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大谷地流通業務団地の整備

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 大谷地流通業務団地は、都心部の交通状況の悪化、札幌が道内における物資の集散基地としての性格を強めたことなどから、円滑な流通の確保とその近代化を促進し、かつ都市機能の維持、増進を図るために大谷地地区に建設が進められた(市勢要覧 昭53)。すなわち室蘭・小樽から陸揚げされた物資を国道三六号、札樽バイパスを使って運び、国鉄の貨物駅を設置して苗穂、桑園を素通りして一カ所に集中し、市内の交通緩和、また倉庫や運輸など流通関連業種の集約化による物価安定、今後予想される大量物資輸送の円滑化、中小企業の近代化を目的としていた(道新 昭42・1・3)。昭和四十二年二月にはトラック貨物の集配基地を設ける北海道トラックターミナル会社が設立され、道内路線トラック事業三九社のうち日通、北海道通運、北海道急行など八社が参加した(道新 昭42・1・14)。また四十二年から四十五年をめどに新貨物駅が建設され(道新 昭42・3・1)、土地造成は四十九年度まで続けられ一五三・五ヘクタールに及んだ。さらに業界ごとの建設事業に四十五年度から着手し、投資額は約一〇〇億円といわれた(市勢要覧 昭47)。