戦前からすでに札幌に進出していた銀行は、道内初の銀行である三井銀行をはじめ、日本銀行、日本興業銀行、住友銀行、安田銀行(冨士銀行)、日本貯蓄銀行(協和銀行)、北陸銀行、安田信託などがあるが、戦後数年間における、その他の銀行および政府系金融機関の札幌への支店または出張所などの開設状況を各年ごとにまとめると次のようである。
二十一年五月、三菱銀行が札幌支店を開設。同行は二十三年十月千代田銀行と改称したが、二十八年七月、旧名に復帰した。二十一年九月、横浜正金銀行が札幌出張所を開設。同年十二月、特殊金融機関としての横浜正金銀行が閉鎖され東京銀行が設立されるのに伴い、東京銀行が小樽支店、札幌出張所を継承し、二十二年一月、札幌出張所は支店に昇格した。二十一年十一月、日本勧業銀行が札幌出張所を開設した。二十四年三月、函館、帯広とともに三出張所を支店に昇格させた。二十七年には普通銀行に転換した。
二十二年一月、復興金融金庫が札幌支所を設置した。同年四月、三和銀行が札幌支店を開設した。
二十三年十月、帝国銀行(昭18三井銀行と第一銀行との合併による)が第一銀行と帝国銀行に分離し、新たに帝銀札幌支店が開設された。第一銀行は旧帝銀札幌支店を継承した。帝銀は二十九年一月に三井銀行へと旧名復帰した。なお二十三年十月、上述の三菱の他、安田、住友、野村銀行がそれぞれ富士、大阪、大和銀行と改称したが、大阪銀行は二十七年十二月、旧名に復帰した。
二十四年六月、国民金融公庫が札幌支所を開設した。
二十五年六月、住宅金融公庫が札幌支所を開設した。