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二 その他の鉱山

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 昭和四十七年以降の札幌市域におけるその他の鉱山としては若干の石油・天然ガス鉱山がある。とはいえ、それは四十年代末から五十年代初めにかけて茨戸、石狩、当別など石狩川下流域を中心にほそぼそと存続したに過ぎない。その後一〇年ほどの空白を置いた平成元年、石油資源開発(株)が南区真駒内で石油・天然ガスの試掘作業を行ったことがある。当時の新聞は試掘開始について次のように伝えている。
 「市営地下鉄真駒内駅から南へ五・六キロの現場『南月寒SK-1号井』では、二十日までに動力装置のテストや、掘削用ピット(刃)を高さ四十三メートルのやぐら中央に取り付ける準備作業が完了。二十一日午前十一時からディーゼルエンジン六基(合計三千馬力)が一斉に始動、やぐらの上で技師が慎重にレバーを操作しながら、ピットを地中に下ろした。現場では、技師十八人が二十四時間二交代で掘削作業に当たる。計画深度の地下三千メートルには三月下旬に到達の予定」(道新 平成2・1・22)。

写真-3 真駒内でのガス・油田試掘を伝える『道新』記事(道新 平2.1.22)

 南月寒と名付けられたこの鉱山の開鉱式は同年一月二十三日に行われたが、関係者の期待も空しく、早くも同年五月二十一日には休止された(北海道鉱山保安監督部)。
 最後に、昭和四十七年以降の石油・天然ガス鉱山の概要については表79のようである。
表-79 札幌市域・石狩川河口付近における石油鉱山等(昭和47年以降)
年末鉱山名鉱業権者従業員
坑外保安技術職
昭47西札幌(茨戸)石油開発公団36743
 48西札幌(茨戸)石油開発公団
北海道瓦斯茨戸(石狩町)北海道瓦斯(株)325
 49北海道瓦斯茨戸(石狩町)北海道瓦斯(株)325
獅子内(当別町)石油資源開発251338
 50北海道瓦斯茨戸(石狩町)北海道瓦斯(株)33
 51北海道瓦斯茨戸(石狩町)北海道瓦斯(株)336
 52茨戸石油資源開発161329
平 1南月寒石油資源開発24(22)5(2)29(24)
従業員の( )は請負の内数。
北海道鉱山保安監督部「金属鉱山等鉱山名簿」より作成。