早く ビルに昏みて
一枚一枚 瓦を屋根に (4)
野分 一〇八
一枚の 教員免許状が (20)
まぼ 六
一枚の てのひらをもて (20)
無数 一〇九
一枚の 皮膚と思ふに (20)
風水 一三四
一枚の 古りし名刺に (20)
風水 二四二
一枚の 水の矩形も (20)
形成 平元・六
一枚を 剝げば白鳥も (2)
野分 一四〇
いちめんに 卯の花などの (8)
雲の 五三
いちめんに 咲く曼珠沙華 (10)
雲の 八三
一面の 穂すすきのなか (2)
野分 一六二
一輌のみの 電車が行けり (2)
風の 七〇
一輪車 泳がせて人の (1)
花溢 一二一
一列に 咲きそろひたる (6)
風の 三〇
一羽のみと なりしインコも (2)
花溢 一六九
いつ癒ゆる 人とも知れず (1)
形成 平元・三
一角より 崩しゆくほか (3)
不文 一三
一過性の 病と言へり (1)
短歌 六二・二
いつか遠く 忘れられゆく (1)
朱扇 二六・七
何時来ても 水無き川よ (1)
林鐘 三二・五
一氣に坂を 駆け下りる如き (2)
まぼ 九六
一気に遠き 職場となれど (1)
形成 五八・四
いつくしむ はらからよ父よ つゝがなく (0)
寂天莫地
いつくしむ はらからよ父よ 吉野路の (0)
春愁の曲
一切の 藝術守護の (0)
はつあきの歌
何時しかに はまなすの実も (0)
夏の日記帖から
何時しかに 夜は更けぬらし (0)
ひとり生きたし
いつしかに 吾なきぬれて (3)
わかなつむ歌
いつ死ぬか 知れねば日記も (1)
短歌研究 三一・七
一週に 一度しか見ぬ (1)
雲の 一三五
一瞬の こころ騒ぎつ (3)
無数 六五
一瞬の 間(ま)と思へど (3)
形成 六一・四
関連語
一瞬の 間と思へど
いつ知れず 雪の降りゐて (4)
雲の 二一四
いつせいに 歩き出しさうに (4)
風の 一七〇
いつ使ふ 指とも知れず (1)
形成 五八・四
一滴の 黄の除光液 (1)
形成 五九・一〇
何時となき 心弱りに (1)
花溢 一五
いつとなく 雨はあがれり (21)
風水 一二六
いつとなく 錨の形 (21)
短歌研究 四三・五
いつとなく 失ひてをり (23)
風水 一一
いつとなく ギブスに固め (21)
風水 一六八
いつとなく 寂しき雰圍氣 (21)
まぼ 八
いつとなく 死せる人らを (22)
風水 一二〇
いつとなく 疲れまどろむ (21)
朱扇 二六・八
いつとなく 人に頼れる (21)
形成 五七・二
いつとなく われの纏へる (21)
無数 四二
何時にかはらず ひもじき日にも (0)
はつあきの歌
いつの日か 㐂びと夢と (6)
わかなつむ歌
何時の日か 吾は想はむ (0)
はるの虹
いつの日に 入れしままなる (9)
無数 一五四
いつの日に つかむ勝負か (7)
不文 一一九
いつの日に 長崎絵にて (7)
花溢 二〇三
いつの日に 晴るゝ懐疑ぞ (7)
歌と随筆 二三・八
いつの日に 湖のごと (8)
回顧一年
いつの日の 逢ひとも知れず (7)
形成 五七・六
いつの日の 海とも知れず (7)
雲の 二一八
いつの日の 母の言葉か (7)
印度 五七
いつのまに あがれる雨か エクレアも (27)
雲の 六五
いつのまに あがれる雨か 夜の水は (29)
野分 四〇
いつのまに 貝の風鈴も (27)
形成 平三・一
いつのまにか 植字工の変り (4)
形成 三九・九
いつのまに 片側かげり (27)
形成 六二・一二
いつのまに 薬効きゐて 夜半を往く (27)
野分 一四〇
何時の間に 職替へし彼か (1)
形成 三〇・四
いつの間に 杉菜長けゐる (8)
無数 一一一
いつのまに 小さき蜂の (27)
雲の 一六
いつのまに 東京を去りし (27)
不文 一三
いつのまに 隔たりて亡き (27)
雲の 一九四
いつのまに 身を抜け出でし (27)
無数 一二〇
いつのまに 横につながり (27)
形成 平四・一
いつの夜か 埴輪の兵の (0)
短歌研究 四一・一
いつの世に 沈められたる (1)
形成 三九・一〇
いつの世の ことかと思ふ (5)
光た 一一八
いつの世の ことなりにしや (5)
風の 一五八
いつの世も 同じならむに (1)
光た 二一
一歩だに 引けぬと思ひ (2)
野分 四四
一本の アッシュの杖を (10)
無数 一一八
一本の 木としてわれを (10)
風水 四四
いつまでも 明けおく窓に (46)
まぼ 一一五
いつまでも 合はぬ算盤に (46)
まぼ 一一七
いつまでも 憶はるるとも (46)
風水 四一
いつまでも 枯れ色残る (46)
短歌研究 三八・五
いつまでも 嗄れゐる声を (46)
印度 一〇四
いつまでも 寒き春よと (46)
形成 四六・七
いつまでも 空一面に (46)
風水 一五八
いつまでも とろ火に何を (46)
花溢 一六八
いつまでも バスの来されば (46)
印度 一四六
いつまでも 母を安んぜしめ (46)
形成 二九・二
いつまでも ふさがらぬ部屋を (46)
光た 一〇〇
いつまでも 冬の片虹 (46)
花溢 一〇六
いつまでも 待たむと決めて (46)
形成 四三・四
いつまでも 待つと言ひしかば (46)
まぼ 五
いつ見たる 門とも知れず (5)
風水 二三二
いつ見にし 夢かと思ふ (1)
短歌ミューズ 五七・一
いつも誰かを 探してゐるやうな (1)
雲の 五〇
いつよりか 工事場の灯に (23)
花溢 七五
いつよりか 切なく狂ふは (23)
夕ぐれの歌
いつよりか 「先生」とわれを (23)
不文 六九
いつよりか 名簿に消えて (23)
風の 一二三
いつよりか 萌えずなりたり (23)
光た 二六
偽りを 言はねばならず (4)
花溢 二〇
偽りを 名乗る要など (3)
無数 一七
偽りの 印章を押しし (3)
現代 四四・一一
偽りの 言(こと)も仕種も (3)
春愁の曲
関連語
偽りの 言も仕種も
偽りの 言(こと)もたくみに (3)
春愁の曲
関連語
偽りの 言もたくみに
何時われの 書き散らしたる (1)
形成 三一・三
出で歩く 日の稀にして (3)
花溢 一八〇
出で入りの はげしくなれる (3)
花溢 九〇
出で来ては 脅やかすもの (2)
不文 一二四
出でて来し 手品の種の (1)
野分 五四
出でて来て 没(い)り陽に草の (16)
形成 三一・一
関連語
出でて来て 没り陽に草の
出でて来て 人は小さく (16)
風の 九四
出でて来て 螢を追へば (16)
光た 一三四
出でてゆく けはひのせしが (7)
風水 一九三
出でてゆく 菜園があるに (8)
風の 四八
出でゆけば すぐに隠れて (1)
形成 四七・八
糸を引き合ひ ブロックの高さ (1)
形成 五〇・一
糸切れて 畳にこぼれて (1)
形成 三九・八
いとけなき 夢うつろへど (2)
夕ぐれの歌
いとけなく 伴はれ来し (2)
雲の 一五六
いとけなく なほなる日々も (2)
春愁の曲
糸として かへりみるとき (1)
暗 五八・秋季
いとせめて 健やかなれと (0)
はるのワルツ
いとせめて 酔ひて哭かなむ 白酒の (0)
夕ぐれの歌
暇々(いとまいとま)に 物縫ふならひ (2)
印度 四一
関連語
暇々に 物縫ふならひ
暇なくて 生くるといふも (1)
歌と随筆 二二・四/五
挑ましき 思ひも湧かず (2)
花溢 一七七
田舎に居らば 不幸にならずに (2)
不文 五一
去なばまた いつ来む海ぞ (1)
形成 三〇・一〇
稲藁を 焚きゐる塚は (2)
風の 五七
稲藁の 束は濡れゐて (1)
雁 六二・七
古への 戦ならねば (3)
形成 平二・一〇
いにしへの をみならも経し (6)
風水 七五
古への 武具の名持てる (3)
風の 一五〇
いにしへの 葡萄文様を (6)
風水 一三一
古人の かしこきみやの (0)
びわの花
古へは 鹿も棲みしとふ (1)
朱扇 二六・一
犬を解き 文鳥を放ち (1)
形成 三七・一
犬を曳く 少年が行き (2)
風の 六一
犬たちに 匂ひの地図の (1)
風の 一〇六
犬と歩み くまぐまを知れる (3)
雲の 二七
犬との距離 測りなどして (0)
短歌研究 六一・三
い寝がたく 思(も)ひ極まりて (0)
春愁の曲
関連語
い寝がたく 思ひ極まりて
いのちかけて 人愛(を)しみする (0)
はるを待ちつゝ
関連語
いのちかけて 人愛しみする
命知らずの 万のつはもの (0)
埼玉新聞 四六・八
生命とは かくも絶対なるを (0)
わかなつむ歌
稲の花の 音無くそよぐ (3)
不文 四一
稲の葉は 露あげて朝々 (1)
形成 六一・一
意のままに なること一つ (1)
野分 五二
意表を突く ことも言ひ得ず (2)
花溢 一五三
いぶかりたまふ はゝに答へあへず (0)
はるのワルツ
異邦に病む 君を看護(みと)りき (1)
不文 四七
関連語
異邦に病む 君を看護りき
今一度 搏たきて見たしと (1)
朱扇 二五・七
縛めを 解き合ふごとく (3)
不文 一三七
いまだ値の つかぬ野菜の (1)
現代 四四・一一
いまだ見ぬ うすずみ桜 (3)
形成 五七・五
今使ふ 錐にあらねど (2)
風の 五一
今にして 迷ふと知らば (3)
風水 二一
今に残る 富士見坂の名 (2)
風の 一四一
今のまに 反故の類ひも (3)
野分 一〇二
いまの世の 農に得がたき (0)
埼玉新聞 四五・六
今のわれに 何が出来るか (1)
雲の 一〇八
今はただ 恋ほしき人の (4)
埼玉新聞 四六・七
今はただ ミシンを踏まむ (4)
雲の 二一一
今は誰にも 見することなき (3)
まぼ 一五
今ははや 思ひ出も燃えず (0)
はるのワルツ
今はもう 聞かれずなりぬ (4)
雲の 七〇
今一たび 夢を見むとも (2)
まぼ 一五五
今ひとつの 絆断つとも (2)
まぼ 六四
今一つの 超克を希ふ (2)
まぼ 四六
今欲しき もの何ならむ (1)
雲の 一七一
今もなほ 俗名に呼びて (2)
風の 一六
意味のある 一歩一歩と (1)
雲の 一九一
移民船に 托して送る (1)
形成 四一・七
妹を われにあづけて (5)
短歌研究 四七・一〇
妹といふ あいらしきもの (2)
風水 一二
妹と くらす月日に (10)
花溢 二九
妹と 母の待ちゐむ (10)
まぼ 九九
妹に 弾かせむワルツ (18)
無数 六七
妹に 揺り椅子一つ (18)
花溢 一六四
妹に 揺りおこされぬ (18)
雲の 三二
妹の 赤き傘より (59)
花溢 一九一
妹の 在らば定年まで (59)
印度 四九
妹の 在りしころより ふくろふの (59)
野分 一四四
妹の 炊ぐ飯(いひ)匂ひ (59)
不文 一二一
関連語
妹の 炊ぐ飯匂ひ
妹の 忌の日は雨と (59)
ぼあ 六二・六
妹の 届けくれし木犀 (59)
まぼ 二〇
妹の ねんごろにして (59)
雲の 一五九
妹の 弾くエチュードの (59)
無数 七九
妹の 分も生きよと (59)
野分 一〇九
妹の まだ居たるころ (59)
風の 一九五
妹の 訳しくれたる (59)
不文 九八
妹の 逝きて八年 (59)
風水 一五四
妹も 寂しからむ古風な (12)
まぼ 六〇
妹よ 父よ母よと (2)
雲の 七七
医薬もて 部分部分を (1)
風の 一一九
礼(ゐや)深く 人の出で入る (2)
花溢 一八六
関連語
礼深く 人の出で入る
癒ゆる望の なき人に仕へ (1)
朱扇 二七・一〇
依頼心を あまり持たぬ性も (2)
まぼ 一三六
蕁麻(いらくさ)に 触れし痺れの (2)
不文 五七
関連語
蕁麻に 触れし痺れの
蕁麻(いらくさ)の 四角の茎も (1)
形成 平三・二
関連語
蕁麻の 四角の茎も
いらだちを 伝ふるピアノ (2)
無数 二二七
いらだちに しぐさもあらく (1)
寂天莫地
いらだちの いつかうすらぎ (4)
花溢 八六
いらだちの もとの一つに (3)
現代 四四・一一
いらだてる こころ見抜かれ (6)
短歌 三三・三
苛立(いらだ)てる さまに立ち来て (2)
不文 一七六
関連語
苛立てる さまに立ち来て
入会の 沼なりし日も (0)
毎日新聞 平元・九
入り口に 近くたちまち (1)
花溢 二一五
いりくめる 海岸線は (5)
風水 二二七
いりくめる 港の町と (5)
無数 一九九
入り日差す 坂をのぼりて (1)
花溢 一六一
入れ替ふる 心など持たず (1)
風水 一〇九
いれ違ひに 入りゆきたる (0)
短歌研究 三七・一
容れられぬ 主張収めて (1)
朱扇 二六・一
色褪せし 造花も翳を (5)
まぼ 一三〇
色褪せし 花忽ちに (5)
無数 一六〇
色褪せて たるみゐにしが (4)
風の 一一八
色づける 羽状複葉 (2)
印度 一五〇
彩りも なきパンフレットを (2)
まぼ 一〇六
色の濃き プラム、無花果 (3)
雲の 二二五
色の無き 葡萄摘みゐる (2)
印度 一三九
いろは順 五十音順 (1)
形成 六二・一二
色眼鏡と 今は呼ばぬに (0)
短歌研究 六一・三
岩鼻を 獅子に見立てて (1)
雁 六二・七
岩山に 山吹の花 (0)
春のゆき
いはれなき ことも言はれて (0)
形成 五七・七
印押して おきたるのみに (3)
風水 二二
印捺して めぐりさわだつ (2)
雲の 七一
印鑑の 置きどころふと (3)
花溢 一〇八
インク壺に インク足し来て (2)
花溢 一四一
印章を あつらへに入りて (5)
無数 三三
インターヴュウを 終へ来てくだる (2)
まぼ 四八
印度更紗の 布を裁たむか (2)
風水 四九
印持たぬ 人には拇印 (2)
不文 七一
引力の やさしき日なり (3)
野分 一〇五
う
ウインドウに 売れ残りゐる (7)
野分 三五
ウインドウの ネクタイと影と (4)
不文 一七〇
ウインドウの 花の飾りに (4)
無数 一三〇
植ゑ呉れし 人も来ずなり (1)
形成 五〇・二
植ゑぬ田の かたちに芦の (1)
形成 五九・七
上野までの 一時間がほどに (2)
花溢 二二一
魚の血の ひとすぢ水に (1)
印度 一一三
魚の群れに 混りゐたれば (2)
風水 五一
魚のやうに なめらなる手を (1)
花溢 一七四
家族(うから)らに 互みに病まれ (1)
朱扇 二七・九
関連語
家族らに 互みに病まれ
家族(うから)らは みなもとのまま (1)
形成 平五・七
関連語
家族らは みなもとのまま
穿(うが)たるる ままに眠らむ (1)
無数 一八八
関連語
穿たるる ままに眠らむ
迂闊なる 言葉あやぶみ (2)
不文 六四
迂闊にて 把手(ノブ)に指紋を (2)
不文 一二四
関連語
迂闊にて 把手に指紋を
羽化の日の 近づくごとき (1)
無数 一二〇
雨季来れば たちまち水漬く (2)
まぼ 一七二
雨季迫る きざしかわれの (2)
風水 四七
雨季のくる 前には再び (2)
印度 六八
浮世絵の 波の色より (1)
形成 五七・三
迂曲しつつ 生くる身と思ひ (2)
まぼ 七八
ウクレレを 買ひてもらひし (0)
短歌研究 四五・八
受付の 錆びしペンもて (1)
花溢 一一
受けとめし 心の激動こそ (0)
おもひで
受け取れる 紙幣透(す)かして (2)
無数 四六
関連語
受け取れる 紙幣透かして
受け身にて 生きゐるとのみ (2)
無数 二八
動かずに をれば膝より (4)
雲の 六六
動くとも なくただ薄く (2)
雲の 五七
動く歯の いつか痛まず (1)
形成 四四・一一
牛を呼ぶ 野太き声を (1)
無数 一二四
宇治十帖 読み返しつつ (1)
短歌研究 六一・七
北東(うしとら)の 鬼門出づれば (1)
形成 平元・五
関連語
北東の 鬼門出づれば
失ひし 視力の不意に (10)
花溢 一三〇
失ひし 版図を憶ふ (10)
不文 一二九
失ふに 惜しく残れる (3)
花溢 一二八
失へる ことのみ多き (5)
短歌研究 四二・三
失へる 皮のブローチも (4)
形成 四五・四
失へる 耳環のゆくへ (4)
不文 一一二
失はば 大きからむと (1)
野分 五一
うしろかげを あざ笑はるゝ (0)
春のゆき
うしろ向きの 人のみ歩む (3)
不文 七四
うしろより 花の香のする (4)
光た 一四
うしろより 見つつ歩みき (4)
光た 五九
うす青き ガラス散らばる (4)
花溢 四八
うす青き 切符一枚 (4)
花溢 六〇
うす青き 花の型ある (4)
回顧一年
うす青き 羽根の扇風機 (4)
形成 平三・一〇
薄青く コップは乾き (1)
雲の 五一
うす紅き 花咲ける藻の (1)
オレンヂ 二二・一
うす味に 仕立てし夕餉 (1)
形成 平二・五
うす味の 食事にも慣れて (1)
形成 五九・一二
碓氷越えて またも旅ゆく (1)
形成 三一・二
うすうすに 張れる氷の (1)
形成 六一・一〇
うす紙を はさみて椀を (2)
風の 一四
うす皮を 一枚一枚 (4)
形成 六〇・二
うす霧の 夜の天体の (1)
歌と随筆 二三・八/九
うすくうすく 人参をそぎ (2)
雲の 一三七
うづくまる いづこもわれの (5)
雲の 二四
うす雲に 大き虹なす (4)
雲の 七二
うす雲に まぎるるほどの (4)
雲の 二二二
うす雲の 空に風ある (3)
雲の 一七二
うすぐもり あやかふ玻璃や (0)
夕ぐれの歌
うすぐらき 明りを洩らす (0)
短歌研究 四一・一
疼く夜の 淺きねむりの (2)
歌と随筆 二一・三
薄墨いろの 羽毛ひとすぢ (3)
埼玉新聞 平二・一
薄墨いろの 雲に戻りて (3)
野分 一九五
うづ高く 積まれし落ち葉 (2)
印度 一五
うづたかく 本のみ積みて (3)
光た 五七
渦なして 中心のなき (3)
風水 五〇
うづもるる 思ひにをれば (11)
形成 五九・六
うす雪の 白くこごれる (2)
印度 三六
うすら赤く 太れるトマトを (2)
風水 三九
薄氷(うすらひ)の 張れるをそのまま (2)
雲の 一三四
関連語
薄氷の 張れるをそのまま
うすらかに 鰭をまとはむ (1)
雲の 六七
うすら寒き 日のくれに来て (2)
花溢 四四
うすら陽の 傾きそめて (2)
歌と随筆 二一・四
右折して 海に出でたき (1)
形成 平三・三
うたひゐて 「あゝさうだよ」の (0)
おもひで
歌ひつつ 鏡に向ひ (1)
月光 一九・二
疑ふは 卑しきことと (2)
まぼ 八七
歌垣の 跡をたづねむ (3)
現代 四四・一一
歌垣の 夜のごとき月の (3)
花溢 二二〇
うたかたの 職場におのれ (2)
印度 四四
疑はず 軍手と呼びて (6)
風の 一三二
疑はず そのをりをりを (6)
形成 六一・四
疑はず われに倚りくる (6)
朱扇 二六・五
疑はぬ ことの優しさ (2)
風水 一八八
疑はれて ゐるかも知れず (1)
雲の 九四
歌に知る 消息にして (2)
風の 一九〇
打たむとし 大き平手を (2)
花溢 二二三
討たれしは いかなる鬼か (2)
風の 一四一
撃たれしは 土民の少女 (2)
花溢 一七二
打ち明けらるる ことを期待し (1)
まぼ 五
うち笑めば ほがらにとほる (0)
はるを待ちつゝ
うちかけの 肩なだらかに (0)
埼玉新聞 四五・四
内側に 踏み入るを避けて (3)
まぼ 二八
内暗き 硝子窓ゆゑ (2)
不文 三七
うち沈み ひと日ありしが (3)
形成 平二・七
うち揃ひ 夕餉なしたる (1)
風水 九九
うちたへて 内燃するは (0)
回顧一年
うちつけに 愕くことの (5)
風水 二六
うちつけに 憎しみを人の (5)
風水 六三
うちつけに 理解さるると (5)
まぼ 一〇二
うち続く 不協和音の (0)
ひとり生きたし
内法(うちのり)を ややに撓(たわ)めて (2)
無数 一一
関連語
内法を ややに撓めて
内深き 摩耗のわれに (2)
不文 一〇七
内よりの 力に割れし (2)
野分 一八二
美しいこと わたしは好きよと (0)
ひとり生きたし
美しき いけにえとなりて (16)
回顧一年
うつくしき 拘束といへる (16)
現代 四四・一一
美しき ショパンに飽かず (16)
ひとり生きたし
美しき ためらひの果てに (16)
春のゆき
美しき 断崖として (16)
風水 二九
美しき 手を持つ少女 (16)
風水 三七
美しく 見ゆる位置まで (6)
野分 八三
欝結の ほぐるるを待つ (2)
まぼ 二九
現し身を こえて夢境に (0)
びわの花
現しみの かへります日は (0)
はつあきの歌
現し世に あまるなげきぞと (1)
春のゆき
うつし世に こよなく寂き (0)
回顧一年
うつし世の 最後の逢ひと (4)
無数 一七〇
現し世の 乳の香一つ (1)
歌と随筆 二四・六
現し世の なげき知りそめ (1)
春のゆき
現し世の 人にてあれば (1)
はるを待ちつゝ
訴へて 慰め得まく (0)
春のゆき
うつつなき 思ひにゐしが (3)
暗 五八秋季
うつつなく 歩みてゐしが (1)
風水 七四
うつつなく をればテレビは (1)
短歌研究 四八・六
現つには 咲かぬものをと (1)
歌と随筆 二一・五
うつむきて 歩みてあれば (7)
形成 平二・六
うつむきて ゐるときに見え (7)
短歌研究 四七・一〇
うつむきて ゐる日の多く (7)
風水 二〇一
うつむきて 印度の果実 (27)
印度 一二〇
俯向きて 夫(つま)の怒りに (1)
朱扇 二六・一一
関連語
俯向きて 夫の怒りに
移り来し 家に残れる (7)
無数 一八七
移り来し 日より再び (7)
無数 一四六
移り来し 部屋にかかぐる (7)
不文 四四
移るとも なく移りゆく (2)
無数 五六
うつろなる ひゞきをたてゝ (2)
回顧一年
腕時計 読みあひて椅子を (2)
無数 七八
腕などを 失ひて還る (1)
短歌 四四・八
腕のつけ根の 何やはらかな (1)
雲の 一〇九
うとくして 今日に変らぬ (3)
不文 八一
うとくして 逝かしめし罪 (3)
短歌研究 四七・一〇
うとましき 思ひもまれの (8)
花溢 二一六
うとましく 振舞ふことの (6)
花溢 一九一
うとまれて かげる思ひの (3)
春のゆき
うとまれて 虚無に翳れる (3)
やまと 一九・八
うとまれて つひに逝かしし (3)
現代 四四・一一
促さるる 思ひ湧きたり (2)
風の 一九五
鰻とる 細工して畦に (2)
不文 六九
うなだれて ゐては飛び得ず (4)
野分 一九
奪ひしは われにあらずと (2)
野分 一七九
乳母車に みどりごは居ず (2)
風の 一八三
烏羽玉(うばたま)の くらきおもひを (0)
おもひで
関連語
烏羽玉の くらきおもひを
奪はるる 子とて無けれど (2)
形成 六二・五
馬の埴輪・鎧・兜と (1)
風の 一七六
生まれかはる ことのありとも (2)
雲の 八五
馬はもう 一頭もゐぬ (1)
埼玉歌人 平三・六
海からの 光なりしか (1)
野分 一三八
海霧の かの背戸にしるく (0)
寂天莫地
海越えて 届きしプードルの (2)
おおみや 四八・一〇
海に近き 町ゆゑ雲の (2)
野分 一六二
海一つ 越えたるごとき (3)
花溢 一〇三
海辺ひそと ひる闌くるらし (0)
はるを待ちつゝ
海よりの 反射まばゆき (4)
不文 六五
梅一輪 背戸に咲きそめ (1)
歌と随筆 二四・六
梅咲ける 昨日(きぞ)の日和(ひより)も (0)
はるの虹
関連語
梅咲ける 昨日の日和も
埋めたての 成りし沼尻 (5)
花溢 三〇
埋めたての 野に向ける窓 (5)
花溢 二二九
埋めたての 人ら去りゆき (5)
花溢 一八〇
有耶無耶に しておくことも (1)
光た 一三九
裏表 無しと言はれし (4)
風の 二八
うら/\に 花散り初むる (0)
春愁の曲
うら/\に 日ざしもたけて (0)
春愁の曲
うら/\の 小春日和に (2)
ひとり生きたし
裏返しの われを見たしと (3)
無数 一一七
うらがへり また裏返る (2)
無数 一五五
裏側を 見せぬ時間を (1)
野分 一三五
裏側から 見てゐるごとき (1)
光た 二五
裏側は のっぺらぼうか (3)
短歌 六〇・二
うら寒く 予想して来し (2)
ぼあ 六〇・九
裏通りを ひろひて歩む (3)
不文 一〇五
占なひの あたる日ありて (1)
花溢 五五
うらなひは 身をせばむるや (2)
現代短歌 四四・一一
裏腹の 心見抜かれ (1)
不文 一七七
うらぶれし 夜半の心ぞ (2)
まぼ 一〇四
うらぶれの 思ひを朝に (1)
短歌研究 四〇・一
うらぶれの 旅にあらねど (1)
形成 三七・三
占骨(うらほね)の 破片寄せつつ (1)
不文 一四九
関連語
占骨の 破片寄せつつ
盂蘭盆(うらぼん)の 終らむとして (7)
風水 五六
関連語
盂蘭盆の 終らむとして
裏道の 昼のしづけさ (2)
風水 一一二
裏山に わらび萌えゐむ (2)
まぼ 六七
売られゐる 秋の野菜の (6)
雲の 一五七
売られゐる もののみに足る (6)
風水 一一八
うら若き 乙女等のみの (4)
むろ咲きの菜種の花の
うら若き 母が子に読む (4)
毎日新聞 五五・九
うるほひて 固まる砂を (3)
風水 三〇
うるし塗りの 細き筆など (2)
印度 五一
うるみゐし 輪郭のふと (2)
無数 二二九
梢(うれ)高く すずろに花の (2)
不文 三九
関連語
梢高く すずろに花の
うろくづの 跳ねる音より (2)
不文 一四六
鱗持つ 木と畏れたる (1)
現代 四四・一一
噂撒きて ゐることむしろ (2)
不文 三一
上(うは)ずりて 又電話かけくる (1)
朱扇 二七・六
関連語
上ずりて 又電話かけくる
運といふ たれにもつきまとふ (2)
雲の 二二三
運命と いそしむ夜毎 (1)
形成 六〇・一〇
運命に 従順に見えて (1)
まぼ 一三
え
エアカーテンの 風をまともに (3)
風水 一〇一
エアカーテンの 遮る外気 (3)
風水 九二
鋭角の 衿の線朱の (1)
形成 四四・一〇
永劫の 荒蕪と思ふ (3)
不文 二〇
永劫の 舞を舞ひつつ (3)
埼玉新聞 四六・五
映像の まぶしき日にて (2)
風の 八六
映像は かくまざまざと (4)
野分 一〇七
営庭の 跡の草むら (2)
現代 四四・一一
英文の 手紙など呉れて (2)
無数 二四
英雄伝説の なかの白鳥 (1)
埼玉歌人 平三・六
ゑがきゐし 球体はかく (0)
短歌研究 四七・一〇
駅員の 駆け寄るさまを (1)
形成 六〇・七
駅を出でて 仰ぐビル群 (4)
風の 一四六
駅を出でて 枯れ野の口に (4)
不文 一六四
駅のあたり 目に見えて高層と (2)
風の 一七九
駅の名を 見落とし過ぎて (1)
形成 五八・一一
駅の灯の 届く路面に (1)
風水 二一〇
駅前に あつまる車 (3)
野分 一九六
駅前に 駐在所ありて (3)
形成 五九・七
駅前の アーケードなど (14)
光た 一二二
駅前の 案内図見て (14)
無数 四一
駅前の 大小のビルが (14)
風の 一九〇
駅前の 広場にあがる (14)
野分 一七七
駅前の 放置自転車 (14)
印度 八
駅までを 連れだちてゐて (4)
雲の 五五
駅までの しばしを歩み (4)
花溢 一六一
駅名が アナウンスされて (1)
大宮文芸 六一・一一
エゴイストの 死ぞと互(かたみ)に (2)
不文 八三
関連語
エゴイストの 死ぞと互に
得しものは 必ず失ふと (2)
野分 六七
会釈して 一人の座を (2)
短歌研究 六〇・三
会釈して 若き尼僧の (2)
形成 五八・四
枝先を 細くほぐして (1)
風の 一一〇
枝先の 鵙を見をれば (2)
野分 一一七
枝のない 立ち木のように (1)
野分 五五
枝深き 松のかぶだち (0)
埼玉新聞 四五・二
Xデー Kデーなどと (1)
形成 平三・九
エッグノッグに 酔ひしは昨夜 (2)
野分 一八〇
越冬の ためはろばろと (1)
光た 一二九
江戸のころ 拓かれし田も (1)
光た 五六
江戸文學に 感傷性は (1)
歌と随筆 二四・六
ゑのころ草 吹かれゐるのみ (1)
形成 六〇・三
絵の中の 運河に映る (1)
無数 一二九
絵のなかの 木の葉一枚 (7)
雲の 一五二
絵羽織の 蘭の見る見る (1)
無数 二〇九
絵本見て ゐたる児の忘れ (1)
形成 五七・六
MSA景気を 待つ外なしと (1)
形成 二八・一二
選ばれて 折れたる枝と (4)
野分 二六
選ばれて 化石となると (4)
無数 一八二
選びがたき 思ひにをれば (11)
風水 一三五
選ぶことは 多く捨つること (1)
風水 七五
襟あしの 荒れたる感じ (4)
雲の 二四
衿ぐりの 深きさみしさ (2)
不文 一四八
襟もとを ゆるむるやうに (2)
風水 二四一
襟もとの さびしき朝か (4)
形成 四九・七
襟もとの 寒き思ひに (4)
印度 一三三
襟もとの スカーフ・垂るる (4)
雲の 一〇七
選り分けて 洗ふうづら豆 (2)
雲の 一三八
選り分けて また活くる花 (2)
野分 二九
エルメスの 香水と思ひ (1)
形成 六一・九
エレベーターの ガラス隔てて (3)
毎日新聞 六〇・六
エレベーターの ドア開かれて (3)
形成 六〇・六
エレベーターの 人ごみにふと (3)
風水 六三
絵蝋燭 ともせばあはき (3)
短歌研究 四二・三
絵蝋燭も 燃え尽きしいま (1)
野分 三〇
婉曲に 言ひたりしかば (3)
風の 一八三
遠近の 正しき絵にて (1)
無数 一八
遠景を とざして芽ぶく 雑木原 (8)
不文 一七四
遠景を とざして萌ゆる 雑木原 (8)
林鐘 三三・四/五
遠景に 相争へる (11)
形成 五九・六
遠景に 触覚のごとき (11)
無数 一一〇
遠景に 光りゐし沼 (11)
無数 一〇五
遠景に 埃ひろがり (11)
無数 二一三
遠景に 藁家のありて (11)
不文 一三〇
臙脂いろの 袴はきゐし (2)
光た 一三七
園児らの 三分の一ほど (4)
風の 一八八
円心に 沈みゆく身を (1)
短歌研究 三七・八
エンジンを かけて夜すがら (5)
風水 一一四
円陣を 組むなかにつねに (1)
形成 六二・一一
エンジンの 音せぬ車 (3)
無数 八一
エンヂンの 波動かすかに (3)
花溢 二二
厭世的に なりゐるわれと (2)
まぼ 一五〇
沿線に 春闌(た)けにけむ (2)
印度 五四
関連語
沿線に 春闌けにけむ
円柱は 何れも太く (2)
雲の 一七
円筒の 太き脚もて (1)
短歌研究 三七・八
円なさぬ 円を描きつぐ (2)
野分 八二
宴のあと 幼きわれに (2)
風水 一九一
鉛筆の 軸にわが名を (1)
形成 六〇・一
塩分を 除かば無限に (2)
風の 五〇
お
老い著(しる)き インコに日ごと (2)
花溢 一三九
関連語
老い著き インコに日ごと
追ひ詰められし 思ひにをれば (11)
印度 四〇
老いて働く 今を歎かず (1)
形成 三一・一一
老いてもし 雄鶏ならば (0)
ぼあ 六二・六
老いの身の いづくより湧く (1)
形成 三二・二
老いらくの 母が手づから (0)
はるの虹
牡牛座と 答へしことも (2)
風の 二七
横隊に 水にうかべる (2)
光た 八九
桜桃の ころに生れし (2)
風水 二三一
凹凸の はげしき岩も (4)
無数 一四四
追ふわれも 追はるるわれも (1)
野分 五三
覆ひがたき 夏の荒びと (2)
風水 一五一
大姉(おほあね)の 君病みませば (0)
ひとり生きたし
関連語
大姉の 君病みませば
大銀杏 廻りて帰る (1)
花溢 一八七
大いなる スパナの形と 気づきたる (5)
風の 一九
大いなる 旗のたたまれ (5)
形成 六一・四
大いなる み国を思(も)へば (5)
寂天莫地
関連語
大いなる み国を思へば
作業衣(オーバーオール)の 身につきし少年 (2)
形成 三一・六
関連語
作業衣の 身につきし少年
おほかたを 渡り終へたる (2)
光た 四四
おほかたは 聞きてそのまま (1)
野分 四八
大方は 忘れて過ぐる (5)
風水 一七三
大方は 笑ひてすます (5)
不文 二六
大き臼 売れし手拍子 (2)
風の 一七二
大きさの 異なる石を (2)
野分 一五〇
大きなる 転換のさ中に (2)
はるを待ちつゝ
大きなる 嘆きに揺るゝ (2)
春愁の曲
大き荷を 背負へる人の (3)
ぼあ 六〇・九
大き葉の チシャを供へて (0)
現代短歌 四四・一一
大き目を 選びて送り (2)
形成 平三・一二
大仰な 広告のなかに (3)
形成 六〇・九
大仰な しあはせなどは (3)
印度 四八
大聲にて わめき散らせし (1)
林鐘 三二・一〇
大空に 声なく星座 (0)
春のゆき
大束の ままを買ひ来し (1)
雲の 一二二
大粒の 寒の玉子を (2)
光た 八八
大粒の 涙のごとき (2)
文藝春秋 五八・九
大時計は いづこも正午を (2)
光た 八〇
尾を閉ぢて 眠れる見れば (1)
花溢 一四一
大鳥居 すぎて露天の (1)
形成 六〇・六
公けも 私も共に (0)
はるの虹
おほらけく 上る初日の (0)
むろ咲きの菜種の花の
おほろかに かもめはゞたく (0)
浜のあけくれ
おほろけき 潮音(しおと)の中に (0)
夕ぐれの歌
関連語
おほろけき 潮音の中に
おが屑を かき分けて何も (2)
風水 一二四
丘越えて 花匂ふ風 (0)
埼玉新聞 四六・五
をかし来し 思はぬ咎も (0)
短歌研究 四一・一
丘の上に 残れる木立 (4)
風水 一九
丘の上に まばらに墓を (4)
形成 六〇・八
丘の上の 木立が透かす (4)
不文 九〇
丘の裾を 削りて道と (1)
形成 三七・五
オカリナを 吹きたき童子 (0)
短歌研究 六一・三
沖荒れて 波折はるけし (0)
浜のあけくれ
置き石も 筧も見えぬ (1)
短歌 三九・三
起き出づる よすがの如し (1)
形成 平四・一二
起き出でて 一時間がほどの (7)
風水 六九
起き出でて 靴を履くまでの (7)
形成 五八・一二
起きゐると いふのみになり (1)
雲の 八五
沖をゆく 船のあかりに (3)
不文 六二
沖遠く 澄む朝なれば (1)
風の 一〇四
置時計が 送られて来ぬ (2)
形成 平三・四
沖縄の 何のゆかりに (2)
風の 二五
沖に出でて いっぱいに風を (2)
不文 二八
荻叢(をぎむら)に 野川あふるる (3)
不文 二一
関連語
荻叢に 野川あふるる
屋上に しづまりゐたる (7)
花溢 一九二
屋上に 濡れゐむベンチ (7)
野分 二六
屋上に のぼりて何を (7)
風水 六六
屋上の 駐車場に街を (5)
形成 六二・七
屋上の 灯のともりゐる (5)
風の 五五
屋上の 噴泉を見て (5)
無数 一六五
臆測し 苦しむわれと (3)
花溢 一九五
オクターブ 下げて物言ふ (2)
野分 一二三
奥の間の 押入れの細く (1)
形成 六一・四
奥ふかく ゆめも秘めつゝ (0)
春のゆき
奥ふかく ゆめも持ちつゝ (0)
春のゆき
奥まりて ありしと思ふ (1)
形成 平四・一
奥山に 車のいまだ (1)
光た 七一
送らむと 言ふを拒みて (6)
まぼ 三六
贈らるる 指輪のサイズ (2)
無数 六九
送られし 形見の鏡 (5)
不文 一三七
送られし 素描に浮ける (5)
形成 四一・九
送られし 小さき象の (5)
花溢 三七
送られて 帰りし記憶 (6)
不文 九三
送り来て 部屋に戻れば (3)
形成 平元・八
送り火の 灯籠はいつか (2)
風の 一五一
遅れゐる バスを待ちつつ (3)
雲の 七一
おくれ毛を 吹く風寒く (3)
形成 六三・四
遅れたる 一人がおらび (2)
不文 一一六
怠れば たちまち寄する (1)
雲の 一四五
小琴(をごと)弾く 指(および)傷める (2)
不文 六六
関連語
小琴弾く 指傷める
おこなひを 正して待てと (1)
雲の 一二五
幼くて 父と行きたる (9)
風水 四二
幼くて 父を失ひし (9)
花溢 一五〇
幼くて 見し日より経し (9)
形成 六三・七
幼くて 見し夜祭りの (9)
形成 六三・一二
幼くて 読みし「放浪記」 (9)
形成 平三・一
幼な子を あまた連れたる (8)
郵政 五七・四
幼な子を 背に攀ぢさせて (8)
まぼ 七六
幼な子を 呼びてはげしき (8)
雲の 五六
幼子と かくれんぼする (1)
形成 平四・五
幼な子と 歩幅あはせて (2)
花溢 七〇
幼児の 赤き手袋 (2)
風の 三四
幼子の 描きし村は (5)
形成 平四・九
幼な子の 貸してくれたる (20)
花溢 一五八
幼な子の 声などしたる (20)
風水 二三六
をさな子の 母を呼ぶ声 (2)
形成 平五・二
幼子の 睦めるさまに (5)
風の 一八四
幼な子の 戻れるけはひ (20)
短歌 六一・二
幼子は 母へ駆けゆき (5)
風の 一二三
幼子は 歩幅の合はぬ (5)
光た 六八
幼ならに おとさせて拾ふ (0)
短歌研究 四五・八
幼ならは 雪をよごしし (1)
花溢 四二
押し合ひて 炬燵をかこみ (1)
形成 平四・一〇
押し売りに 置いて行かれし (1)
光た 一三一
教へ子と いへども不惑を (3)
印度 六九
教へ子と 思ふ名見ゆる (3)
形成 三二・四
敎へ子の 嫁ぐとふ便り (8)
まぼ 六八
教へ子の 一人二人と (8)
花溢 一三四
惜しからぬ いのちと思ひ (1)
雲の 一四〇
押しつけて 机の上に (3)
雲の 七
をしどりの つがひがゆけり (1)
埼玉新聞 六〇・一
おしのけて 人に先んずる (0)
回顧一年
措葉(おしば)いろに 森は暮れつつ (2)
無数 一五
関連語
措葉いろに 森は暮れつつ
推し量り 思ふ自在を (2)
不文 一三〇
推しはかる ことのさびしさ (3)
野分 五五
惜しみつつ 時間を食べて (3)
雲の 二三四
押し寄せて 来む仕事あり (4)
不文 一〇二
白粉花(おしろいばな)の 折れ易き茎 (2)
風水 一一八
関連語
白粉花の 折れ易き茎
お城町の かの一夏や (0)
夕ぐれの歌
押すことも あらず押されて (4)
花溢 一八八
汚染に強き 植物といふ (2)
風水 八三
遅くなる などと電話に (1)
形成 平三・四
おぞましき までに椿の (3)
雲の 三五
おぞましき 夜に入らむとし (3)
現代短歌 四九・七
怖るるを 知るはいつの日 (3)
風水 八三
恐ろしき ことを思ひて (4)
光た 六一
おだやかに 雨を湛ふる (0)
春愁の曲
落ちあひて ビルの狭間を (3)
風水 九二
落合ひの 水の激(はげ)ちを (1)
短歌新聞 四八・一
関連語
落合ひの 水の激ちを
落ち入らむ 予感にさとく (2)
風水 一九九
をちこちに 夕かしぎする (2)
歌と随筆 二三・五/六
落ちざまに 水こぼしけり (2)
現代短歌シンポジュームテキスト 三八・四
落ちざりし 林檎が高き (1)
形成 平四・一一
堕ちてゆく 思ひまざまざと (4)
風水 五七
堕ちてゆく こころまざまざ (4)
風水 一四二
落ちてゆく 眠りのなかに (13)
不文 一二八
落ちのびし 思ひに歩む (2)
不文 一五三
落ちのびて どこまでか行き (2)
花溢 一七二
落ち葉焚く 火に近づきて (5)
風水 一六九
落ち葉の上に 置きて戻りつ (5)
不文 一六二
落ち葉のみ 吹かれてゆきて (1)
短歌 六二・二
落ち葉踏む 音を怪しみ (1)
花溢 一〇八
落ち葉舞ふ 広場のいづこ (2)
風水 一五
遠人(をちびと)よ 庭べに紅き (0)
はるを待ちつゝ
関連語
遠人よ 庭べに紅き
落ち柚子の 腐(くだ)つ香土に (2)
無数 一三四
関連語
落ち柚子の 腐つ香土に
音荒く 椅子たたみ人ら (3)
花溢 七九
音荒く 通り抜けゆく (3)
形成 四一・四
音をたてて まろぶことあり (5)
光た 七
おど/\と 鍵盤に惑ふ (0)
夕ぐれの歌
男をみなの けぢめも分かず (1)
風の 一一〇
男言葉 女言葉の (2)
風水 一七五
男手を 久しく持たぬ (2)
不文 五一
男の声 障子のなかに (2)
形成 六一・一
落し穴の やうな裂け目の (1)
形成 六〇・一一
貶めて 帰りし人も (1)
形成 四一・五
落し物 せしことも頻りに (1)
朱扇 二六・三
音立てず 漂ひゐしが (3)
雲の 二二
音立てず 門をあけたり (3)
短歌新聞 六一・一
音たてて 土にくづほれ (8)
無数 一五三
音立てて 春の落ち葉ら (9)
花溢 二二八
音立てぬ 呼吸なしゐて (1)
雲の 八九
おとなひし たれとも知らず (0)
短歌研究 四七・一〇
訪へば 風邪の咳長く (1)
朱扇 二六・四
おとなびて やさしかりしよ (2)
風の 五〇
音のして 皿にこぼれて (15)
風の 一三一
音のして すべり落ちしは (15)
光た 五七
音のして 隣の家の (15)
雲の 一三二
音のして 闇に目ざむる (15)
雲の 一八〇
音の無き 時間ながれて (5)
印度 一七
をとめ子の 庫裡より出でて (0)
埼玉新聞 四四・八
をとめ子の 埴輪の幾つ (0)
埼玉新聞 四五・六
をとめの日の 夢は破れて (0)
回顧一年
少女(おとめ)らの 語れる町の (13)
雲の 一八
関連語
少女らの 語れる町の
少女らの 覗きてすぎし (12)
野分 一〇五
音もなく 石垣の裾を (29)
無数 二〇二
音もなく 木々に降る雪 (28)
花溢 一七〇
音もなく 霧の湧く野を (28)
風水 二三一
音もなく クレーンの鉤(かぎ)の (28)
風水 九
関連語
音もなく クレーンの鉤の
音もなく こぼるゝ萩の (28)
回顧一年
音もなく すり抜けてゆきし (28)
印度 一〇〇
音もなく 迫る水深器(ゾンデ)を (28)
無数 七四
関連語
音もなく 迫る水深器を
音もなく のけぞる毛蟲 (28)
短歌研究 四二・三
音もなく はぐくみ居らむ (28)
歌と随筆 二四・六
音もなく ひろがる野火の (28)
無数 九〇
音もなく ぶつかりあへる (28)
無数 一四九
音もなく 降り出づる雨よ (28)
埼玉新聞 四五・二
音も無く 舞ひおりて来て (2)
形成 平三・三
音もなく 舞ひくる雪の (28)
野分 三三
囮には どのやうな鳥が (1)
風水 一四八
踊りつつ 町をめぐれる (1)
形成 平三・九
踊りの輪を 脱け出てひとり (2)
風水 二一
踊り場の ガラスはいつも (4)
雲の 二二三
驚き易き 一日とならむ (1)
風水 九五
同じ家族の 住みゐる見れば (2)
風の 一五九
同じ雲を 見てゐる人と (1)
雲の 一六六
同じ弧を 描き続くる (1)
林鐘 三二・五/六
同じバスに 乗り合ふのみの (5)
不文 一五八
同じ道を 通ふほかなき (1)
不文 一五七
同じ向きに 尾花はなびき (1)
郵政 五八・三
同じものを 食みあひてくらし (2)
風の 九三
鬼(おに)剣舞(けんばい)と 呼ばるる村の (1)
風の 一七五
関連語
鬼剣舞と 呼ばるる村の
鬼火見て くらすならむと (1)
無数 一二九
鬼百段の 階ありと謂ふ (2)
風水 一八
おのづから 意識遠のき (20)
風の 四八
おのづから 体避けつつ (20)
大宮文芸 六一・一一
おのづから 強制力を (20)
野分 九七
おのづから 草ある方(かた)へ (20)
不文 一〇六
関連語
おのづから 草ある方へ
おのづから 色素の沈み (20)
無数 二一一
おのづから 守勢に立てる (20)
まぼ 一〇八
おのづから つながる頸を (20)
無数 三六
おのづからなる 乖離を今は (2)
まぼ 四六
尾の太き 石の狐を (2)
野分 一四二
脅えやすき 少女のために (2)
現代短歌シンポジュームテキスト 三八・四
お日さまの やうに真赤な (1)
形成 平五・五
帯を如(な)す ひとすぢ追へば (0)
ラ・メール六一春
関連語
帯を如す ひとすぢ追へば
お百度を 踏みて回ると (2)
風の 一七七
覚えにくき 人の名言ひて (2)
野分 一六九
覚えねば ならぬ単語の (1)
光た 一五三
おぼろ夜を 戻りてくれば (2)
風の 三六
おぼろよの 夜陰の花は (0)
びわの花
オポチュニストと 低く呟き (2)
まぼ 三六
お守りの 細き指輪を (2)
形成 六二・六
女にて 竦む思ひの (7)
雲の 二一九
女にて つひに敗るる (7)
無数 五七
をみなゆゑ 天人もみごもる (2)
光た 五五
思ひあぐみて 幾夜眠らぬ (2)
まぼ 一一四
思ひあたる 理由といふも (2)
雲の 三二
思ひゐし ことを阻みて (10)
野分 一二五
思ひゐし ことのとぎれて (12)
雲の 一一三
思ひゐて 驚きやすし (15)
おおみや 四七・一〇
思ひ起す 事も稀になりて (1)
朱扇 二七・一〇
思ひ切り 押されしドアの (8)
雲の 一九八
思ひ切り それてゆきたき (9)
風水 九二
思ひ来し ことのくさぐさ (5)
風水 一九六
思ひ来し ことの途切れて (4)
花溢 一四五
思ひ知る ために寄せゆき (1)
風水 一〇四
思ひ過ごしは 止めよと言ひし (1)
朱扇 二七・四
思ひ立つは いつも夜にて (1)
風の 八二
思ひ出せぬ ままに離(さか)りぬ (0)
短歌研究 四七・一〇
関連語
思ひ出せぬ ままに離りぬ
思ひたる のみに罪する (10)
風水 二〇八
思ひ出は 遠くせつなかる (0)
春のゆき
思ひはぐれて ゆくみちなれば (0)
びわの花
思ひ見る 完結の仕方 (2)
不文 一七
思ひまうけぬ 憎悪の語聞き来し (2)
まぼ 二七
思ふこと みなあはき日を (17)
形成 四四・一〇
思ふこと みなちりぢりに (17)
雲の 一一七
思ふさま あばれてゐたる (4)
光た 四二
思ふさま くつがへらねば (5)
雲の 二〇〇
思ふさま 眠る日も来む (4)
風水 九六
おもかげを 時に呼びつつ (3)
形成 六二・二
おもかげに かならず逢ふと (2)
形成 四六・八
おもかげに 見立てて祀る (2)
形成 平四・三
おもかげの 老いてつきとめ (3)
無数 一八〇
おもかげの 誰に似るとも (3)
埼玉教育 四七・八
おもかげの 遠くなりつつ (3)
形成 四六・三
面変りせる 人のことなど (2)
野分 九四
重き扉 押して出づれば (1)
形成 四一・四
重き髷 のせゐて耳の (1)
無数 四九
おもだかの 陰より出づる (7)
形成 平三・一〇
おもだかの 花の水漬くと (7)
埼玉新聞 三二・一
沢潟(おもだか)の 水漬(みづ)きつつ咲く (2)
不文 一四四
関連語
沢潟の 水漬きつつ咲く
表の日 裏の日われに (1)
形成 六二・四
おもねるを 處世のすべと (2)
まぼ 一四二
思ほえず いのちを得たる (1)
風の 一〇五
おもむろに 心移して (14)
野分 一五四
おもむろに 芯に近づく (14)
風水 一三九
おもむろに 手袋はめて (14)
形成 四三・五
思惑の 渦なすなかに (2)
風水 一〇六
思はざる 粗き音させ (28)
形成 六三・七
思はざる 大きさにして (28)
郵政 五九・一
思はざる 大雪のあと (28)
形成 六一・六
思はざる 会話聞こえて (28)
風の 六九
思はざる 枷のごとしよ (28)
短歌公論 六〇・一一
思はざる 悔やしみ湧きて (28)
花溢 七九
思はざる 交通ストゆゑ (28)
形成 平四・七
思はざる 視角に入りて (28)
風の 一一三
思はざる 高みへ視線の (28)
野分 九六
思はざる 近間に今朝も (28)
形成 六一・九
思はざる 遠くまで見ゆる (28)
野分 四七
思はざる 花びらの嵩 (28)
形成 四八・八
思はざる 柾目の木の香 (28)
風の 七三
思はざる 恵みのごとく (28)
野分 一七一
思はざる ゆとりの出でて (28)
花溢 一八八
思はざる ゆとりのごとし (28)
風水 一六二
思はざる 罠もあるべし (28)
風の 二五
思はせぶりの 言葉なりしを (2)
まぼ 二七
思はぬ近みに 花火あがれり (1)
雲の 八八
思はぬときに 目に来る記憶の (3)
雲の 二三〇
思はれて ゐるやうにしか (9)
印度 一五〇
親猫と 子猫とむつみ (1)
形成 五七・一
和蘭の ランプをともす (0)
短歌研究 四一・一
折り合ひの つかぬまま今日は (3)
まぼ 一二三
をりをりに 現るる扉の (20)
風水 二〇
をりをりに 黒光りして (20)
無数 一六四
をりをりに サワーグラスを (20)
無数 一〇〇
をりをりに 濡らし来て使ふ (20)
花溢 四六
をりをりに 人に呼ばれて (20)
野分 一五八
をりをりに 炎あげつつ (20)
風水 一七八
をりをりに 身を捩ぢて笑ふ (20)
短歌研究 四七・一〇
をりをりに 行くわが意識 (20)
風の 一五
オリオンの 位置もやうやく (2)
無数 九二
降り来り 餌(ゑ)をついばみて (1)
雲の 七二
関連語
降り来り 餌をついばみて
降り立ちて よしなき反故を (1)
俳句とエッセイ 五八・四
折り鶴の 尾羽(おば)触れあへる (1)
不文 一二六
関連語
折り鶴の 尾羽触れあへる
降りて来て 踊り場の鏡に (4)
野分 一二四
折りても折りても 角をもつ一枚の (1)
野分 一三二
をりふしに 山羊の鳴く声 (11)
形成 四・一一
折り目より うすれし地図に (1)
形成 六二・一一
オルゴールを 閉づれば戻る (2)
風の 一三
オルゴオル のべつに鳴らし (3)
不文 三六
オルゴール 短く鳴りて (9)
形成 五八・三
折れさうな 膝に繃帯を (2)
風水 一一
折れ易き チョーク粉々に (4)
花溢 二五
愚かなる わが日常の (1)
朱扇 二六・三
おろしたる 旗をたたみゐる (1)
野分 五六
終りさへ すればとのみに (2)
野分 一七三
終わりまで 聞きてよりものを (2)
印度 一二三
追はるるを 喜びならむ (1)
形成 平二・三
追はれゐる 夢をのがれし (3)
野分 一二
温覚を 失ひゆくと (2)
無数 一九
音楽を 好む少年も (2)
花溢 一一九
温室の 蘭見に来よと (4)
形成 四六・三
温床の パイロットランプ (2)
無数 五三
温水器の 音と気づけど (3)
風の 一一八
温帯の おだしきに慣れて (0)
回顧一年
音程を 次第に上げて (4)
印度 一三二
音程を はづせしままに (4)
不文 一二四
ONと OFFの表示のみなる (1)
形成 平元・八
女歌手の 手をのべて歌ふ (2)
まぼ 一五〇
女教師を 一生続けむと (0)
短歌研究 六一・七
女ごゝろの 卑しさと思ふ (1)
蔗境参 二四・九
をんな心の かなしきまでに (0)
わかなつむ歌
女坂 のぼれば狐の (1)
印度 一四五
女名の 表札を掲げ (2)
風水 一五五
女なりとも 生活力を (2)
まぼ 一四五
女の側を 貶しめ易き (2)
まぼ 一一四
女の靴 ワゴンの上に (2)
印度 一一七
女の死が 解決となる (2)
まぼ 一七〇
女の智慧の 足らざりしを (1)
形成 三一・二
女の名を 呼ぶアナウンスに (0)
現代短歌 四九・七
をんな一人 まじりて何の (2)
歌と随筆 二二・一
女ゆゑ スムーズにゆくとふ (4)
不文 二七
怨念の 鬼となるより (0)
埼玉新聞 四五・一〇
おんまつり せまる春日の (0)
むろ咲きの菜種の花の
隠密の 僧もたどりて (1)
形成 平三・一二
音量を 下げつつ待つに (2)
無数 二七