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福祉計画

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 平成十年度発足の保健福祉局時代前後になると福祉計画だけでも時代のニーズに合わせた幅広い計画が立案された。
 〔1〕 札幌市地域福祉社会計画(平成七年五月策定)
 この計画は、高齢者保健福祉計画、障害者福祉計画、児童福祉施策の推進等よりすすめられている保健福祉関連施策のシステム化に主眼をおき、都市の福祉力の向上を通して、少子・高齢社会に柔軟に対応しうる、市民すべてが生涯にわたって安心して暮らせる地域社会を実現することを目的とした。「基本目標及び施策」として、①地域福祉サービス体制の充実(保健医療福祉サービスの総合的な展開、子育て支援・相談体制の整備、福祉マンパワー対策の推進)、②市民福祉活動の振興(地域ぐるみ活動推進体制の整備、市民ボランティア活動の振興)、③福祉アメニティの創造(福祉都市の推進、福祉・文化・潤い空間の創造)の三項目が掲げられた(札幌市地域福祉社会計画 平7)。
 〔2〕 札幌市高齢者保健福祉計画(平成十二年二月策定)
 この計画は、近年の少子・高齢化の進行や十二年四月の介護保険制度の導入に対応して、相互に密接な関連をもつ高齢者保健福祉計画と介護保険事業計画を一体的に策定するものであり、高齢者が「いつでも、どこでも、だれでも」必要とするサービスを利用できる体制づくりを進め、だれもが健康で安心して暮らせる「市民福祉のまちづくり」に全力をあげて取り組んでいくことを理念とした。「政策目標」として、①自立した生活の確保と継続、②市民・地域の連携と相互支援、③サービスの総合的・一体的な提供の三項目が、また「重点課題」として、①介護サービスの基盤整備、②介護サービスの質的向上、③介護予防の推進、④痴呆性高齢者対策の推進、⑤地域ケア体制の構築、⑥高齢者の積極的な社会参加、⑦健康づくり施策の推進の七項目が掲げられた(札幌市高齢者保健福祉計画 平12)。
 〔3〕 札幌市障害者福祉計画(平成七年五月策定)
 この計画は、ライフステージのすべての段階において全人間的復権を目指す「リハビリテーション」の理念と、障がい者が障がいのない人と同等に生活し、活動する社会を目指す「ノーマライゼーション」の理念の下、「完全参加と平等」を実現することを理念とした。「計画の体系」として、①福祉サービスの充実、②保健・医療の充実、③教育の充実、④就労の支援、⑤生活環境基盤の整備、⑥スポーツ・レクリエーションおよび文化活動の振興、⑦広報・啓発活動の充実の七項目が掲げられた(札幌市障害者福祉計画 平7)。
 〔4〕 札幌市精神障害者保健福祉計画(平成十年五月策定)
 この計画は、「リハビリテーション」と「ノーマライゼーション」の理念の下、精神障がい者の社会復帰及びその自立と社会経済活動への参加を促進することを目的とした。「計画の体系」として、①福祉サービスの充実、②保健・医療の充実、③就労の支援、④スポーツ・レクリエーションおよび文化活動の振興、⑤広報・啓発活動の充実の五項目が掲げられた(札幌市精神障害者保健福祉計画 平10)。
 〔5〕 札幌市子育て支援計画(平成八年七月策定)
 基本的な考え方は、次代を担うかけがえのない子どもたちの健やかな出生と育成を願い、それを具体的な施策を通して実現していくことであった。少子化の進行、核家族化、女性の社会進出が進む反面十分な支援体制の立ち遅れといった現状を踏まえて、社会全体が子どもを一人の人格として尊重しつつ、共に成長する社会の実現が子どもたちの健全な育成につながるとの願いを込めて、基本理念を「子育て支援都市〝札幌〟の実現」とし、家庭・地域・企業・行政など社会全体が一体となって施策を推進するために六つの「基本目標」を掲げた。①感性豊かな人づくり、②子どもが健やかにたくましく育つまちづくり、③家庭への支援の充実、④豊かな人間性を育む教育の充実、⑤子育てと仕事の両立支援の充実、⑥子育てに伴う経済的負担の軽減、である(札幌市子育て支援計画 平8)。
 市では、以上のような福祉計画に基づいてよりきめ細かな施策を行っている。