本区ハ逐年ノ発達ニ伴ヒ普通行政事務ノ繁多ヲ加フルハ理数ノ当ニ然ラシムルトコロナリ況ンヤ都市トシテ諸般ノ施設ハ今ヤ漸ク其ノ建設時代ニ到達セルヲ以テ宜シク事業ノ緩急ヲ𥡴考シ以テ時運ノ進歩ト背馳セサランコトヲ期セサル可ラス以テ常ニ各般ニ亘リテ研究調査スヘキ事業頗ル多ク故ニ一面ニ於テハ専ラ庶務ノ簡捷ヲ図リ又一面ニ於テハ民力ノ程度ニ鑑ミ将来ニ施設経営スヘキ事業ノ研究調査ニ力ヲ致セリ
(札幌区事務報告 自明治四十一年十月至同四十二年九月)
都市札幌としての将来の発展を期すために、現状を正しく把握する必要が生まれる。そのため青木区長時代の明治四十年代は、短いとは言え統計書を編纂し区勢調査を行うという、札幌の都市計画行政上大きな意義を持つ時代である。