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◇M三五三遺跡(南区石山一条九丁目 図6)

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 遺跡は、豊平川の支流のオカバルシ川にそった台地上にあり、昭和六十年に宅地造成に伴い調査を実施した。縄文中期、続縄文前期中葉の土器・石器とともに擦文時代の竪穴住居跡一軒(図6)と擦文前期から後期にかけての土器などがみつかっている。住居跡の覆土中からは擦文後期初頭の甕、土師器質の轆轤水挽きの坏などの破片(図6-1~7)が出土し、また住居跡の北西隅の床面直上から錆びた鉄片が一個検出されている。鉄片の断面は、V字状に割れた形態をなすところから鍬先の可能性もある。

図-6 M353遺跡の住居跡と遺物