表-14 ごみの処理量 | (年度中 単位t) |
ごみ処理量 | ごみ処理量 | ||
昭46 | 401,030 | 昭62 | 1,001,816 |
47 | 482,024 | 63 | 1,001,545 |
48 | 482,438 | 平 1 | 1,011,904 |
49 | 493,116 | 2 | 1,086,319 |
50 | 566,343 | 3 | 1,180,338 |
51 | 645,823 | 4 | 1,074,618 |
52 | 742,087 | 5 | 1,128,100 |
53 | 798,068 | 6 | 1,120,952 |
54 | 875,271 | 7 | 1,108,091 |
55 | 828,861 | 8 | 1,098,129 |
56 | 942,010 | 9 | 1,019,914 |
57 | 951,896 | 10 | 927,629 |
58 | 923,950 | 11 | 965,934 |
59 | 911,233 | 12 | 976,023 |
60 | 853,885 | 13 | 983,831 |
61 | 873,218 | 14 | 948,548 |
『札幌市統計書』(平15)より |
その一つは、総合分別収集によって一部を再生可能ごみとして資源回収業者に引き取ってもらうシステムである。札幌市では、『広報さっぽろ』や清掃部によるチラシの配布などでこの方法を奨励した(広報 昭48・12、清掃概要 昭57など)。資源となるごみを業者に回収してもらうリサイクル方式は、昭和五十四年(一九七九)には町内会の三分の一が実施するようになった(道新 昭51・12・21、53・3・1、54・3・21、56・4・16など)。生ごみの減量のため、生ごみからたい肥をつくるコンポストへの補助金を出した(道新 平2・8・14、3・4・15)。
さらに札幌市では、平成二年(一九九〇)四月に札幌市ごみ資源化工場(篠路清掃工場内)の運営のため財団法人札幌環境事業公社を発足させ、一〇年でごみ総量の九割を占める事業系ごみの減量化を図ろうとした。同時に札幌市清掃部内にごみ減量化対策主幹(現リサイクル推進室)を設置した。これらの施策を北海道新聞では、「『ごみ減量元年』スタート」として報じた(道新 平2・4・3)。三年七月からは資源ごみの回収団体に奨励金を支給する資源回収奨励金制度を始め、ごみの減量と資源化を図った。開始後三カ月で資源回収量は前年同期の二倍以上になり、奨励金を受ける団体も増加した(道新 平3・10・20、4・2・14)。
また収集日や時間を守らない、分別の仕方が不徹底など市民の側のマナーも問題となった。札幌市では、『広報さっぽろ』などによる市民への周知徹底を図った(例えば、広報 昭52・7)。しかしその後もごみステーション利用のマナー低下、さらにごみ収集車の爆発に関してもマナーの悪さが指摘された(道新 平3・6・22、4・7・13)。そのため町内会とともに札幌市清掃部がごみパトロールをして注意を喚起した(道新 平4・8・2)。
札幌市では、五年には、ごみ問題懇談会(二年七月発足)が三年五月に提言した内容をもとに札幌市リサイクル推進室が「サッポロダイエットプラン」を作成した。そのプランでは、ごみを減量するため、ごみの抑制、可燃ごみと不燃ごみの分別、リサイクルを重視し、具体的な事例を示してごみ減量の運動を提唱した。そして一人一日一〇〇グラムの減量を目標とした(道新 平5・3・13夕)。六年三月には「一般廃棄物処理基本計画(ごみ処理部門)」を、十二年には「札幌市一般廃棄物処理基本計画さっぽろごみプラン21」を策定した。現在この計画に基づいて事業が進められている(札幌市一般廃棄物処理基本計画さっぽろごみプラン21、『札幌市一般廃棄物処理基本計画さっぽろごみプラン21』年次報告書 平12~14など)。
このようなごみや清掃に関する普及啓発のため、十五年には次のような活動が行われた。ごみ減量運動の促進では、「さっぽろごみダイエットメニュー」の普及、ごみ収集車のステッカーデザイン事業、集団資源回収奨励金制度、新たな古紙回収ルートの検証、エコイベントの推進(リサイクルフェスタなどのイベント開催)、再生品の利用及び簡易包装の推進、リサイクル推進基金の活用を行っている。清掃に関する市民意識の高揚では、分別排出の徹底、春・夏・秋の清掃運動の実施、クリーンキャンペーンの実施(ごみゼロの日)、『さっぽろGOMIマガジン』、小学生向け副教材「札幌市総合的環境副教材」など市民向け各種資料の発行、啓発普及活動では、札幌市リサイクルプラザ、ごみステーションの浄化推進、札幌市廃棄物減量等推進審議会(平6・1設置)を行っている(清掃概要 平15)。