大型店

 

(おおがたてん)

【現代】

消費者に商品を販売する店舗(小売店)のうち規模が大きい店舗が大型店と呼ばれる。中小小売店や消費者に与える影響が大きいことから、一定の規模以上の大型店は大規模小売店舗として、大規模小売店舗法(大店法)や大規模小売店舗立地法(大店立地法)、都市計画法、建築基準法などの法律により出店が規制されてきた。対象となる店舗の規模は時期により異なり、市域が含まれる区分では、昭和49(1974)年に施行された大店法においては売場面積1500m2以上の店舗が対象であった。昭和54年に施行された改正大店法では、第一種大規模小売店舗(売場面積1500m2以上)と第二種大規模小売店舗(売場面積500m2以上1500m2未満)に分類された。平成12(2000)年に施行された大店立地法では店舗面積1000m2超の店舗が大規模小売店舗となっている。市域では昭和40年代から大型店が出店されるようになり、豊田市駅周辺に、ほていや豊田店、ほていや豊田ショッピングセンター、豊田タウン、サントクヤ、長崎屋豊田ショッピングセンター、ユニー豊田ショッピングセンターが相次いで開店した。昭和40年代末から50年代にかけては、総合スーパーを中心に当時の豊田市の郊外地域での展開へと移った。昭和49年に土橋町にユーマート(ユニー)豊田元町店、昭和50年に広路町に豊田ジャスコシティが開店した。これらは低層構造の建物の郊外型店舗で広い駐車場を備えていた。新しく開発された住宅地区でも名鉄保見ショッピングセンターや高橋共同ショッピングセンター(核店舗はジャスコ高橋店)が開店した。この時期には大店法が施行されて、豊田市では豊田商工会議所が商業活動調整協議会(商調協)を設置した。また、大店法の対象ではないが、トヨタ生協の新本部店が昭和51年に開店した。豊田市駅周辺では、昭和63年に豊田市駅西口市街地再開発ビルに豊田そごうとT-FACEが、平成7年に豊田市駅東地区市街地再開発ビルGAZAに豊田サティが開店した。一方、平成3年には長崎屋豊田店、平成9年にギャラリエアピタ豊田店が閉店した。平成12年には豊田そごうが閉店し、平成13年、松坂屋豊田店が開店した(令和3年9月30日閉店)。平成14年には豊田サティが閉店しメグリアセントレなどが出店した。このほか、郊外の幹線道路沿いを中心に、ホームセンター、家電量販店、スポーツ用品店、ドラッグストア、書店など専門店の分野でもチェーンストアによる大規模小売店舗の出店が進んだ。また、大店法では生協などの店舗は対象となっていなかったが、大店立地法ではそれらの店舗も大規模小売店舗の対象となり、市域ではトヨタ生協のメグリア数店なども大規模小売店舗となっている。

『新修豊田市史』関係箇所:5巻308・481・487・613・758ページ、13巻603・631・644・666ページ

→ ジャスコ豊田そごう松坂屋豊田店ユニー