表-1 札幌における新第三紀の地層名対照表
*1 火山岩類(かざんがんるい) 火山岩は、鉱物組成や化学組成によって、玄武岩・安山岩・流紋岩に大別される。玄武岩は苦鉄質(塩基性)で、有色鉱物(輝石・かんらん石など)が多く黒色を呈すので黒色岩ともよばれる。逆に、流紋岩は無色鉱物(石英・長石・斜長石など)が多く珪長質(酸性)で、白色岩ともよばれる。安山岩は中間のタイプで、中性岩あるいは中色岩とよばれる。石英安山岩は石英の斑晶を含むもので、組成的には流紋岩に近いものである。また、玄武岩質マグマの活動は静穏型噴火、安山岩質のそれは爆発型噴火、石英安山岩ないし流紋岩質は熱雲型噴火である。
*2 地層区分(ちそうくぶん) 岩相層序区分と年代層序区分がある。岩相層序による場合は、地層区分の最小単位は単層(bed)である。これは一枚の砂層とか粘土層とか火山灰層などである。単層が二枚以上集まったものを部層(member)という。二つ以上の部層が集まって累層(formation)、二つ以上の累層が集まったものが層群(group)である。普通、層群は地名プラス単位名(例、定山渓層群)、累層は地名プラス単位名であるが、普通は地名プラス層が使われる(例、白水川累層でも白水川層でもよい)、部層は地名(あるいは記号)プラス岩質名プラス単位名(例、上部シルト部層、下部砂礫部層など)。年代層序区分では、単位名と序列は上位から、界(erathem)・系(system)・統(series)・階(stage)とする。これらは、地質時代区分に対応し、たとえば、古生代の地層は古生界、中生代白亜紀の地層を白亜系、新生代第三紀中新世とか第四紀更新世の地層が中新統とか更新統となる。世はいくつかの期に分けられるが、期に対応するのが階である。