『飛州志』(註14)の308頁には高山城図が挿入されている。
第33図は高山城図で、本丸、二ノ丸(庭樹院殿屋敷)北廊(二ノ丸)、三ノ丸、南ノ丸(岡崎蔵)、堀が簡略化されて描かれ、規模も記入されている。橋は大手橋、中橋、鍛冶橋の名前が記入され、城下町側の橋詰めには柵が見られる。
図は簡単であるが、本丸は57間・30間・石垣高さ5間以上と規模が記入され、金沢藩が管理している時期の絵図を参考にしたものである。
『飛州志』(註14)の303頁に高山城下町絵図が挿入されている。
第31図の高山城下町絵図は、飛州志刊行本の挿図の基になった原本である。簡略的に描かれ、寺院は赤丸を付してしっかりと表記されている。万人講川原の北側には死刑場と大きく書かれる。「高山陣屋、御蔵」の建物名、中橋詰めの「制札」など重要な場所が表記されている絵図である。
(註14) 長谷川忠崇著 岡村利平編・解説 『飛騨資料 飛州志(誤字脱字訂正版)』住広造活字原本発行明治42年6月28日
複刻刊行岐阜日々新聞 岐阜県郷土資料刊行会 昭和44年10月20日刊行