解題・説明
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現代語訳 <from>上杉憲当 <to>小林平四郎 件名:頼りにしています 本文:このたび北条氏康の平井城攻めにすぐに駆けつけ、何日も忠実な活躍をしたことに感じ入っています。とりわけ去々年、小幡尾張守が敵対したとき抜きん出る活躍をしたことも、私は忘れてはいません。敵を破ることができたら、私は本当に感服することでしょう。これからもいよいよ活躍してくれるならば、嬉しいです。委細は使いの者が口上で伝えます。 猶々、今回の平井城における戦いでとくに大切な時は、戦いの勤め方がほかと異なります。
解説 小田原北条氏による平井城の攻撃が続くなか、小林平四郎は変わらず上杉憲当に従い、平井城を支えています。憲当は、平四郎が2年前、忠節をつくして負傷したことを忘れてはいないと持ち出して、ますますの活躍を期待しています。
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