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資料説明
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「銚子の古銅輝石安山岩」は、現在の銚子市利根川河口に位置し、約2000万年前に噴火活動によって溶岩が冷え固まってできた火山岩である。この火山岩には、マグネシウムに富む「古銅輝石」という鉱物が含まれ、岩石の化学成分から「古銅輝石安山岩」や「古銅輝石デイサイト」と呼ばれる。これと同じ性質を有する讃岐岩(サヌキトイド)が分布する瀬戸内火山帯の火山岩の年代は約1360万年前なのに対し、銚子の火山岩はこれらよりもかなり古いものである。約2000万年前は、日本海の拡大が始まった時代であり、古銅輝石安山岩は当時の活動的であった日本列島の様子を今に伝えるもので、日本海の成因や拡大の様式など日本列島の形成史を解明する上で重要な岩石である。利根川の右岸にある銚子漁港は、かつては荒天時の入港に困難を生じる海の難所であったが、1971年(昭和46)に利根川河口を経由せずに銚子漁港に入る運河が完成した。運河建設により、利根川河口に位置した古銅輝石安山岩岩体は失われつつあったが、地元の研究者らの働きかけによりその一部が採集されて代表的な古銅輝石安山岩の標本14点として移設され、現在の古銅輝石安山岩保存公園が整備された。
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