特認校の教育は、各校の地域・自然環境に応じてさまざまに行われている。例えば中央区南西部に位置する盤渓小学校は、全校児童の九割以上が特認の児童であり、盤渓バスで地下鉄円山公園駅から約五・二キロメートルで所要時間が一五分程度にある学校である。発寒川の上流左股川に沿った谷あいの西野・北の沢・宮の森へ通じる三路の交点にある。自然環境を生かして、学校前の川や裏山に出かけて川魚・樹木・草花・野鳥の観察を行う「盤渓タイム(森の時間)」、体力つくりや忍耐力・協調性を育てるために全校児童が八一〇メートルの林間コースを登る「山登り」、年に二回、とくに冬は広場につくる「かまくら」で宿泊を行う「宿泊学習」などが行われている。また有明小学校でのしいたけ栽培、駒岡小学校の野草観察や巣箱かけ、学校林清掃活動、どんぐり・栗ひろいといった「駒岡活動」、福移小・中学校の小中一環教育などユニークな教育活動もなされている(特認校のしおり)。
写真-3 野外で学習する盤渓小学校の児童