中島有郷
明治五年五月二十五日生まれ。明治三十二年十二月虻田郡眞狩村戸長役場を振り出しに、有珠郡伊達村の書記を経て、明治三十五年四月上磯郡上磯村の助役となり、翌三十六年以来一二年間上磯村長を勤めたが、その間大正二年に開通した函館・上磯間の鉄道その他産業の振興に尽した。
その後、札幌郡篠路村、瀬棚郡利別村、爾志郡熊石村の各村長を歴任し、大正十四年十二月亀田村長に当選した。村農会長も兼ね、昭和十二年十二月までの一二年間、純農村の首長の立場から特産物の奨励指導に専念する一方、赤川小学校の改築と、それに伴う赤川通りなどの道路改修をもおしすすめた。
また、生産物の販売方法にあっても、高価格の安定を期して、従来の個人売りから組合を通して販売するため、昭和七年に亀田村信用組合の設立を促進し、亀田村の発展に尽力した。