解題・説明
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作者の小宮山俊は東京美術学校(現在の東京芸術大学)で日本画を学びましたが、卒業後は船橋でデザイナーとして活躍します。船橋ヘルスセンターの内装デザインが代表作ですが、60歳を過ぎたころから再び日本画の制作を始めます。取材旅行のためにヒマラヤを訪れ、その壮大な風景を目にした感動から、ヒマラヤを題材とした宗教的風景画を数多く制作していきます。本作品はヒマラヤの山脈の上空に花かごが浮かんでいる不思議な光景を描いたものです。曼荼羅とは密教の図像ですが、本作品では宙に浮く牡丹で示されており、その神秘的な美しさが印象的です。
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