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市民自治が息づくまちづくりへ

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 上田文雄は、昭和二十三年(一九四八)北海道幕別町に生まれた。帯広三条高校、中央大学法学部と進んで、卒業後の五十三年弁護士登録を行った。平成六・七年に札幌弁護士会副会長に就き、十年から北海道NPOサポートセンター理事長を務めるなど、市民活動、NPO活動を二五年間にわたって続けてきた(道新 平15・6・9)。上田市長は、当選後の記者会見で、「市民が意見を言える市政づくりを進めたい」と抱負を語った(道新 平15・6・9)。
 十五年市議会第二回定例会が開会した七月十七日、上田市長は初めての市政執行方針を表明した。冒頭、四四年ぶりの民間出身市長として課せられた職責は「市民の視点、生活感」を持ちながら、変えるべきところは変えていくこととし、市民のための「市民市長」という立場を貫くと述べた。まちづくりの目標は、「市民の力みなぎる、文化と誇りあふれる街」、「市民自治が息づくまちづくり」とし、その方策として市民意見を反映した政策評価の導入、連絡所の「まちづくりセンター」への改編などをあげた。まちづくりの基本的方向として、経済・雇用、福祉、環境、芸術・文化・スポーツ、教育の五つに重点をおくこととし、また「市民のために! 挑戦する市役所」をスローガンに市役所改革に取り組むことも明らかにした。これら施政方針を実現するために、①市民自治推進プラン、②まちづくりプラン、③市役所改革プラン、の三つからなる実施計画「さっぽろ元気プラン」を早急に作成するとした(道新 平15・7・18)。