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札幌市立大学の設置へ

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 このような時代のなかで市は、平成十八年度に札幌市立大学の開学を予定している。市にとって市立大学開学は昭和四十年代からの願いであった(詳細は以下の第三節三に述べる)。それが本格化したのは、平成十三年のことであり、同年九月に桂信雄市長が大学設置の意向を表明した。十一月には、札幌市立高等専門学校札幌市立高等看護学院の大学化の必要と方向性について幅広い市民論議を行うために大学化検討懇話会が設置された。翌年十二月に同懇話会から「早期の大学化を目指すべき」という提言が出され、それをうけて、十五年七月に、上田文雄市長が開学年度を示したのである。
 「(仮称)札幌市立大学 基本構想」(平15年9月)によれば、「国際的視野を持ちつつ地域社会への貢献を果たす」ことを基本理念とし、それを実現するために「人間重視を根幹とした世界に通用する人材の育成」「大きなネットワークを持った発展性のある大学」「デザインと看護の連携を通じた新領域の先駆者」という理念をもつ。学部・学科構成は、二学部三学科程度とし、デザイン系学部に生活空間デザイン系と情報デザイン系の二学科をおき、看護系学部に看護学科をおく予定である。定員はそれぞれの学部で一〇〇人と八〇人を予定し、キャンパスは高専と高看がある南区芸術の森と中央区の桑園としている。