札幌市では創建一〇〇年記念事業の一つとして、昭和三十九年に青少年科学館の建設も検討していたが(道新 昭39・9・2)、これは実現をみないでいた。「夢をはぐくむ科学館がほしい」との市民の要望が『道新』(昭47・9・6)に取り上げられており、青少年への科学教育の施設が要求されていた。そうした中、青少年科学館は五十一年の新長期総合計画で「早期建設」が明示され、五十二年の市五年計画でも建設が「計画事業」に入っていた。
青少年科学館の建設計画は異例なほど早期に着手され、五十二年四月に札幌市青少年科学館建設調査委員会が設置され、十一月に理工系の科学館としての答申が示された。十二月に総合企画委員会が発足し、翌五十三年八月には場所が厚別副都心と正式決定し、同年十一月十七日に同委員会より展示計画が提出された。五十四年七月に基本設計ができ十月に着工、五十六年十月三日に開館式、四日から一般公開された。
札幌市青少年科学館はプラネタリウム、降雪人工装置、天体望遠鏡、太陽望遠鏡などを備え、遊びながら学ぶスポットとして人気を集め、校外学習にもよく利用され、毎年三〇~四〇万人の利用者をみていた。平成七年七月からリニューアルのための整備工事に入り、九年三月二十日に改装オープンしている(札幌市青少年科学館事業概要 平13)。
豊平川に再びサケを取り戻そうと「さっぽろサケの会」が五十三年十月二十八日に結成され、翌春にサケの稚魚を放流し、五十四年九月に二五年ぶりにサケの遡上が確認されていた。こうした動きを経て五十九年十月六日に、豊平川さけ科学館が開館する。同館ではサケの回帰事業、サケの孵化・観察・学習事業を行い、管理運営は札幌市公園緑化協会が行っている。同館は平成六年八月十八日に、リニューアルオープンしている。
サンピアザ水族館(厚別区中央二―五)は、内陸の都市型水族館として五十七年四月二十九日に開館している。同年度は三八万人以上が入館し、例年二〇万人以上を集めていた。事業主体はさっぽろ副都心社会文化財団で平成四年一月一日にリニューアルオープンし、ラッコの展示を開始していた。