前田利長書状(まえだとしながしょじょう) [目録を見る] [ 宝物解説へ ]
前田利長(1562~1614)は、利家の嫡男。慶長10年(1605)6月、利長は藩主の座を弟・利光(利常/1593~1658)に譲ったが、隠居領として新川郡22万石を領し、富山城にあって後見役を怠らなかった。贈答に際しての礼状「はひ(羽柴肥前守の簡略表記)」文書が頻繁に出された時期でもあり、本史料もその一例である。薯蕷はやまいも。長兵衛とは利長の奏者・奥村長兵衛のこと。「慶長十年富山侍帳」には知行高700石とあるが(『加賀藩初期の侍帳』)、実名については不詳である。
(久保尚文)
(佐伯安一) |