札幌での川柳誌は昭和三十三年二月創刊の『川柳さっぽろ』が最初である。創刊準備にあたったのは高田光坊(光穂)、荒谷是也(伊藤晋也)、佐々木幸蔵、菊池晴朗、平田とおる、高瀬剣逸で札幌川柳社の発行。最初は編集を同人によって運営されたが四十二年より主幹制となり、斎藤大雄が主幹となった。川柳総合誌として作品のほか添削教室、鑑賞、書評、随筆と幅広い編集。茶畠夢休、岡崎守、三上幸寛、秋元孝生、橋爪まさのり、宮崎宏陽らを世に送りだした。谷口茂子、松田悦子、福田銀河、大谷と美、石橋水絵、櫟田礼文、加藤てる代、遠藤泰江などが句集を出した。三十七年七月創刊の『川柳しろいし』は札幌川柳社の支部に属した磯野大夢、本田大柳により札幌・白柳研究会報として刊行された。翌年『あけぼの』と改名されたあと編集発行の本田大柳が転勤のため『川柳さっぽろ』に合併されたが、五十三年、久保田伯人、近藤嬰児により『川柳しろいし』として創刊された。川柳愛好者を広く育成する役割を果たした。