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目次
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第二編 先史の札幌
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付章二 先史文化人の形質
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第四節 道央・道東北部の古人骨
東釧路貝塚
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この地域で最も古い人骨は、東釧路貝塚から出土した縄文早・前期の資料である。顔面の復元された頭骨は一例のみであるが、上顔高が著しく低い、眉間(みけん)の隆起が強い、鼻根部が立体的である、鼻が狭い等の特徴が認められる。
これらの特徴は、釧路市緑ケ岡遺跡や別海町共春遺跡から出土した縄文晩期の人骨群にもそのままあてはまるという。しかもそれらは道東部の
アイヌ
頭骨の特徴とも共通するので、道東
アイヌ
の起源は縄文時代まで遡(さかのぼ)れそうである。