人家に住みつく家ネズミには、2世紀ころ日本へ渡来したと考えられているクマネズミ(アジア南部原産)と、7世紀ころの渡来といわれているドブネズミ(中央アジア原産)の2種がある。両種とも江戸時代の末ごろから本道へ渡りはじめ、北上する人々を追って道内の各地へ分布を広げたものと考えられている。当地域においても、市街地はもちろん、近郊の人家のあるところには圧倒的に多い。また、人家にはエゾハツカネズミも住んでいるが、前記2種に圧倒されて目立たない。
冬期の食物を貯蔵する習性を持つ野ネズミは近郊の耕作地、山麓の雑木林などに多量に生息している。その主なるものはエゾヤチネズミ、エゾアカネズミ、エゾヒメネズミ、ハタネズミ、ミカドネズミなどで、昆虫、樹皮、穀物などを食い、特にエゾヤチネズミ、ハタネズミの造林への被害は甚大である。