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雪害

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 冬期間の雪害も毎年のように繰り返された。そのおもなものを当時の新聞から拾って次に掲げる。
〔明治三十三年〕 一月、風雪がちで列車がしばしば不通となる。
〔大正五年〕 十二月二十六日以来、札幌測候所開設以来という猛烈な暴風雪に見舞われた。二十七日測候所で観測した風速は一時間六三マイル、秒速で二八メートル三にもおよび、このため鉄道、電信電話が不通となり、札樽鉄道は数日間不通。
〔大正七年〕 一月、大吹雪で列車が数日間にわたって不通。
 大正五年の場合は、二〇年に一度というような暴風雪であったが、何日も降り込められると交通途絶から物資の欠乏をきたし、生活の上にはね返ってきたことは免れない。除雪態勢が整備され始めつつあったが、何年かに一度の大雪には人びとも天候の回復を待つより手段がなかった。