昭和五十八年メディカルサポートは病院や福祉施設への給食受託業者として創業した。現厚生労働省が病院給食の受託業務を認可したのは六十一年であるから、同社の設立当時は運営ノウハウも確立されていない新興分野だったといえる。同社は、患者や施設入所者から要望を調査するなどきめ細かいサービスを行う一方で、食材の一括仕入れはもちろん、米と味噌の自社ブランド製品を開発するなどコスト削減を図り、業績を伸ばしていく。平成八年には東京に関東支店を開設し(道新 平11・1・27)、十二年には福岡市にある同業のメディフーズを買収して九州にも進出している(道新 平12・1・8)。
札幌市は七年七月から食事の宅配サービスを開始したが、市の委託を受けていた業者としては、社会福祉法人南静会札幌ふれあいフーズ事業部(平6開業)や愛全会グループ(株)ホームケアサービスなどがあった(道新 平11・2・3)。
またジャパンケアサービスは、十一年十一月からヘルパーステーションと訪問看護ステーションを併設した「ケア付き住宅」の運営に着手するが(道新 平11・9・2)、これにともなって、この施設に食事を提供することをおもな目的とした食事宅配の子会社ホームケアフーズを、メディカルサポートとビルメンテナンス業のビケンテクノ(本社・大阪府吹田市)との共同出資で設立している(道新 平11・10・2)。