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本多小劇場と演劇鑑賞会

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 昭和六十一年、初めて演劇専用劇場としてオープンした札幌本多小劇場は、一周年記念『どさんこ花子』(昭62)をトップに『北緯45度のドン・キホーテたち』(昭63)、『コシャマイン』(昭64)と次々にプロデュース公演を実現した。今までの劇場がほとんど手をつけなかった仕事といえる。札幌出身の劇場主・本多一夫は、東京・下北沢で個人の劇場(本多劇場ほか)を経営しているが、故郷への夢を果たしたかったという。
 さらに四十六年に結成して以来、困難を重ねながら独自の活動をしてきた札幌演劇鑑賞会(演鑑)が、地元劇団を中心に二回の演劇祭開催のあと、鑑賞団体としては全国初めての演鑑プロデュース『エンジェルズ・フォール』(昭61)を公演した。東京の演出家・小林裕とオーディションで選出の地元俳優陣の競演は、話題を呼ぶ。