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オリンピック施設の完成

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 オリンピック会場の中心となったのは真駒内であり、ここに宿舎となるオリンピック選手村、大会本部、プレスセンター、開閉会式を行うスケート場などが設けられた。宿舎は日本住宅公団によって男子が鉄筋五階建、一八棟六四〇戸、女子は一一階建、二棟一三二戸が建設された。各施設は終了後の転用をみこして計画・設計され、宿舎は男子が賃貸住宅、女子は分譲住宅、大会本部は市立中学校(真駒内曙中学校)、プレスセンターは道青少年会館として建設されたものである。
 競技場は以下の一四施設が建設されている。
①真駒内スピードスケート②真駒内屋内スケート③真駒内距離④真駒内バイアスロン
⑤大倉山ジャンプ⑥宮の森ジャンプ⑦手稲山大回転⑧手稲山回転
⑨手稲山ボブスレー⑩手稲山リュージュ⑪恵庭岳滑降⑫美香保屋内スケート
⑬月寒屋内スケート⑭藤野リュージュ

 以上の内、①②④⑤は国(文部省)、⑥⑦⑧⑫⑬⑭は札幌市、③⑨⑩⑪は組織委員会の施工分として建設され、③⑦⑧⑩⑪⑬は昭和四十六年の竣工であるが、他は四十五年に完成して四十六年二月七日に開幕した、プレオリンピックとなる札幌国際冬季スポーツ大会の会場に使用されていた。一四競技場の建設費は九二億円であった。
 施設の内、①は開会式の会場ともなり、収容人員は四万八〇〇〇人、一三億四二〇〇万円の建設費で建設され、②は閉会式の会場でもあり、一万二〇〇〇人、一九億五二〇〇万円となっていた。⑤は元の大倉シャンツェを九〇メートル級のジャンプ台に大改造を加え、四万三〇〇〇人収容のスタンドも設備された。⑦⑪は山奥に位置し、急峻な斜面と人力による難工事であったし、⑪は国立公園内に設置されたので施設はすべて仮設とされ、大会後は閉鎖となった。③⑨⑩も用地と維持費の関係で、やはり大会後は撤去となっている(第一一回オリンピック冬季大会公式報告書)。