秋草文蒔絵盥・湯桶(あきくさもんまきえたらい)・
湯桶(ゆとう)
[目録を見る] [ 宝物解説へ ] 昭和58年(1983)、富山県教育委員会発行の『富山県の文化財』によれば、本資料は勝興寺第14代住職・良昌の室となった前田家第3代当主・前田利常(1593~1658)の養女「つる」の入輿持参品であるという。
盥と折り蓋つきの湯桶はどちらも黒漆地に錆上金蒔絵を豪快に施し、菊花を主体に桔梗、女郎花(おみなえし)など秋の草花を華やかに描いている。作風は明快で力強い桃山様式を残すが、17世紀中頃から流行し始めた常憲院風蒔絵の技巧的な作風もみられる。