多摩川対岸の現八王子市高月町滝地区が運営していた渡し。起源などは不明ですが、明治30年代半ば(1902年頃)には営業を始めたとする資料があります。
滝集落から拝島などへ行く農作業用の渡しとして始まり、昭和2年(1926)頃には渡船料徴収が廃止されました。以後は簡易な「滝橋」[注1]が架けられ、昭和40年代初め(1965)頃まで存続していました。
当初は舟も運行し、現在の昭和用水堰付近にありましたが、滝橋時代は100メートルほど下流に移ったようです。
[注1] 滝橋 …… 滝集落の住民が総出で仮橋を作った。滝地区には滝橋を渡って拝島から新聞や牛乳が配達された。滝橋に使われた板1枚が高月町の旧家に現存する。