穴の沢川右岸段丘上、標高一二〇~一三四メートル、昭和六十一年発掘調査が実施された。遺跡の主体は、縄文時代中期の集落跡であったが発掘区より出土した土器群中にごく微量の貝殻文(沈線文と刺突文(しとつもん))土器、撚糸文土器が検出された。
また、藻岩山南斜面にある、M三四九遺跡(南区北の沢一八七六番地他)では、試掘調査で貝殻文土器が数点検出されている。
いずれも遺跡の規模は、極端に小規模であり遺跡の性格・様相、土器群の構成等は不明である。ただ縄文時代早期の土器を持った人々の生活の痕跡が残っていることが確認されたにすぎないというのが現状である。