解題・説明
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安政3年3月20日より60日間、深川永代寺で出開帳が行なわれた。『武江年表』には、安政3年の様子を「開帳中、日参朝参等夥しく諸人山をなせり。永代寺境内は寸地を洩らさず、看せ物、茶店、諸商人の仮屋をつらねたり。又奉納の米穀、幟、挑灯、扁額等境内に充満せり」と記されているほど盛況であった。開帳とは、厨子や戸帳を開いて普段は見ることの出来ない秘仏を拝観させ、民衆と結縁する宗教的行事である。成田山では、江戸時代に23回開帳を行っているが、その中心となったのは、深川永代寺八幡宮社地で行った江戸出開帳である。
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