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長総の見直しと新しい基本構想

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 上述の事業再評価プログラムによって、第三次長総第三次五年計画は平成九年度、二二一事業が先送りや事業内容、実施時期等の変更の対象とされた(十九期小史)。桂市長はすでに八年市議会第一回定例会で、「地球環境保全や社会参加に対する意識の高まりに対応するための施策体系の再構築や、高齢化・少子化等による人口及び経済に関する将来フレームの見直しの必要がある」と表明しており、市では同年より基本構想と長期総合計画の改定作業にとりかかった。八年十一・十二月に市民一万人アンケート(回収率七二パーセント)と葉書による自由意見募集、「二一世紀の札幌を考えるシンポジウム」(十一月二十六日)を実施した。九年三~九月に市民各層の意見を聞く市民懇談会を一〇回、外国人懇談会、産業・経済懇談会を各一回開催した(市民参加事業概要集)。
 八年十二月十七日、桂市長は第四次長期総合計画の策定について札幌市長期総合計画審議会に諮問を行い、審議会は九年十一月七日、まず基本答申を提出した。これを受けて、桂市長は札幌市基本構想改定案を九年市議会第四回定例会に提出し、十年二月二十五日に賛成多数で可決された。この「札幌市基本構想」をもとに長期総合計画の改定作業は進められ、審議会は十一年十月二十五日に最終答申を提出した。札幌市は十二年三月、第四次長期総合計画を策定し、同時に事業費一兆八七〇〇億円(前計画比七九・二パーセント)の第一次五年計画も策定した。なお、市民各層の意見を市政に反映させるために、市議や市職員を委員に選任しないよう条例を改定し、審議の途中で委員が大幅に入れ替えられた。