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(一三八)中村元俊

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 【父道樹】中村元俊諱は以現、雅翁と號した。本姓は大石氏。父道樹は赤穗侯の家臣であつたが、罪を得て追放せられ、山城男山に隱栖して元俊を生んだ。【堺に來り醫を業とす】元俊後堺に來つて醫を業とし、同所の醫師中村以信の統を嗣いだ。元俊性度豁達家業を繼がず、優游自適の生活に入り、延享二年九月二十七日行年七十歳を以て歿した。【墓所】旭蓮社に葬り、法諱を玄周齋顯譽事中以現居士といふ。
 【妻佐與】【墓所】妻佐與諱は貞現、婦德あり、明和三年三月四日享年八十歳を以て歿し、旭蓮社に葬られた。法號を歸法堂在譽不郤貞現居士といふ。(墓誌)