この時期、アマチュアの世界で最も大きく勢いを伸ばしたのは吹奏楽である。札幌の人口増加に伴い、新設校に設けられたり一般の愛好者が新たに結成したりして演奏団体が急増し、札幌吹奏楽連盟の加盟団体数は、昭和四十八年に二九だったものが、二〇年後の平成五年には一五六と、五倍以上に膨れ上がっていた。
そうした中で昭和五十年十月、北海道厚生年金会館で北海道吹奏楽連盟二〇周年記念式典を行い、記念事業として全日本吹奏楽コンクールが開かれた。
団体数の増加に加えてレベルの向上も著しく、全国大会で金賞を得る団体が相次いだ。東海大学第四高校(指揮井田重芳)と札幌白石高校(指揮米谷久男)はその常連となって全国に知られる存在となったほか、札幌吹奏楽団(指揮菅原克弘)、平岡中学(指揮鹿討譲二)、琴似中学(指揮鈴木逸郎)も名を連ねた。