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東西線工事

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 次に東西線工事に関する表34をみてみよう。第一工区から第二一工区まではJVよりも単独受注が多いが、地元企業はJVを中心に元請として八社が参加している。六年後に行われた延長部分では、ほとんどがJVとなり、地元企業は一一社に増え、地元企業参加の工区は一一工区と過半をしめるにいたっている。地元企業にも元請として地下鉄工事に参加する道が開かれたのである。ところで、この東西線延長工事について、五十七年三月の市議会で札幌市の指名三八社すべてが落札しているのは工区振り分け談合を行っているのでは、との疑惑が提起されたが、市側は認めず決め手がないまま審議を終えている。ただ、市からは指名企業を拡大する方向が示唆された(道新 昭57・3・18、3・20)。東豊線延長工事の際には従来A級しか参加できなかったところがA2クラスにまで拡大され、受注企業の幅が広がる可能性がでてきている(東建工業社史編集委員会 東建工業五十年史 平4)。
表-34 地下鉄東西線工事概要
工区竣工時請負業者
第1工区昭51. 5.29フジタ工業
第2工区 50.10.31鴻池組
第3工区 50. 8.14地崎工業
第4工区 51. 5.29大成・伊藤*・田中*・丸彦渡辺*JV
第5工区 50. 9.25間組
第6工区 51. 4.30前田建設
第7工区 50.12.10鉄建建設
第8工区 50. 7.10西松建設
第9工区 50. 7.15飛島建設
第10工区 50. 6.15松村・山田*JV
第11工区 50.11.30佐藤工業
第12工区 50. 8.14清水建設
第13工区 51. 6.14鹿島建設
第14工区 51. 6.14大林・石山*JV
第15工区 50. 8.29熊谷組
第16工区 50. 9.11錢高・勇*JV
第17工区 50.10.14戸田建設
第18工区 50. 8.29奥村・岩田*JV
第19工区 50. 6.30青木建設
第20工区 50.11.29三井・新太平洋*JV
第21工区
<延長部分>
 50.11.30住友建設
第1工区 56. 9.30戸田・五洋・勇*JV
第2工区 57. 1.11地崎・松村JV
第3工区 56. 9.30青木建設
第4工区 56. 9.30間組
第5工区 56. 9.30飛島・北野JV
第6工区 57. 1.11鴻池組
第7工区 56. 9.30錢高・丸彦渡辺*JV
第8工区 57. 3. 5フジタ・岩倉*JV
第9工区 56. 9.30三井建設
第10工区 56.12.20熊谷組
第11工区 56. 9.30鉄建建設
第12工区 56.10.20西松・住石扶桑*JV
第13工区 56. 9.30奥村・岩田*JV
第14工区 56. 9.30日本国土・日産・新太平洋*JV
第15工区 56.11.30佐藤・大林・中山*JV
第16工区 56. 8.31東急・山田*JV
第17工区 56.10.20前田・石山*JV
第18工区 57. 6.30鹿島・清水・田中*JV
第19工区 56.10.31住友建設
第20工区 56.11.30大成・伊藤*・大豊JV
『札幌地下鉄建設物語』
1 第1工区は琴似に該当し、以下西から東へ配列してある。延長部分の第1工区は南郷2丁目東側で、以下西から東へ配列されている。
2 *がついている企業は札幌に本社を置く地元企業。地崎工業は本社を東京に移したので地元企業には含めていない。