大谷派と東本願寺札幌別院の活動に関しては、『東本願寺北海道開教史』(昭25)、『東本願寺北海道開教百年史』(昭49)に詳しい記述があるので、これをもとに紹介していくことにする。
戦時中、活動が停滞していた東本願寺札幌別院では、昭和二十一年三月に札幌大谷青年会、四月に札幌大谷日曜学校が復活し、六月に婦人会法話会札幌支部では日曜日毎に書道会、短歌会を開催するなど、以前の活発な活動を取り戻していた(婦人法話会は二十四年十一月に大谷婦人会と改称)。婦人会では二十二年より茶道会、華道会を開設し、二十三年にはこれらの諸会を整備して女子文化講習会へ組織化していた。
青年会、婦人会、日曜学校などによって各種の盛んな事業がなされ、教化を兼ねた講座も企画され、二十二年八月に土曜日毎に開催の土曜講座(後に日曜へ移行)が開設されていた。また、これらの場として二十三年十月二十九日に、札幌大谷公民館が開館している。
宗門の民主化にともない大谷派の各寺院では門徒会がつくられたが、札幌別院でも二十四年三月に結成され、門徒の中から互選された門徒委員が、別院の運営に参与する体制がなされていた。六月二十六日に門徒会結成記念行事が催され、大谷児童遊園の開園、門徒慰安家族慰安大会、日曜学校連盟運動会、園遊会、素人のど自慢コンクールなどが行われていた。
札幌別院の広報紙も二十三年から不定期で発刊されていたが、二十五年一月からは『暁鐘』が発刊となっている。