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解題・説明
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白峯寺の境内にある頓證寺拝殿付近に建つ石燈籠で、基壇の石材のみ角礫凝灰岩で、全体は花崗岩製、六角形で総高1メートル91センチの「頓證寺型」として、古くから知られていて、この形式では県下最古のものである。基礎、竿、中台、火袋、笠、宝珠からなり、基礎部は八角形の基盤の上に、下半部六角形、その上に複弁十二葉蓮華を円形に肉彫りした反花を彫る。その上の円柱の竿は上・中・下帯を高く彫り出し、引き締まった帯の間はやや張り出す、鎌倉時代特有の形をしている。「上の間」の裏面に文永==季(1267)の刻銘を不明瞭ながら読み取ることが出来る。中台は下面斜めに単弁十二葉蓮華を線刻し六画の平らな側面は、面毎に二区に別け区画毎に格狭間を彫り、上面には火袋を受ける低い台が彫り出されている。六角形の火袋は高く大きく、正面に大きな火口、裏面に丸窓を穿ち、各面毎に二区に別け、上区に連子、下区に格狭間を刻むが、火口の上、下は二区の無地面になっている。その上の笠も六角形で、柔らかい曲線で降り、棟も柔らかい曲線で軒に降り、垂直に立った蕨手が付いている。軒口は厚く美しい弧線で反る。 宝珠は露盤と請花を略しているが、球形に近い形状を呈している。全体に鎌倉時代中期の形態が保たれた石灯籠である。 元々燈籠は、堂の正面に一基建てられていたことから、頓證寺当初のものであり、江戸時代初期、頓證寺拝殿等が建て替えられて正面の位置が変わり、高松藩主の奉納になる一対の燈籠が正面に立った時点で、現在地に移されたのであろう。
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