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新札幌市史 第1巻 通史1
(十三場所と夏商)
十三場所と
夏商
夏商
とは、アイヌが狩猟・漁撈で得た産物、すなわち干鮭や熊の毛皮、熊の胆、鷹の羽など、,第二に、
夏商
の商品には、干鮭、熊の皮、狐の皮、兔の皮、数の子、油の類があって、しかも「川上の蝦夷」と「,第三に、
夏商
にイシカリ川へ入る船は、五〇〇~二〇〇石積の船一六艘で、六月に来て七月に帰る。,このように、元文年代には、イシカリ十三場所の知行主たちは、いずれも運上金を設定してのいわゆる
夏商
の請負形式 / 十三場所と
夏商
新札幌市史 第1巻 通史1
(「しやつほろ」夏商)
「しやつほろ」
夏商
イシカリ山請負を行っていた飛驒屋が、明和六年(一七六九)に山請負一切を返上、藩への,明和二年(一七六五)、飛驒屋がまだイシカリ山請負を盛んに行っていた同じころ、阿部屋は「しやつほろ」場所の
夏商
,証文之事 一 手前支配所石狩しやつほろ
夏商
場所来ル従戌之年丑ノ年迄四ケ年之間運上ニ相渡申所無相違候。, これによれば、明和三年より同六年まで四カ年間、一カ年につき二七両の運上金で「しやつほろ」場所の
夏商
,ところで、阿部屋は、どうして「しやつほろ」場所の
夏商
を請負うにいたったのだろうか。 / 「しやつほろ」
夏商
新札幌市史 第1巻 通史1
(場所請負へ)
献上、残金五四〇〇両の引当として、翌三年より二〇カ年間エトモ、アッケシ、キイタップ、クナシリの四場所の
夏商
,ところで飛驒屋は、イシカリ山請負のかたわら、イシカリの
夏商
の下請を行っていた形跡がある。,武川家文書の宝暦三年『松前附届書留控』中の「石狩
夏商
場所指荷覚」からうかがわれることであるが、それによれば,と
夏商
仕入金の項目がみられる。,この表をみた限りでは、飛驒屋が
夏商
の請負を通してどれだけの利益があがっていたか、またイシカリ場所
夏商
全体
新札幌市史 第1巻 通史1
(請負方式の変化)
蝦夷人介抱難行届、難儀および候様子」といった、
夏商
五場所の「不取締」まで指摘されてしまった。,同様の意味の阿部屋のイシカリ
夏商
場所請負に関する記録は、『村山家資料』(道開)のなかにも見られる。,表-1 イシカリ
夏商
・秋味請負人・運上金(文化4~文政元年) 場所名 文化4年 文化6年 文化12年,十三場所の
夏商
高が全部で七〇〇両余であるので、約半分の権益を保持したことになる。,文政元年は、
夏商
同様に阿部屋の一括請負となり、秋味運上金は二二五〇両であった。
新札幌市史 第1巻 通史1
(熊野屋菊池忠右衛門)
熊野屋菊池忠右衛門 阿部屋村山伝兵衛が、南条安右衛門と、「しやつほろ」場所
夏商
の請負証文を取り交した,この秋味跡買添船というのは、イシカリ場所の一年間の商のうち、
夏商
、秋味、秋味跡買、秋味跡買添船、鱒といった
新札幌市史 第1巻 通史1
(イシカリ「場所」と鮭)
このように豊富な鮭は、前述したごとく元禄年間を通じて、干鮭の多くとれる地域は、
夏商
の主産物として家臣へ,このため、
夏商
にせよ、「生鮭」交易にせよ、従来の単なる点としての存在の「商場」から、面としての「場所」
新札幌市史 第1巻 通史1
(口絵)
秋味請負は、文化12年(1815)以降阿部屋の単独請負になり、文政元年(1818)にはイシカリ十三場所の
夏商
新札幌市史 第1巻 通史1
(鳥屋場から商場知行へ)
商場となると知行主は米、酒、煙草類とアイヌの獣皮、干鮭などとを交易する
夏商
船を出していたわけだが、ただ
新札幌市史 第1巻 通史1
(十三場所の変遷と請負人)
十三場所の変遷と請負人 イシカリの
夏商
場所である、いわゆる「イシカリ十三場所」は、天明期以降になると,これらの点を考慮すると、藩主直場所が一場所、藩士知行場所が一二場所の計一三場所というかたちが、
夏商
場所,このように、イシカリの
夏商
場所の記述のしかたからみても、
夏商
場所は、享保年代以後、藩士の知行主一二家の
新札幌市史 第6巻 史料編1
(解題)
「石狩場所経営文書」には、村山家が札幌の
夏商
場を請負ってから罷免されるまでの文書十二点をあつめた。,件名番号一、二は明和年間の
夏商
場請負証文で、既に紹介済みの史料ではあるが、当時の請負制度を知るまたとないものなので
新札幌市史 第1巻 通史1
(商品流通にのった鮭)
ちょうど、イシカリ
夏商
場所の運上金が増大したように、秋味漁においてもこの時期に大きな変化がみられた。,これは、イシカリ
夏商
の請負人の勢力とも関わるのであろう。
新札幌市史 第1巻 通史1
(阿部屋の台頭と没落)
阿部屋の台頭と没落 「しやつほろ」場所
夏商
を手に入れた阿部屋は、飛驒屋が安永四年(一七七五)、前述したような,この年の十三場所の
夏商
運上金合計が三一六両であるから約四分の一をしめたことになる。
新札幌市史 第6巻 史料編1
(口絵)
村山家資料(北海道開拓記念館蔵) 石狩しやつほろ
夏商
場所請負証文
新札幌市史 第1巻 通史1
(イシカリ山請負)
になると、イシカリ場所の請負の形態のひとつとして、イシカリの蝦夷檜山の伐木、すなわち山請負をしつつ次第に
夏商
場所,支出では、同年の山方費用高、すなわち伐木のための支出高は、二五九六両で、これ以外にも支出項目として、「
夏商
運上金,」や「
夏商
仕入金」、「貸し金」、「冥加金」などの支出項目が随処にみられる。
新札幌市史 第6巻 史料編1
(〔村山家資料〕)
〔村山家資料〕 石狩場所経営文書 一 しやつほろ
夏商
場所請負証文(明和二年) 二 しやつほろ
新札幌市史 第1巻 通史1
(秋味の請負)
における秋味、すなわち「生鮭」交易の権利は、前述したように藩主に属しており、後述するイシカリ十三場所の
夏商
新札幌市史 第1巻 通史1
(起請文の事)
なお快風丸は
夏商
になる熊皮、干鮭、ラッコの皮、トドの皮を積んで来ているが、これらの品の交易先は松前藩のみであることを
新札幌市史 第1巻 通史1
(鮭漁の発展と変わる漁法)
場所経営は、前述したごとく疱瘡の流行による人口の激減といった事態が生じ、文政元年(一八一八)秋味運上および
夏商
運上
新札幌市史 第1巻 通史1
(集約化されるアイヌ労働)
この時期の秋味請負のかたちは、前述したように、
夏商
、秋味請負ともに同一請負人が請負い、おまけに網の導入
新札幌市史 第1巻 通史1
(疱瘡の犠牲)
寅九月(村山家資料 道開) これにより、阿部屋は、「秋味鮭運上金」二二五〇両、「拾三ケ場所
夏商
運上金
新札幌市史 第1巻 通史1
(新札幌市史 第一巻 通史一/総目次)
十三場所…390 一 享保・元文期 イシカリ「場所」と鮭 秋味の請負 十三場所と
夏商
,山請負 場所請負へ (2) 阿部屋の場合 阿部屋村山伝兵衛 「しやつほろ」
夏商
新札幌市史 第1巻 通史1
(図版・写真・表組一覧)
惣元立指引目録』より (396頁) 表-4 宝暦3年指荷高 同上 (399頁) 表-5 イシカリ場所
夏商
運上金,454頁) 写真-4 「土人由来記」表紙と本文 北海道立文書館蔵 (458頁) 表-1 イシカリ
夏商
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