解題・説明
|
白色の包紙及び箱書き(表)に「宝山院様御内上様/養法院御毫山下水」と記される。包紙に「木佐/氏」の朱印あり。箱書き(裏)に「出雲侯二世宝山院殿綱隆公御國御前/養法院尼公御筆軸物/山下水」と記される。◆出雲国松江藩第二代藩主・松平綱隆(寛永八(1631)年~延宝三(1675)年)による私撰集。『日本書紀』の伊弉諾尊・伊弉冉尊の歌をはじめ、『古今和歌集』の歌など計47首で構成されている。成立年次未詳。河本家所蔵の巻子(元禄十一(1698)年写)は、綱隆側室の養法院(寛永八(1631)年~宝永四(1707)年)による書写である。河本家への伝来経路は不明である。このほか、宮内庁書陵部蔵の転写本(鷹司家門人の源豊泰が安政二(1855)年写)、佐太神社蔵・養法院筆(宝永二(1705)年写)のもの、千手院蔵・綱隆筆の『山下水』(昭和二(1927)年、松平直亮伯爵寄贈)などがある。
|