小林一茶は生涯にわたって句日記を書き続けました。『文化句帖』『七番日記』『八番日記』『文政句帖』などが残されています。一茶の句をまとめた『一茶発句集』(文政版)は、一茶の三回忌に門人たちによって出版されました。また、嘉永元年(1848)には増補された『一茶発句集』(嘉永版)も出版されて流布し、一茶の俳句は没後も多くの人々に愛され続けました。
文章(俳文)が中心の著作には、『寛政三年紀行』『父の終焉日記』などがあります。また、1年間の俳句や俳文をまとめた作品集として、『我春集(わがはるしゅう)』『株番』『志多良(しだら)』『おらが春』『まん六の春』などが作られました。中でも『おらが春』は、一茶の没後に刊行されて、一茶の著作の代表として世に広まりました。