五月下旬のライラックの開花期にあわせて三日間、大通公園を主会場として開催されるさっぽろライラックまつりは、文化的なイベントとして昭和三十四年に開始されていた。三十五年にライラックが市花に選定されて、市民のまつりとして定着し、植樹祭、音楽・美術・演劇・文学・舞踊・ファッションなどの催しが開かれ、五十一年から市民への苗木配布も実施されていた。五十四年よりさっぽろ音楽祭、六十二年より協賛事業として北一条ゾーン文化フェスティバルが開始されている。会期中は毎年、三〇万人以上の人出をみている。
短い北都の夏をいろどるさっぽろ夏まつりは、二十九年に開始されていた。夏まつりには三十年より狸小路商店街の狸まつり、四十年よりすすきの地区のすすきの祭り、定山渓温泉のかっぱ祭りが参加し、期間中、各地で各種の多彩な催し、イベントが展開される。夏まつりの会期は七月中旬から八月中旬までの約一カ月間(六十年から七月二十一日~八月二十日に固定)、オープニングのパレードで始まり、大通公園ではビアガーデン、北海盆踊り大会がメイン行事となっている。ビアガーデンが登場したのは三十四年であったが、五十四年より福祉協賛大通納涼ガーデンとして定着している。六十二年に夏まつりにあわせて札幌国際フェスティバルが始められ、このメイン行事は北海道祭・熱響舞夏(ねっきょうまいさまー)で、駅前通りを主会場に各種の群舞い、神輿渡御、マーチングパレード、郷土芸能、太鼓演奏、北海盆踊りなどが競演される。最大の呼び物が北海盆踊りの大群舞で、近年は約三万人が参加し、沿道の観客は四五万人に至っている(平成十四年よりさっぽろ夏まつりの行事「ザ・パレード」に編入)。