全短歌(10791首)

相会はぬ 年月に何を (1) 形成 四三・一一
哀歓に 照り陰りては (1) 歌と随筆 二二・四/五
愛情も 既に生活を (1) 朱扇 二五・一一
相ともに 生きがたかりし (1) 歌と随筆 二四・六
相ひ觸れて 鳴れる木の葉の (1) 歌と随筆 二一・八/九
曖昧に ゐるわれを措(お)き (4) 雲の 三六
関連語
曖昧に ゐるわれを措き
愛恋は かくまざまざと (2) 埼玉新聞 四五・一
青々と 芽ぶく柳の (6) 形成 六三・七
青柿を 拾へば土の (2) 花溢 一四六
仰ぎゐる 角度のゆゑか (2) 短歌研究 四八・六
仰ぎ見て 今朝は新し (6) 朝日新聞 四七・一
仰ぎ見る 紅梅一樹 (6) 形成 六一・七
青白き 馬が炎えつつ (1) 短歌 三九・三
蒼みゆく 花浮かべつつ (1) 形成 三二・一〇
赫々と 上る初日に (0) むろ咲きの菜種の花の
赤松の 幹に斜に (5) 雲の 二二八
赤松の 水際(みぎは)の一木(ひとき) (5) 無数 二一二
関連語
赤松の 水際の一木
空(あき)家(いへ)と なりてひひらぎ (2) 不文 一一八
関連語
空家と なりてひひらぎ
秋草を 手向けて遠く (1) 林鐘 三二・一〇
秋草の さやぐ音して (3) 埼玉新聞 四四・一〇
秋草の 花のかそかに (3) 埼玉新聞 五一・八
秋の日は 傾きそめぬ (0) 郵政 五九・八
秋ふかき 山の温泉(いでゆ)に (1) 春のゆき
関連語
秋ふかき 山の温泉に
あきらめて 刃(やいば)入れたる (10) 雲の 一九九
関連語
あきらめて 刃入れたる
諦めの 中にも安息は (1) 朱扇 二五・七
あくがれて 太古の民も (8) 歌と随筆 二一・八九
胡座居の 膝の冷たく (1) 形成 平四・四
悪霊(あくりやう)を 逐(お)はむ願ひは (5) 無数 一四〇
関連語
悪霊を 逐はむ願ひは
あけぼのの 光の中に (0) ラ・メール六一春
明けやらぬ 森を騒立(さわだ)て (2) 無数 一四三
関連語
明けやらぬ 森を騒立て
朝市の 帰りに人の (1) 形成 元・一一
朝がたの 眠りに浮きて (2) 現代 四四・一一
朝霧の 底より翔(た)つと (2) 現代 四四・一一
関連語
朝霧の 底より翔つと
朝寒は きびしかりしも (0) むろ咲きの菜種の花の
痣(あざ)として 顔に残ると (2) 雲の 九六
関連語
痣として 顔に残ると
麻布(あさぬの)を 被へる夜の (1) 不文 一一三
関連語
麻布を 被へる夜の
浅間颪(おろし)に 吹きさらされむ (1) 朱扇 二八・一
関連語
浅間颪に 吹きさらされむ
浅間嶺の 麓の村の (1) 形成 平元・九
あざやかな 斑(ふ)を持つ蝶を (3) 無数 二〇五
関連語
あざやかな 斑を持つ蝶を
朝焼けの 空に匂へる (3) 歌と随筆 二三・五六
芦を刈る 人の背後を (0) 短歌研究 四七・一〇
足(あし)環(くわん)を 光らせて鳩の (1) 無数 二〇三
関連語
足環を 光らせて鳩の
足首を 吹く風寒く (3) 形成 四三・五
紫陽花の 植込みを濡らす (11) 毎日新聞 六〇・六
朝(あした)より 落ち葉しやまぬ (25) 雲の 二〇
関連語
朝より 落ち葉しやまぬ
朝(あした)より きざす寂しさ 繊切りの (25) 不文 一三三
関連語
朝より きざす寂しさ 繊切りの
朝(あした)より きざす寂しさ ちぢまりて (25) 短歌研究 四一・一
関連語
朝より きざす寂しさ ちぢまりて
足垂れて 鈍色(にびいろ)の烏賊 (1) 花溢 五五
関連語
足垂れて 鈍色の烏賊
脚長き 人々の来て (1) 現代 四四・一一
脚の位置 定めて眠り (0) 短歌研究 四二・三
葦の間(ま)を ゆるく流れて (5) 花溢 八五
関連語
葦の間を ゆるく流れて
足もとの 石の割れ目を (8) 現代 四四・一一
足悪き 友が必死に (2) まぼ 一七一
明日知れぬ いのちを生きし (1) 埼玉新聞 四四・一一
明日知れぬ 木の葉の如き (1) 埼玉新聞 四五・一〇
明日の日も 知れざるものを (1) 埼玉歌人 平四・一〇
明日は休み と思ふ家路に (1) 形成 四六・一一
汗あえて 草抜き呉るる (5) 形成 平二・一〇
遊びたき 仔犬せかして (0) 短歌研究 四二・三
あたたかく 雪を被(かづ)ける (12) 花溢 二二
関連語
あたたかく 雪を被ける
あだめきて タンゴ舞ひたき (1) 歌と随筆 二四・六
新しき 幸に赴く (39) 形成 三二・八
新しき 巣箱かけしは (39) 郵政 五八・三
新しき 鳥籠に移し (39) 形成 六一・三
新しき 白布机に (39) 無数 一七二
新しき 油紋の浮ける (39) 短歌研究 四一・一
圧点を 知られしごとき (1) 短歌研究 三七・八
柱像(アトラント)の 双手(もろて)が支へ (2) 無数 二五
関連語
柱像の 双手が支へ
足裏に 踏むものなべて (1) 短歌新聞 五一・八
蹠(あなうら)より 冷えくる夕べ (2) まぼ 一一六
関連語
蹠より 冷えくる夕べ
あなさやけ あなやうるはし (0) むろ咲きの菜種の花の
あばかるる 咎もあらむか (0) 埼玉新聞 四五・一一
油絵の 岬は遠く (1) 短歌研究 四一・一
油菜は 青き実莢(みざや)を (2) 無数 三四
関連語
油菜は 青き実莢を
雨あとの 雫をおとす 黄櫨(はじ)の葉を (20) 花溢 一〇七
関連語
雨あとの 雫をおとす 黄櫨の葉を
雨あとの 靄晴れゆけば (20) 林鐘 三二・一〇
甘えゐし 心吹っ飛び (1) 形成 三七・一
雨だれの 曲にかはりて (2) 形成 平四・一二
「蜑(あま)」といふ 字をかなしみて (1) 形成 平三・一一
関連語
「蜑」といふ 字をかなしみて
天地(あめつち)は 緑ゆたかに (0) 春愁の曲
関連語
天地は 緑ゆたかに
雨のあと 著莪は花咲き (19) 短歌研究 四八・六
雨のなかに 赭(あか)く錆びゆ (6) 無数 三二
関連語
雨のなかに 赭く錆びゆ
天(あめ)の果て 地のはてまでも (0) はるを待ちつゝ
関連語
天の果て 地のはてまでも
雨の日の 電車といへど (7) 短歌研究 六一・七
雨の日の 窓に羽叩き (7) オレンヂ 二二・一
雨の夜の ロビーに待てば (5) 短歌研究 四五・八
雨の夜は 雨の音にも (2) 短歌新聞 四八・一
過(あやま)たむ 予感鎮めて (2) 不文 一四二
関連語
過たむ 予感鎮めて
粗壁(あらかべ)の まま入りて住む (2) 無数 一七五
関連語
粗壁の まま入りて住む
抗(あらが)はず 無気力になりて (2) まぼ 一四八
関連語
抗はず 無気力になりて
争ふとも 相擁くとも (1) 形成 三三・七
争はぬ 性(さが)持てる身の (1) 花溢 一二
関連語
争はぬ 性持てる身の
あらだてる 海と思ふに (0) 短歌研究 四一・一
あらたまの きらり氷柱(つらら)の (2) 風の 一七二
関連語
あらたまの きらり氷柱の
荒濱や 太平洋の (0) 浜のあけくれ
アララギに 二つのりゐし (1) 朱扇 二七・一〇
ありありと 後れゆく身を (3) 林鐘 三二・一〇
ある宵は 崩れも果てんと (1) 歌と随筆 二一・八/九
あわあわと 漂ふ雲の (1) 歌と随筆 二一・五
淡色(あはいろ)の みどりのりぼん (0) はつあきの歌
関連語
淡色の みどりのりぼん
淡(あは)き黄(きい) ゆたかに咲ける (0) 春愁の曲
関連語
淡き黄 ゆたかに咲ける
周章てゐし とき静かなる (0) 短歌研究 四五・八
逢はむための てだて選ばぬ (1) 現代短歌シンポジュームテキスト 三八・四
暗号の やうに朝鮮語を (1) 形成 三一・一二

言ひ難き 思ひなるべし (0) 短歌研究 平二・一
言ひしれぬ おもひほのかに (0) むろ咲きの菜種の花の
癒えかけて 引き返す感冒(かぜ) (1) 無数 一八七
関連語
癒えかけて 引き返す感冒
癒えそめの 心楽しも (1) 歌と随筆 二四・六
家にゐても 最小限に (1) 朱扇 二五・一一
如何ならむ 過去の苛(さいな)み (11) 花溢 五八
関連語
如何ならむ 過去の苛み
いかほどの 願ひ叶ふと (3) 短歌研究 四一・一
勢ひは かく美しき (1) 埼玉新聞 六一・一
生きて又 会ふ日の無しと (1) 形成 平三・一一
憤り 烈しかりしが (1) 歌と随筆 二四・六
憤り 烈しき時に (1) 歌と随筆 二四・六
息を呑み 立ちどまりたり (0) 埼玉新聞 四八・一
幾重にも 鏡に映る (7) 形成 五八・一
戦(いくさ)にて 中止となりし (2) 光た 四三
関連語
戦にて 中止となりし
幾時(いくじ)ごろかと 思へるのみに (1) 雲の 一二四
関連語
幾時ごろかと 思へるのみに
幾種かの 罐詰をひそかに (1) 朱扇 二六・一〇
幾千と 知れぬ水鳥 (1) 形成 六〇・一
幾たびか 草の穂絮(ほわた)の (13) 不文 八四
関連語
幾たびか 草の穂絮の
幾たびか 逆らひては泣く (12) 歌と随筆 二四・六
幾たびも 誰何(すいか)せるあと (23) 雲の 一四三
関連語
幾たびも 誰何せるあと
幾たびも 背後かすめて (23) 現代 四四・一一
幾たびも 兵火に落ちし (23) 埼玉新聞 四六・八
幾通の 原稿依頼 (1) 形成 三一・一
幾つもの 印章を委(ゆだ)ね (10) 不文 一二三
関連語
幾つもの 印章を委ね
いくときを 書よみつぎて (0) むろ咲きの菜種の花の
幾年の 曲折を経つつ (2) 形成 二八・一〇
幾日か 咲き保ちたる (16) 林鐘 三二・五/六
幾日経て 届く賀状の (5) 形成 六三・五
幾日経て よぢれし葉書 (5) 形成 四五・一一
幾日も 帰らぬ夫に (6) まぼ 一一三
幾万の 騎馬入り乱れ (1) 埼玉新聞 四六・八
生け垣を 透(す)かして歩む (2) 無数 六八
関連語
生け垣を 透かして歩む
生け垣に 羽根(シヤトル)がかかり (1) 光た 三〇
関連語
生け垣に 羽根がかかり
異国人の 父と子の凪 (1) 形成 平三・一〇
いささかの 疑心なれども (3) 歌と随筆 二四・六
十六夜(いざよひ)と 暦に読みて (1) 雲の 八六
関連語
十六夜と 暦に読みて
石を磨(す)りて 石鏃(やじり)作りゐし (2) 不文 六七
関連語
石を磨りて 石鏃作りゐし
意識して 互(かたみ)に避くる (10) 不文 五九
関連語
意識して 互に避くる
石碑(いしぶみ)の 根元の草に (2) 印度 五九
関連語
石碑の 根元の草に
石室の 底(そこひ)に睡り (4) 不文 一二
関連語
石室の 底に睡り
石弓を とりて獲物を (0) 埼玉新聞 四四・一〇
いづくにか ひとりでに開(あ)く (16) 不文 一〇一
関連語
いづくにか ひとりでに開く
いづくまで 行くわれならむ (7) 短歌公論 四三・一〇
いづことも なき花の香を (5) 埼玉新聞 四四・一一
何處(いづこ)よりか 迷ひ來し仔犬に (1) 朱扇 二六・七
関連語
何處よりか 迷ひ來し仔犬に
いづこより 来りし子らか (14) 短歌ジャーナル 六一・七
いづち飛ぶ ヘリコプターか (0) 朝日新聞 五九・一
いづれ癒る(なほ)と 思ひてをれど (2) 雲の 六四
関連語
いづれ癒ると 思ひてをれど
急ぎ足に 勢ひありて (1) 毎日新聞 六〇・六
抱(いだ)きゆく 鉢の桜草(プリムラ) (3) 不文 一七四
関連語
抱きゆく 鉢の桜草
虎杖(いたどり)の たけゆく道を (2) 風水 九四
関連語
虎杖の たけゆく道を
虎杖(いたどり)の はつかに萌えて (2) 雲の 一九六
関連語
虎杖の はつかに萌えて
痛みやすき 花一つ持つ (1) 歌と随筆 二三・八/九
いちづなる ねがひひそかに (1) 歌と随筆 二一・二
一日は 二十四時間 (2) 風水 一七一
一人前の 労働力に (2) 風水 一一六
一年分の 薪買ひこむ (1) 形成 三七・一二
市果てて ガラスの翼 (3) 形成 四二・一
いち早く ビルに昏(くら)みて (7) 風の 一三四
関連語
いち早く ビルに昏みて
一枚の 水の矩形も (20) 形成 平元・六
一過性の 病と言へり (1) 短歌 六二・二
一切の 藝術守護の (0) はつあきの歌
いつ死ぬか 知れねば日記も (1) 短歌研究 三一・七
一瞬の 間(ま)と思へど (3) 形成 六一・四
関連語
一瞬の 間と思へど
一滴の 黄の除光液 (1) 形成 五九・一〇
いつとなく 錨の形 (21) 短歌研究 四三・五
いつの日に 晴るゝ懐疑ぞ (7) 歌と随筆 二三・八
いつのまに 片側かげり (27) 形成 六二・一二
いつの夜か 埴輪の兵の (0) 短歌研究 四一・一
いつの世に 沈められたる (1) 形成 三九・一〇
いつまでも 枯れ色残る (46) 短歌研究 三八・五
いつ見にし 夢かと思ふ (1) 短歌ミューズ 五七・一
偽りの 印章を押しし (3) 現代 四四・一一
偽りの 言(こと)も仕種も (3) 春愁の曲
関連語
偽りの 言も仕種も
偽りの 言(こと)もたくみに (3) 春愁の曲
関連語
偽りの 言もたくみに
出でて来て 没(い)り陽に草の (16) 形成 三一・一
関連語
出でて来て 没り陽に草の
暇々(いとまいとま)に 物縫ふならひ (2) 印度 四一
関連語
暇々に 物縫ふならひ
暇なくて 生くるといふも (1) 歌と随筆 二二・四/五
去なばまた いつ来む海ぞ (1) 形成 三〇・一〇
古への 戦ならねば (3) 形成 平二・一〇
犬を解き 文鳥を放ち (1) 形成 三七・一
犬との距離 測りなどして (0) 短歌研究 六一・三
い寝がたく 思(も)ひ極まりて (0) 春愁の曲
関連語
い寝がたく 思ひ極まりて
いのちかけて 人愛(を)しみする (0) はるを待ちつゝ
関連語
いのちかけて 人愛しみする
命知らずの 万のつはもの (0) 埼玉新聞 四六・八
異邦に病む 君を看護(みと)りき (1) 不文 四七
関連語
異邦に病む 君を看護りき
いまだ値の つかぬ野菜の (1) 現代 四四・一一
いまの世の 農に得がたき (0) 埼玉新聞 四五・六
今はただ 恋ほしき人の (4) 埼玉新聞 四六・七
移民船に 托して送る (1) 形成 四一・七
妹を われにあづけて (5) 短歌研究 四七・一〇
妹の 赤き傘より (59) 花溢 一九一
妹の 炊ぐ飯(いひ)匂ひ (59) 不文 一二一
関連語
妹の 炊ぐ飯匂ひ
妹の 忌の日は雨と (59) ぼあ 六二・六
妹の 逝きて八年 (59) 風水 一五四
礼(ゐや)深く 人の出で入る (2) 花溢 一八六
関連語
礼深く 人の出で入る
癒ゆる望の なき人に仕へ (1) 朱扇 二七・一〇
蕁麻(いらくさ)に 触れし痺れの (2) 不文 五七
関連語
蕁麻に 触れし痺れの
蕁麻(いらくさ)の 四角の茎も (1) 形成 平三・二
関連語
蕁麻の 四角の茎も
いらだちの もとの一つに (3) 現代 四四・一一
苛立(いらだ)てる さまに立ち来て (2) 不文 一七六
関連語
苛立てる さまに立ち来て
入会の 沼なりし日も (0) 毎日新聞 平元・九
いれ違ひに 入りゆきたる (0) 短歌研究 三七・一
色褪せし 花忽ちに (5) 無数 一六〇
色づける 羽状複葉 (2) 印度 一五〇
いろは順 五十音順 (1) 形成 六二・一二
色眼鏡と 今は呼ばぬに (0) 短歌研究 六一・三

家族(うから)らに 互みに病まれ (1) 朱扇 二七・九
関連語
家族らに 互みに病まれ
家族(うから)らは みなもとのまま (1) 形成 平五・七
関連語
家族らは みなもとのまま
穿(うが)たるる ままに眠らむ (1) 無数 一八八
関連語
穿たるる ままに眠らむ
迂闊にて 把手(ノブ)に指紋を (2) 不文 一二四
関連語
迂闊にて 把手に指紋を
浮世絵の 波の色より (1) 形成 五七・三
ウクレレを 買ひてもらひし (0) 短歌研究 四五・八
受け取れる 紙幣透(す)かして (2) 無数 四六
関連語
受け取れる 紙幣透かして
動く歯の いつか痛まず (1) 形成 四四・一一
宇治十帖 読み返しつつ (1) 短歌研究 六一・七
北東(うしとら)の 鬼門出づれば (1) 形成 平元・五
関連語
北東の 鬼門出づれば
失へる ことのみ多き (5) 短歌研究 四二・三
うす青き 羽根の扇風機 (4) 形成 平三・一〇
うす紅き 花咲ける藻の (1) オレンヂ 二二・一
うす味の 食事にも慣れて (1) 形成 五九・一二
うすうすに 張れる氷の (1) 形成 六一・一〇
うす皮を 一枚一枚 (4) 形成 六〇・二
うす霧の 夜の天体の (1) 歌と随筆 二三・八/九
うすぐらき 明りを洩らす (0) 短歌研究 四一・一
疼く夜の 淺きねむりの (2) 歌と随筆 二一・三
薄墨いろの 羽毛ひとすぢ (3) 埼玉新聞 平二・一
薄氷(うすらひ)の 張れるをそのまま (2) 雲の 一三四
関連語
薄氷の 張れるをそのまま
うすら陽の 傾きそめて (2) 歌と随筆 二一・四
歌ひつつ 鏡に向ひ (1) 月光 一九・二
歌垣の 跡をたづねむ (3) 現代 四四・一一
うちかけの 肩なだらかに (0) 埼玉新聞 四五・四
うち続く 不協和音の (0) ひとり生きたし
内法(うちのり)を ややに撓(たわ)めて (2) 無数 一一
関連語
内法を ややに撓めて
現し世の 乳の香一つ (1) 歌と随筆 二四・六
うつつなく をればテレビは (1) 短歌研究 四八・六
現つには 咲かぬものをと (1) 歌と随筆 二一・五
うつむきて ゐるときに見え (7) 短歌研究 四七・一〇
俯向きて 夫(つま)の怒りに (1) 朱扇 二六・一一
関連語
俯向きて 夫の怒りに
腕などを 失ひて還る (1) 短歌 四四・八
うとくして 逝かしめし罪 (3) 短歌研究 四七・一〇
うとまれて 虚無に翳れる (3) やまと 一九・八
烏羽玉(うばたま)の くらきおもひを (0) おもひで
関連語
烏羽玉の くらきおもひを
馬の埴輪・鎧・兜と (1) 風の 一七六
馬はもう 一頭もゐぬ (1) 埼玉歌人 平三・六
海越えて 届きしプードルの (2) おおみや 四八・一〇
梅一輪 背戸に咲きそめ (1) 歌と随筆 二四・六
梅咲ける 昨日(きぞ)の日和(ひより)も (0) はるの虹
関連語
梅咲ける 昨日の日和も
うらなひは 身をせばむるや (2) 現代短歌 四四・一一
裏腹の 心見抜かれ (1) 不文 一七七
うらぶれの 思ひを朝に (1) 短歌研究 四〇・一
占骨(うらほね)の 破片寄せつつ (1) 不文 一四九
関連語
占骨の 破片寄せつつ
盂蘭盆(うらぼん)の 終らむとして (7) 風水 五六
関連語
盂蘭盆の 終らむとして
うら若き 乙女等のみの (4) むろ咲きの菜種の花の
うら若き 母が子に読む (4) 毎日新聞 五五・九
梢(うれ)高く すずろに花の (2) 不文 三九
関連語
梢高く すずろに花の
鱗持つ 木と畏れたる (1) 現代 四四・一一
上(うは)ずりて 又電話かけくる (1) 朱扇 二七・六
関連語
上ずりて 又電話かけくる
運命と いそしむ夜毎 (1) 形成 六〇・一〇

鋭角の 衿の線朱の (1) 形成 四四・一〇
永劫の 舞を舞ひつつ (3) 埼玉新聞 四六・五
営庭の 跡の草むら (2) 現代 四四・一一
英雄伝説の なかの白鳥 (1) 埼玉歌人 平三・六
ゑがきゐし 球体はかく (0) 短歌研究 四七・一〇
駅の名を 見落とし過ぎて (1) 形成 五八・一一
駅前に あつまる車 (3) 野分 一九六
駅前に 駐在所ありて (3) 形成 五九・七
駅名が アナウンスされて (1) 大宮文芸 六一・一一
エゴイストの 死ぞと互(かたみ)に (2) 不文 八三
関連語
エゴイストの 死ぞと互に
会釈して 一人の座を (2) 短歌研究 六〇・三
会釈して 若き尼僧の (2) 形成 五八・四
枝深き 松のかぶだち (0) 埼玉新聞 四五・二
Xデー Kデーなどと (1) 形成 平三・九
江戸文學に 感傷性は (1) 歌と随筆 二四・六
絵蝋燭 ともせばあはき (3) 短歌研究 四二・三
遠景に 相争へる (11) 形成 五九・六
円心に 沈みゆく身を (1) 短歌研究 三七・八
円陣を 組むなかにつねに (1) 形成 六二・一一
沿線に 春闌(た)けにけむ (2) 印度 五四
関連語
沿線に 春闌けにけむ
円筒の 太き脚もて (1) 短歌研究 三七・八
鉛筆の 軸にわが名を (1) 形成 六〇・一

老い著(しる)き インコに日ごと (2) 花溢 一三九
関連語
老い著き インコに日ごと
老いて働く 今を歎かず (1) 形成 三一・一一
大姉(おほあね)の 君病みませば (0) ひとり生きたし
関連語
大姉の 君病みませば
大銀杏 廻りて帰る (1) 花溢 一八七
大いなる み国を思(も)へば (5) 寂天莫地
関連語
大いなる み国を思へば
作業衣(オーバーオール)の 身につきし少年 (2) 形成 三一・六
関連語
作業衣の 身につきし少年
大き葉の チシャを供へて (0) 現代短歌 四四・一一
大き目を 選びて送り (2) 形成 平三・一二
大仰な 広告のなかに (3) 形成 六〇・九
大聲にて わめき散らせし (1) 林鐘 三二・一〇
大粒の 涙のごとき (2) 文藝春秋 五八・九
大鳥居 すぎて露天の (1) 形成 六〇・六
おほらけく 上る初日の (0) むろ咲きの菜種の花の
おほろけき 潮音(しおと)の中に (0) 夕ぐれの歌
関連語
おほろけき 潮音の中に
丘越えて 花匂ふ風 (0) 埼玉新聞 四六・五
をかし来し 思はぬ咎も (0) 短歌研究 四一・一
丘の裾を 削りて道と (1) 形成 三七・五
オカリナを 吹きたき童子 (0) 短歌研究 六一・三
置き石も 筧も見えぬ (1) 短歌 三九・三
起き出づる よすがの如し (1) 形成 平四・一二
荻叢(をぎむら)に 野川あふるる (3) 不文 二一
関連語
荻叢に 野川あふるる
屋上の 駐車場に街を (5) 形成 六二・七
屋上の 噴泉を見て (5) 無数 一六五
送られし 形見の鏡 (5) 不文 一三七
小琴(をごと)弾く 指(および)傷める (2) 不文 六六
関連語
小琴弾く 指傷める
幼くて 父を失ひし (9) 花溢 一五〇
幼くて 見し夜祭りの (9) 形成 六三・一二
幼子の 描きし村は (5) 形成 平四・九
幼ならに おとさせて拾ふ (0) 短歌研究 四五・八
押し合ひて 炬燵をかこみ (1) 形成 平四・一〇
をしどりの つがひがゆけり (1) 埼玉新聞 六〇・一
措葉(おしば)いろに 森は暮れつつ (2) 無数 一五
関連語
措葉いろに 森は暮れつつ
白粉花(おしろいばな)の 折れ易き茎 (2) 風水 一一八
関連語
白粉花の 折れ易き茎
おぞましき 夜に入らむとし (3) 現代短歌 四九・七
落合ひの 水の激(はげ)ちを (1) 短歌新聞 四八・一
関連語
落合ひの 水の激ちを
をちこちに 夕かしぎする (2) 歌と随筆 二三・五/六
落ちざまに 水こぼしけり (2) 現代短歌シンポジュームテキスト 三八・四
落ちざりし 林檎が高き (1) 形成 平四・一一
遠人(をちびと)よ 庭べに紅き (0) はるを待ちつゝ
関連語
遠人よ 庭べに紅き
落ち柚子の 腐(くだ)つ香土に (2) 無数 一三四
関連語
落ち柚子の 腐つ香土に
音荒く 通り抜けゆく (3) 形成 四一・四
男言葉 女言葉の (2) 風水 一七五
男の声 障子のなかに (2) 形成 六一・一
落し穴の やうな裂け目の (1) 形成 六〇・一一
貶めて 帰りし人も (1) 形成 四一・五
音立てず 門をあけたり (3) 短歌新聞 六一・一
おとなひし たれとも知らず (0) 短歌研究 四七・一〇
訪へば 風邪の咳長く (1) 朱扇 二六・四
をとめ子の 庫裡より出でて (0) 埼玉新聞 四四・八
をとめ子の 埴輪の幾つ (0) 埼玉新聞 四五・六
少女(おとめ)らの 語れる町の (13) 雲の 一八
関連語
少女らの 語れる町の
音もなく クレーンの鉤(かぎ)の (28) 風水 九
関連語
音もなく クレーンの鉤の
音もなく 迫る水深器(ゾンデ)を (28) 無数 七四
関連語
音もなく 迫る水深器を
音もなく のけぞる毛蟲 (28) 短歌研究 四二・三
音もなく はぐくみ居らむ (28) 歌と随筆 二四・六
音もなく 降り出づる雨よ (28) 埼玉新聞 四五・二
同じ弧を 描き続くる (1) 林鐘 三二・五/六
鬼(おに)剣舞(けんばい)と 呼ばるる村の (1) 風の 一七五
関連語
鬼剣舞と 呼ばるる村の
おのづから 体避けつつ (20) 大宮文芸 六一・一一
おのづから 草ある方(かた)へ (20) 不文 一〇六
関連語
おのづから 草ある方へ
尾の太き 石の狐を (2) 野分 一四二
脅えやすき 少女のために (2) 現代短歌シンポジュームテキスト 三八・四
帯を如(な)す ひとすぢ追へば (0) ラ・メール六一春
関連語
帯を如す ひとすぢ追へば
お守りの 細き指輪を (2) 形成 六二・六
女にて 竦む思ひの (7) 雲の 二一九
思ひゐて 驚きやすし (15) おおみや 四七・一〇
思ひ起す 事も稀になりて (1) 朱扇 二七・一〇
思ひ出せぬ ままに離(さか)りぬ (0) 短歌研究 四七・一〇
関連語
思ひ出せぬ ままに離りぬ
おもかげの 誰に似るとも (3) 埼玉教育 四七・八
おもだかの 陰より出づる (7) 形成 平三・一〇
おもだかの 花の水漬くと (7) 埼玉新聞 三二・一
沢潟(おもだか)の 水漬(みづ)きつつ咲く (2) 不文 一四四
関連語
沢潟の 水漬きつつ咲く
表の日 裏の日われに (1) 形成 六二・四
思はざる 粗き音させ (28) 形成 六三・七
思はざる 大雪のあと (28) 形成 六一・六
思はざる 枷のごとしよ (28) 短歌公論 六〇・一一
思はざる 花びらの嵩 (28) 形成 四八・八
親猫と 子猫とむつみ (1) 形成 五七・一
和蘭の ランプをともす (0) 短歌研究 四一・一
をりをりに 身を捩ぢて笑ふ (20) 短歌研究 四七・一〇
降り来り 餌(ゑ)をついばみて (1) 雲の 七二
関連語
降り来り 餌をついばみて
降り立ちて よしなき反故を (1) 俳句とエッセイ 五八・四
折り鶴の 尾羽(おば)触れあへる (1) 不文 一二六
関連語
折り鶴の 尾羽触れあへる
愚かなる わが日常の (1) 朱扇 二六・三
音楽を 好む少年も (2) 花溢 一一九
温室の 蘭見に来よと (4) 形成 四六・三
女教師を 一生続けむと (0) 短歌研究 六一・七
女ごゝろの 卑しさと思ふ (1) 蔗境参 二四・九
女坂 のぼれば狐の (1) 印度 一四五
女名の 表札を掲げ (2) 風水 一五五
女の名を 呼ぶアナウンスに (0) 現代短歌 四九・七
をんな一人 まじりて何の (2) 歌と随筆 二二・一
怨念の 鬼となるより (0) 埼玉新聞 四五・一〇
おんまつり せまる春日の (0) むろ咲きの菜種の花の
隠密の 僧もたどりて (1) 形成 平三・一二