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事業所数からみた傾向

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 図2から事業所数をみると、生活関連が突出していることがわかる。生活関連は家事労働代替による合理化、あるいは家庭ではできないサービスの供給を目的とするもので、核家族化や共働き世帯の増加とともに、個人の消費者ニーズにこたえる形で次々と新しい業種を創出させてきた。

図-2 サービス業事業所数 『札幌市統計書』より作成。

 知識関連は昭和三十年代後半から増え始め、六十一年(一九八六)から平成三年(一九九一)にかけてさらに増加している。知識関連を押し上げているのが「専門サービス業」であるが、なかでも個人教授所と土木建築サービス業が目立って増加した。個人教授所は学習塾やスポーツ、生け花・茶道など個人に指導・教授を行う業種で、所得の上昇や自由時間の増大を背景に成長している。一方、土木建築サービス業は設計監督・建築設計・測量等の建築に関する専門的なサービスを行う業種で、昭和六十一年から平成三年の五年間に八五二件から一四四三件と急激に増加した(表23)。第四章一節一項で述べたように、札幌ではバブル経済の時期に建設比率が上昇し昭和六十二年にピークを迎えるが、これに呼応して土木建築サービス業が増加したものと思われる。
表-23 おもな専門サービス業の事業所数
昭56昭61平3平8平13
専門サービス業総数2,4783,1144,4764,6804,570
土木建築サービス業7298521,4431,4451,298
個人教授所6859241,1411,2771,278
『札幌市統計書』より作成。

 趣味・娯楽関連はオリンピックが行われた四十七年までは上昇しているが、それ以降は横ばいで推移し、事業所関連は五十三年以降に増加している。
 また生活関連、知識関連、趣味・娯楽関連、事業所関連が平成三年以降に減少あるいは停滞しているのに対して、医療・衛生・福祉関連だけはその後も順調に伸びていることが特徴的である。