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図書館

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 昭和二十五年、時計台に開設した市立札幌図書館は、四十二年に名称を札幌市立図書館と改めて北二条西一二丁目に移転し、五十四年に札幌市中央図書館と改称した。その後、情報化の進展にともなう市民のニーズの多様化・高度化に応えるための中核的図書館として、平成三年に現在地(南二二西一三)で新築オープンした。それにともなって、資料の収集・保存機能、市外の図書館や地区図書館区民センター図書室などとのオンラインネットワークなどがコンピューター処理の拡充によって可能となっている。さらに市民向けの学習活動も活発に行われている。

写真-11 札幌市中央図書館

 他方、市内各地の図書施設の拡充を図るために、四十七年には各区役所に図書コーナーを、四十九年からは区民センター内に図書室を設置し、さらに、五十四年からは一区一図書館構想のもとに地区図書館を順次開設するとともに、平成元年四月からは地区センター内にも順次図書室を設置している。
 このように市の図書館システムは徐々に充実し、蔵書総数は約二〇〇万冊、総貸出冊数は約四七五万冊(平成十三年度)に達している。また職員数も総数一六三人、うち司書は嘱託四七人を含めて六四人(十四年五月現在)となっている。
 総じて市の図書館は、中央図書館(蔵書割合:二九パーセント、貸出割合:一七パーセント、以下同じ)を中核として、蔵書規模八万冊の九つの地区図書館(三四パーセント、四一パーセント)、蔵書規模数三万冊の区民センター図書室(一〇パーセント、一三パーセント)、区民センター図書室とほぼ同規模の地区センター図書室(二五パーセント、二九パーセント)、出張所等図書コーナー(二パーセント、一パーセント)などによって、機能的でしかも利便性の高い図書館サービスが提供されている。
 また、学校図書館の地域への開放は昭和五十三年度から実施しているが、これは神戸市、東京都練馬区に次いで全国で三番目となっている。これは子どもおよび地域住民の読書活動を促すことを目的としており、その運営には開放校が主体となってPTA役員、開放司書、ボランティア代表などによる運営委員会があたっている。実施校は大半が小学校で一部中学校を含んでいるが、その数は六十一年度で二七校、平成二年度三八校、九年度六九校、十四年度七五校、と徐々に増加している。