写真-2 鉄工団地全景
表-10 札幌綜合鉄工団地協同組合一覧(昭和40年1月末日現在) |
企業名 | 資本金 | 従業員数 | 業種 |
<昭和37年度> | 万円 | 人 | |
向後鉄工(株) | 250 | 45 | 鉄骨サッシ |
大東建設(株) | 500 | 77 | 鉄骨サッシ |
日詰配管工業(株) | 1,000 | 86 | 鋳物 |
(株)多田鉄工所 | 300 | 16 | 製缶 |
(限)森機械製作所 | 800 | 27 | 機械 |
藤屋鉄工(株) | 500 | 60 | 機械 |
豊平製鋼(株) | 23,000 | 396 | 機械 |
<昭和38年度> | |||
(株)岩城プレス工場 | 200 | 26 | 鉄骨サッシ |
和光電化工業(株) | 500 | 15 | メッキ一般 |
協和機械製作所 | 100 | 15 | 機械 |
(株)共栄産業車輌機械製作所 | 200 | 25 | 車輌 |
(株)茶臼山鉄工所 | 400 | 26 | 鉄骨サッシ |
(株)興亜電機製作所 | 50 | 39 | 機械 |
札幌電鉄工業(株) | 400 | 41 | 湿室亜鉛メッキ |
三和鉄工(株) | 650 | 26 | 歯切 |
(株)中道機械製作所 | 100 | 44 | 機械 |
内外建設工業(株) | 3,360 | 205 | 鉄骨サッシ |
丸吉鉄工(株) | 450 | 112 | 鉄骨サッシ |
(株)丸孝鉄工所 | 150 | 49 | 鉄骨サッシ |
(株)佐藤商店 | 800 | 48 | シャーリ機械整備 |
北海道技研工業(株) | 500 | 63 | 鉄骨サッシ |
和田産業(株) | 250 | 10 | 鉄骨サッシ |
<昭和39年度> | |||
荒川鉄工(株) | 250 | 72 | 鉄骨サッシ |
(限)井ノ内製作所 | 50 | 4 | ストーブ |
(株)池田歯車製作所 | 2,000 | 23 | 歯切 |
(株)いわしや森田器械店 | 400 | 19 | 医療器具 |
北日本電極製造(株) | 1,300 | 40 | 溶接棒 |
(株)工成舎 | 400 | 29 | 製缶 |
札幌高級鋳物(株) | 1,000 | 24 | 鋳物 |
(株)中道鋳物工場 | 50 | 11 | 鋳物 |
苗穂工業(株) | 200 | 34 | 車輌 |
(株)樋口鉄工所 | 500 | 77 | ステンレス加工 |
富士波工業(株) | 200 | 97 | 建築金物 |
北愛琺瑯工業(株) | 800 | 143 | 家庭金物 |
北興化工機(株) | 250 | 25 | 機械 |
宮坂金属鋼業(株) | 5,000 | 103 | 仲鉄 |
(株)米久製作所 | 100 | 17 | 機械 |
札幌鋳物工業(限) | 250 | 23 | 鋳物 |
(株)富士機械工業所 | 350 | 29 | 機械 |
土田工機(株) | 500 | 162 | 鉄骨サッシ |
伊藤製缶工業(株) | 100 | 34 | 製缶 |
東新工業(株) | 1,200 | 62 | 機械 |
藤商事(株) | 200 | 21 | 機械 |
<昭和40年度> | |||
岡本興業(株) | 250 | 13 | 機械 |
札幌鍛造(株) | 200 | 18 | 鍛造 |
弓野産業機械(株) | 400 | 42 | 機械 |
(株)豊平鉄工所 | 50 | 25 | 機械 |
細井鉄工所 | 100 | 8 | 鋳物 |
田中製作所 | 200 | 5 | 歯切 |
札幌綜合鉄工団地協同組合『団地の概況(昭40年6月)』 |
ところが、四十年半ばには経営不振から倒産の危機に瀕する工場もあらわれた。工場の移転がスムーズに進んだのも、四十年度までに移転を済ませなければ国の助成対象からはずされるという事情もあった(道新 昭40・6・23)。また、鉄工団地協同組合に対し札幌市がマンホールのふたなど発注しただけで、道その他の官庁からの発注はなかった(道新 昭40・7・7)。共同施設建設用に道が交付した助成金は、組合員企業の運転資金に流用されており、そのため共同施設建設はできなかったのである。道は九月に目的外流用による貸付金の早期償還命令を出した(道新 昭40・9・30)。札幌市商工部は、同団地の二八工場に関する企業診断の結果をまとめた。これによると将来とも大丈夫なものは二、現在は不安定だが将来性はあるものが一二、今はよいが借金返済期に苦しくなるものが七、だという。しかし、協同組合の努力で受注は上向きとなり見通しはあるという(道新 昭40・10・11)。そして十二月には機械需要の好転、札幌市による給食施設、建設工事の発注の増、商工組合中央金庫、中小企業金融公庫からの長期運転資金融資の内定などにより経営は好転したようである(道新 昭40・12・3)。
なお、鉄工団地建設の過程で、小規模メーカーを中心に北海道機械工業協同組合(理事長中静修治)が結成され、独自に丘珠の農地を買収・転用し丘珠鉄工団地を建設した(道新 昭36・5・25)。発寒の鉄工団地よりやや遅れて四十年から本格工事、移転がはじまり、四工場が操業しており、最終的に二九工場が予定されている。共同事業としては丘珠鉄工会館を建て宿舎、職業訓練所に用い共同求人も行っている(道新 昭40・3・21)。